★阿修羅♪ > 医療崩壊3 > 514.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
どう考えても継続不可能、 「50円」で医師が24時間対応する制度
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/514.html
投稿者 MR 日時 2012 年 4 月 02 日 00:12:29: cT5Wxjlo3Xe3.
 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34883
4月1日より、2年に1度の診療報酬改定が施行されました。今回の改定の中で私が一番驚いたのは、利用率の低迷から効果がほとんど上がっていない「地域医療貢献加算」が「時間外対応加算」と名前を変えて残ったことです。

 「時間外対応加算」とは、診療所が常時24時間365日、患者からの電話による問い合わせに対応する体制を取ると「1人当たり5点(50円)」の加算が算定できるという制度です。

 財源がないのは十分に分かりますが、たったの「50円」で、24時間365日の電話対応だけでなく、緊急時に原則として自ら対応することまでを求めるのはあまりにもコストを度外視しているのではないでしょうか?

 良心的な医療従事者をボランティア労働で疲弊(そして「逃散」)させるだけで、医療崩壊を加速させるだけの制度になってしまう可能性もあるのです。
ほとんど効果がなかった地域医療貢献加算

 2年前の診療報酬改定で、「地域医療貢献加算」として30円が設定されました。この加算を届け出た診療所は、過去に受診した人も含めた全ての患者に24時間365日体制で対応することが求められていました。

 具体的には、医師が自分の緊急時の連絡先を院内に掲示するなど、患者に連絡先を周知します。その上で、「緊急の対応が必要と判断された場合には、医学的に必要と思われる対応を行う」ということです。

 医療を受ける立場から見ると、30円(3割負担として10円)支払えば、かかりつけの診療所に24時間365日電話で対応してもらえ、さらには緊急時の対応までしてくれる主治医を手に入れられるという、素晴らしい制度でした。

 しかしながら、診療所にとって1人当たり30円の収入では、1カ月当たり1万8000円(平均的な診療人数である月600人×30円)にしかなりません。これは、診療所の医師がほぼボランティアで電話対応をすることを前提とした制度だったのです。


 医師は可能な限り時間外にも対応するにせよ、すぐには携帯に出ることができない場面も多々想定されます。そのため実際の利用率は低迷し、届け出をした診療所が約30%、実際に算定していた診療所は10%台であったと推定されます。

 当初は、休日夜間に病院を受診する軽症患者を減少させることが目標でしたが、8割を超える病院でそれは認められませんでした。ビジネスの企画としては「完全に失敗だった」と言い切ってもよいでしょう。
30円から50円へとアップしても24時間365日対応は持続不可能

 この「地域医療貢献加算」は分かりにくい名称でした。そのため、実際に診療報酬明細で算定されていても、それが「24時間365日主治医として対応してもらえる」ことの対価であったと理解していた人はほとんどいなかったと思われます。

 今回は名称が「時間外対応加算」に変わり、以下の3パターンの設定となりました。

 【時間外対応加算1】=50円・・・常時(24時間365日)、患者からの電話等による問い合わせに応じる。原則として自院で対応する。

 【時間外対応加算2】=30円・・・準夜帯(一般的には16時から24時の時間帯)において、患者からの電話等による問い合わせに応じる。原則として自院で対応する。

 【時間外対応加算3】=10円・・・地域の医療機関と輪番による連携を行い、当番日の準夜帯において、患者からの電話等による問い合わせに応じる。当番日は原則として自院で対応する。

 24時間365日対応の対価は、30円から50円へと大幅にアップした形になります。でも、医療従事者側からすると、1カ月当たり3万円程度(おおむね50円×600人)の売り上げにしかなりません。夜間休日の電話番の事務員を雇うことすらできない金額であることに変わりありません。


 基本的に、ほぼ無償の労働により維持されることを前提とした制度であることは変わらないでしょう。この制度単独での持続可能性はほぼゼロに近いということがお分かりいただけると思います。
理念をつぶさない範囲で柔軟に通達を変更すべき

 「できる限りの対応をする」という意味で、時間外対応加算の理念そのものは決して間違っているわけではありません。しかしながら現実問題として、個人のボランティアを前提とした持続不可能な「365日すべて自院で対応せよ」という制度は、過去2年間にはほとんど普及しませんでした。

