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2011年3月10日(木)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-03-10/2011031002_02_1.html
日本共産党の田村智子議員は9日の参院予算委員会で、国民健康保険の保険料(税)の滞納者に、非人道的な取り立て、差し押さえが行われている実態を示し、「自殺や餓死にまで追い込む過酷な取り立てをやめさせる指導こそ国がすべきことだ」と政府の姿勢をただしました。
国保料(税)の差し押さえ件数は、2005年から09年で2・4倍近くなっています。田村氏は、高すぎる保険料の引き下げに国が何の努力もしていないばかりか、昨年5月の厚労省通達で、市町村に保険料の引き上げや徴収強化を求めていることを指摘。「この通達を受けて、何が起きているか」と、実態を突きつけました。
不況で保険料を滞納した横浜市の男性は、役所と相談して分割納付をしていたにもかかわらず、すい臓がんの治療にあてようとした生命保険を差し押さえられました。家族の懇願にもかかわらず、滞納金と延滞金の一括納付を求められ、希望する治療を受けられずに昨年、亡くなりました。
「こんなやり方が許されるのか」と迫る田村氏に対し、片山善博総務相は「一般的には、分割納付となって納付が着実に行われているときは、その後の滞納処分は進行しないのが原則」と答えました。
田村氏は、「高齢者や低所得者が多い国保は、国や自治体が財政的に支えない限り、保険料負担の引き下げは絶対にできない」と強調。減らされ続けた国保への国庫負担の引き上げを要求するとともに、「国がやるべきは、徴収強化や保険料引き上げを迫る通達を出すことではなく、非人道的な差し押さえをやめさせるよう指導することだ」と求めました。
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