自由診療は原則として厚生労働省が認めていないこともＯＫ、ということです。
（混合診療は保険診療と合わせて行える）
いい方向では、「まだ日本で認められていない最先端の医療を受けられる」ということもあるでしょう。しかしわるい方向では「科学的に認められていない宗教のような治療法」であっても、患者が契約すれば行える、すなわち「厚生労働省の認可のない危険な、または無効な」治療を行っていくこともできてしまうわけです。しかも言い値で。

保険制度自体も縮小されます。本来、有効な新しい治療は保険適用可能となって（収載といいます）、医療機関で患者に施されるようになります。しかし混合診療が認めらると、新しい有効な治療を保険で負担（7割公費）すると、国や保険者の損になってしまうので、「新しい治療は混合診療でやればいい」となり保険適応の治療や薬剤が現在より拡大しない、または縮小することになります。

ＴＰＰでアメリカは混合診療を必ず求めてきます。医療費を高額にすれば、民間医療保険に入らざるを得ません。巨大な生命保険会社が入ってくるためには、保険に入らない人が大損をする状態にしておく必要がありますから。（ちなみにアメリカ人の自己破産の原因トップは医療費支払い不能です。いい仕事についていないと無・低保険ですので。）

医療に関する仕組やお金については一般の方はほとんど理解されていないと思いますので、「保険で医療機関はこれまで不当に儲けてきた」とか「自由競争で淘汰されるべき」とかいう人がいますが、日本の国民皆保険制度は世界に誇れるものです。世界一の臨床医学雑誌(雑誌と言っても論文を載せるもの)の「ランセット」に「日本の国民皆保険50周年」の特集が組まれたくらい（問題がないというわけでは全くありませんが）、日本人の健康は保護されているのです。混合診療化によってアメリカ化（大半の人が医療を満足に受けられず、一部の富裕層のみが手厚い医療を受けられる）がおこることを危惧します。

＞自由診療ばかりを扱い、保険での診療を極力避ける病院が増える可能性
　ＴＰＰがなぜ自由診療と関係があるのか意味が判らないが、自由診療だけの医療　機関は今もあるし、自由診療だと医療費が高騰し、金のある者だけが良い医療を　受けられるようになると言うが、何かの根拠があるのかね。日本で最大の自由診　療は自賠責(ほとんど全部の交通事故の怪我)の診療だが、ここ１０年間、総額も　一人あたり単価も下がりっぱなしなのだがね。日医がなぜ混合医療とか自由診療　を嫌うか分かるかね。医療費が下がるからだ。収入が減るからだ。

　本当にウソばかりが跋扈している。

アメリカのように自由診療になって、お金持ちばかり見たほうが、
（貧乏人は見ない、かかれないので）結果は医師としては儲かってらく。

多分透析だってこんなに安くはもう、かかれないだろうしね。
でも、アメリカのように、警備員が無保険の貧乏人をたたき出すさまを

そういう事態を医師免許を持った人間なら多分、大多数は、生理的にイヤだろう。
今は保険診療で患者に追われて過労死しそうな日々（一部美容形成・自由診療

のみの歯科医などを除く）でも、それでもそれは多分とてもイヤだろうな、と思う。

それは対象者が比較的少ないからで、それだけで医者が食えるようになるわけではないからでは。

＞日医がなぜ混合医療とか自由診療　を嫌うか分かるかね。医療費が下がるからだ。収入が減るからだ。

国、国民（患者）、医療機関や製薬会社などに保険内容を充実させようというモティベーションがなくなるから。
政府からすれば財政がきびしいので保険はこれ以上拡げたくない、国民の中にも混合診療に備えて民間の医療保険に入る人間が増えれば公的保険料負担をこれ以上増やしてまで公的保険を充実させようという動機がなくなる。医療機関等からすればある程度自由あるいは混合診療を選択する人間が増えれば、単価の安い公的保健医療より自由診療のほうが好ましい。製薬会社も費用と時間をかけてまで無理して保険適用にする必要がなくなる。