 地域医療貢献加算の惨憺たる失敗から学ぶべき教訓は、持続可能な体制で、「地域で連携して24時間365日対応する」方針に変換すべきである、ということではないでしょうか。

 今回の改正で、輪番制での対応にも10円という値段がついたのは前進ですが、これには「連携する医療機関は3件以下とする」条項がついています。

 3件(3人)で当番を回すとするならば、3日に1回、夜中までの対応をしなければならないことになり、現実的には継続不可能な勤務体系です。

 17時から24時までの患者さんを加療する体制を本当に地域に求めているのであれば、もっと多くの診療所が連携しても何の問題もないはずです。また、病院当直を診療所医師が手伝うという連携でも目標は達せられます。

 点数と制度は決まればおしまいではありません。制度を生きたものにするために、「『連携する医療機関は3以下』の条項は外す」「病院との連携も評価する」など、付随の通達内容を柔軟に変更し、真の夜間休日の地域医療を維持する医療連携体制づくりに近づけていくべきだと思います。

2012.04.02(月)
多田 智裕:プロフィール
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年4月02日 17:03:33 : 5Tq3sGBBZA
歯科なんて、二十分かけて歯の根っこを削って、型をとって仮詰めして、石膏流しまでして模型を作って技工指示書をを書いて200円ですよ。あっと四月から220円だった。こんな点数ばかりですよ。2年前までサービス。つまりタダ。神経使うのですよ。根っこに穴明けたら抜歯ですからね。
医科も歯科のような点数になりはじめたという事ですよ。これ以上歯科の点数下げたら歯科医院が潰れますからね。
こんな点数ばかりでやっているのが歯科ですよ。医科の点数が半分になったと思ってもらえれば分るはず。

02. 2012年4月05日 01:23:19 : f5AovPNA2M
同様に歯科医師です。

歯科から見たら羨ましい点数です。というより是非とも歯科にも導入して欲しいです。算定率50%超えるでしょう。


03. 2012年4月06日 20:19:08 : HeFRKAXt7A
◎自由報道協会主催・記者会見スケジュール

●4月10日(火)精神医療被害の実態報告とその改善を求める記者会見

http://fpaj.jp/?p=2943


04. 2012年4月10日 02:25:41 : Pj82T22SRI

>歯科なんて、二十分かけて歯の根っこを削って、型をとって仮詰めして、石膏流しまでして模型を作って技工指示書をを書いて200円

200円?
おかしいね
1本歯を直したら、3割負担の金額だけでも遥かに高い(数千円)


05. 2012年4月10日 02:28:14 : Pj82T22SRI

大体、こんな感じでは?
http://www.aioi-dental.org/receipt.html

http://dentalcost.livedoor.biz/archives/cat_50115140.html
【中等度の虫歯の治療費の目安】

《保険適用の場合》

2.000円〜10.000円

治療費の内訳

初診料:600円(初診時のみ)

再診料:120円(初診以降の通院1回ごと)

詰め物(インレー):700〜1.800円

被せ物・差し歯(クラウン):3.000〜7.500円

根管治療:1.500〜3.000円

支台築造(歯の土台):500〜1.000円

《保険外(自費)の場合》

1〜20万円程度

治療費の内訳

相談料:0〜10.000円

検査料:3.000〜30.000円

詰め物(インレー):10.000〜50.000円

被せ物・差し歯(クラウン):40.000〜150.000円

根管治療:30.000〜100.000円

支台築造(歯の土台):10.000〜30.000円

保険外(自費)の場合には、歯科医院によって治療内容・治療費に大きな違いがあります。

【治療内容の解説】

中等度の虫歯を治療する場合は、詰め物(インレー)や被せ物・差し歯(クラウン)、根管治療などが必要になってくるため、軽度の虫歯を治療する場合と比べると多くの治療費がかかってきます。

比較的小さな虫歯であれば、虫歯を削ってコンポジットレジンというプラスチックの詰め物を詰めるだけで済む場合もありますが、虫歯が歯の神経まで進行していると、根管治療が必要になるため治療がかなり大変になってきます。

しかし、この状態で放っておくと虫歯はさらに進行し、最悪の場合には歯を抜かなくてはならなくなります。

出来るだけ早く歯科医院を受診し、虫歯の治療をしてもらいましょう!

虫歯についてもっと詳しく! 

当サイトで説明している歯科の治療費は、あくまでも一般的な歯科医院の相場ですので、歯科医院によっては上記と異なる場合もあります。

また、保険の治療費は3割負担の場合の、大まかな目安です。

治療を受ける際には治療費だけで歯科医院を決めるのではなく、治療内容や担当の歯医者さんの意見なども総合的に判断して決めるようにしましょう。


06. 2012年4月10日 02:33:17 : Pj82T22SRI
とは言え、そんなに楽ではないことは認める

http://www.matsumototax.jp/category/1168309.html 。
歯科医院の勝ち組マーケティング その2

●顧問先に配布している歯科経営情報レポートより抜粋

 (歯科経営コンサルタント宮原秀三郎先生の講演より)

◆◆歯科医院の勝ち組マーケティング◆◆ 〜その2〜

■変革派が取った対応

 バブル崩壊後、歯科医院の将来に危機感を持ち、他の歯科医院との違いを

 明確にうちだそうとする歯科医院が出てきました。

 『競合歯科医院との間に患者満足上の差異をもうけて、患者を増やす』ことを

 目指し、積極策で対応した歯科医院様は患者数、保険点数を伸ばしました。

  ※具体的対応の一例

    ・駐車場台数を一定以上確保する

    ・内装を落ち着きのある上品なものとする

    ・接遇のランクアップ

    ・医療設備機器の充実

    ・リーフレットとホームページの内容のレベルアップ

    ・大人のための待合室を作る(キッズコーナーではなく) 等々

  

■基本に戻れ!

●激震の2006年4月の保険改定

  患者数を伸ばした変革派も2006年の保険改正で大きな影響を受けました。

  変革派も保険診療に大きく依存していた経営でした。

  歯科医院経営は、保険診療による安定的な収益確保を基礎として、

  成り立ってきましたが、保険診療に依存した医院経営の先行きが

  見えなくなってきました。

●安易な自費移行は危険

  このような状況の中、自費への移行を目指す医院も多くなりましたが、

  安易な自費移行は、うまくいくはずがありません。

  院長自身に方針変更に至る確固とした哲学がなければ

  スタッフも動かず、患者さんも受け入れません。

  保険か自費かの判断は、本来患者側にあるのであって、

  医院側の経済的都合で判断されるものではありません。

  重要なのは、 『歯科医療サービスはいかに提供されるべきか』 という

  患者サイドにたった基本的命題について、あらためて考えることです。

  

  今後、歯科医院は健康保険だけに依存せず、『最善の医療』の提供に

  全力で取り組むことです。

  効率的な業務手順と効果的な患者対応を確立し、

  組織の膿を出し、院長とスタッフが同じ方向に向かって一丸となって

  歯科医院経営にあたることが重要です。   

  

  

 
歯科医院の勝ち組マーケティング その1

●顧問先に配布している歯科経営情報レポートより抜粋

  (歯科コンサルタント宮原秀三郎先生の講演より)

◆◆歯科医院の勝ち組マーケティング◆◆ 〜その1〜 

■二極化時代の始まり

  かつて「よき時代」と言われた頃の歯科医院は、待合室には患者があふれ、

  十分な診療収入を確保することができました。

  1980年代、分院開設ラッシュの時代になり、好立地を埋めるように

  多くの分院が開設されましたが、過大投資と過大な債務で、

  バブルの崩壊を待つことなく、経営破綻に陥った歯科医院が出始めました。

  バブル崩壊後、歯科医院にも「変化への対応」の必要性が唱えられ、

  環境変化がもたらす将来に危機感を持ち、周囲の競合歯科医院との

  差異化を図ろうとする歯科医院が出てきました。

  現代にも続く、 「自己変革派」 と 「何もせず派」 の

  二極分化の時代の始まりです。

  ●現代にも通じる過去に学ぶ教訓

     @過大投資と過大債務に要注意

     Aキャッシュフローを第一に考える

     B分院経営は組織が強化されてから

     C患者減、収入減の原因を外部に求めない

     D患者減、収入減の原因を医院内部に求めて、改善する

     E増患増収に向けた対応策に、医院の経営資源(人・もの・金)を

       投下する

     F上記対応策を実施した後の事後評価を客観的に行う

     G対応策は常に更新し、継続して行う

                                     【次回に続く】

    

  

   
平成20年診療報酬改訂後の医業経営動向速報

■□■平成20年診療報酬改訂後の医業経営動向速報■□■

今年度診療報酬改訂後の経営状況の速報値です。

集計対象期間は平成20年4月〜6月です。


●調査対象歯科診療所数  

  経 営 形 態
  個 人    法 人
前年同期比較

  1,806件
   622件
5か年同期比較   1,512件    497件


●歯科診療所前年同期比較要約損益計算書(平成20年4月〜6月)
   経営形態 個 人 法 人
区分 医療機関数   1,806件    622件
平均従事員数    5.4人   10.4人
    項   目 構成比 前年比 構成比 前年比

 要

 約

 損

 益

 計

 算

 書
医業収益

100.0
102.1 100.0 101.5
内 保険分

 84.1
1018  75.0 101.2
内 自費分  15.9 103.8  25.0 102.6
材料技工料  17.8 103.2  17.7 102.2
給与費  29.2 100.9

  52.9
98.8
減価償却費   3.6 106.7

 3.7
105.3
経費  21.3 100.0 23.5 100.6
経常利益  28.1

103.8
  3.6 217.0

@医業収益の動向

 ・個人 前年比102.1%の増収

 ・法人 前年比101.5%の増収となっている

A材料費・技工料の動向

  ・個人 材料費は所在料の値上がりの関係か104.5%と増加、

      委託費は増加しているものの102.0%にとどまった

  ・法人 材料費・委託費あわせて102.2%と増加傾向

B給与費の動向

  ・個人 前年比100.9%と若干増加した。歯科衛生士の採用難の影響もあるのか?

  ・法人 前年比98.8%と減少したが、これは役員報酬が下がったことによるが、

      個人よりも法人のが、減収への対応を素早く実行している

★医業収益が前年よりも増えたことについて、意外と受け取る先生方も多いと思いますが、

  弊所の関与先歯科医院様も減収にならないよう努力されていらっしゃいます。

  また、新規に関与先になった先生方も、今までとは違い、医院の経営状況の内容を

  把握し、意識されただけで、診療収入を上げていらっしゃいます。

  先生方は皆様もともと経営能力をお持ちなのです。

  会計は経営のためで税務署への申告のためではないのです!

  減収の原因は必ず自院内部にあります。


07. 2012年4月10日 02:36:43 : Pj82T22SRI

いずれにせよ、今後は医者も歯科も、大規模化して、コスト削減しないと、あまり美味しくないということか

wiki/歯科医師過剰問題


08. 2012年4月10日 16:19:58 : vnbhusCzoQ
◎120410FPAJ主催記者会見「精神医療改善のための要望書」について〖録画・IWJ:CH6〗

http://www.ustream.tv/recorded/21734154


09. 2012年4月10日 17:29:03 : RLNZCizfEc
>04さま
この点数は、歯台築造の形成と印象と模型の代金です。
カブセの代金では有りませんよ。
それが何十年もタダということ。
ちなみにタイでカブセの値段は、およそですが、
2万円、4万円、6万円(メタルボンド)です。
日本の保険治療代金はミャンマー並みですよ。
アメリカと比べる医科とは大違い。タイと比べるほどですよ。
医科と歯科は別に論じるべきなのです。

10. 2012年4月10日 17:37:36 : RLNZCizfEc
あと、歯科をサービス業と見て患者の囲い込みをしている歯科医院と
歯科を医療と見て社会的に全ての歯科医師が共存するように考えている歯科医院とでは
経営方針が異なります。
はやっている歯科医院は、経営コンサルタントの指示で患者の囲い込みを行います。
他の歯科医院にとっては迷惑この上ないのです。
商売としての歯科医院か、社会共通資産としての歯科医院かの捉え方の違いです。
歯科医師1人養成するのに1億円はかかります。それは社会が負担しているのです。
囲い込みをする歯科医院は害悪以外の何ものでもない。
治療の実力とは相関していないのです。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 医療崩壊3掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 医療崩壊3掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