66. 2011年2月22日 20:28:07: R0CX945mHs
・・・(お囃子)テケテンテンツクテンシャントンツク・・・ えー・・・えいちゃんのありがたいお話もおわったようで、こんちたまたま通りすがりに、ばかばかしくも長〜いお笑いを一席・・ピシッ 「ある症状を引き起こす毒物」を極度に薄めて処方すれば、それに対する体の自然治癒力を引き出せるんだそうですな・・・ ホメオパシーとかいうそうで。 ためしに、まるごと地球全体を「ある症状を引き起こす毒物」としまして、それをレメディー「30C」してみましょうかね。 地球質量≒5.972 × 10^24 kg ≒6×10^27g(6×10の27乗グラム) 毒物原子の数を多めに見積もるために、地球がすべて元も軽い元素=「水素という毒」でできているとし、さらにその質量1gについて、6×10^23(アボガドロ数)個の原子が対応するとしましょう。 すると地球毒物の総原子数は (6×10^27)×(6×10^23)=3.6×10^51(個) これを1ccの容積に押し込めますな。・・・ブラックホールになるんじゃ?とかは無しに願いまして。 「30C」というのは以下の手順のこと。 まずこの3.6×10^51(個)=1cc を、99ccの水で薄める。つまり100倍に薄める。 次に、薄めた溶液を1cc採り、また99cccの水で薄める。 これを計30回繰り返すと、めでたくホメオパシーのレメディー30Cが完成。 100倍に薄めるとは、10の2乗倍に薄めることですから、それを30回やることとは元の物質を「10の60乗倍!!!」に薄めるということ。 その「最終レメディー」1ccの中に、地球質量の毒物原子は何個残るのかは簡単な割り算でございますな。 3.6×10^51個 ÷ 10^60cc =3.6×10^-9個/cc = 3.6/1000000000個/cc ≒ 0個/cc 3.6/1000000000個 = 0個 !!! 原子に分数なんてありゃしませんから、3.6/1000000000個とは0個のことです。 驚きますな。ホメオパスは、病状を引き起こす「毒成分」を「極度に」薄めればレメディーとして効能を生ずると言いますが、その毒物がたとえ「地球全体の量ほどもあったとしても」、30Cを施せば、毒物原子はレメディーの中に影も形もなくなるとは!・・・いやはや・・・熊さんも大家さんもびっくら、腰抜かします。 いやいや、地球どころか、なんと!!!太陽や太陽系全部の星の全物質を30Cしても、やはり元物質原子はレメディー1ccの中に1個も存在しなくなるんですな。 太陽はたかだか地球の30万倍程度の質量だそうですし、太陽系の質量は太陽とオーダーが同じですからな・・・3.6/1000000000が、1/10000程度になるだけのことです。 オチはいまいちピンとこないかもしれませんが、まあそんなことでございます。・・ピシッ 30Cと気軽に申しますが、実態はそんな途方もない操作なわけで。こりゃもうとんだバカ話。 このバカ話が生まれたそもそもは、原子分子をまるで知らない昔の無学な時代、誰かが軽〜いのり、思いつきでホメオパシーなんてものをこさえたことによるのでしょうなぁ。30Cなんてぇ操作は、「溶液をどれほど薄めてもその元物質は連続的に残ると安易に考えた」無知蒙昧な考えを証明しとります。 一方、現代は原子分子の概念が常識になりましたが、そんな今になっても、一部のくるくるぱーどもは懲りなく原子分子論を無視した屁理屈を捏ねくり回して、ホメオパシーを信奉しているというわけです。これが現代ホメオパシーの構図のすべてでしょうなぁ。まるっきりのバカバカ話。それだけのことでございます。 ・・・さて(キリッ)。言うまでもございませんが、最初に毒物を薄めた99ccの水分子なども、地球量・太陽量の毒物原子数に比すれば、想像を絶するほど桁違いに少ないわけで、30Cの果てには見る聞くなく、はるかはるかに影形もない「0」です。よって、もとより水の記憶も波動も、糞もションベンもございません。 以上は聞き飽きたようなホメオパシー否定論理でございましたが、要するにホメオパシーとはそのように科学的に見れば原理からして跡形もないわけでして。量子力学がどうのと言っていたアホなお方もおられたようですが、「元の希釈水分子」さえはるか影形も存在しないのでは、量子も波動も鼻糞も問題外であることは明らかでしょうな。 これでホメオパシー話はすっかり終わりなんですが、以下はおまけのアホ話、蛇足でございます。 ----------------------- ・・・つくづく無意味な話にはなりますが、ホメオパス側が希釈水の純度についての話を何とか有効そうな論理に持ち込もうとするなら、地球量の毒物原子数でさえ30Cの果てに1/1000000000 = 0個 となる水準であることに照らせば、その希釈水は「不純物が完全に0個であることが必要」でしょうな。ところが、こりゃな〜んの意味もありません。ただ、レメディーという、ただのイカサマ水の「水としての純度」が上がるだけですからな。 (*)この意味では、理想のレメディーとは「不純物原子ゼロの水の中に、毒物原子・分子ゼロの状態」のことですな。つまりは、「ただただ単に水」というマヌケ話。・・・ウホホッ・・ピシッ ここも笑いどころですかね。 さて、現実問題としては、水99cc=5.5モル〜3.3×10^24個の分子の中に、不純物原子分子0個の「完全純水」など精製することも保持することも、どのような技術をもってしても金輪際不可能でございます。 結果、実際の30Cのレメディーの中には元の「効能毒物質」の原子も、初めの希釈水の原子さえも1個もない代わりに、「不純な希釈水」にもともと満載の、素性も知れないいかがわしい物質の原子・分子(そしてそれらの波動!(笑))が幾ばくとも知れず、果てしもなくうじゃうじゃしていることになるわけでして・・・ ここも笑いどころでしょうかね。あ、えいちゃんがこのことを否定できるわけはないですよ。これは言わばただの物理的事実ですから。 これって、どなたかがえいちゃんにしつこく希釈水の純度を追求していた意味に通じることですかね。・・・この矛盾を避けるためには、希釈水の不純物は「必要条件として」必ずゼロでなければならない。と、(*)にループ。ホメオパシーとはどこまで行っても科学的論理のない、まぬけな矛盾なのですなぁ・・・ そんなわけで、えいちゃんのごとく「逝っちゃった人」はともかく、われわれ現代普通人にとっては理の当然として、30Cなどという化物じみた操作がそもそもの初めからオカルト的な「目くらまし」なんですな。つまりは「レメディー」など原理そのものからして単なるイカサマ、詐欺であることは明白。 言うなれば、ただただ「水」でしかない「レメディー」を砂糖玉に染み込ませ、あろうことか治療に用い、さも現実に霊験あらたかげに売りまくるのがホメオパスという人種。 30Cした種々のレメディーというのはぜーんぶ、ただの水。不純物だらけのただの水。あるいはそのただの水を含ませたただの砂糖玉。ただの水・ただの砂糖玉が、あれに効くこれに効くというので高く売れるのではこの商売、玉りませんな。薬九層倍、坊主丸儲けよりまだひどい。元手はただの水と砂糖ですから!砂糖玉催眠商法ですな。 「もうかりまっか?」 「いやいや、丸儲けでんな、ウハウハハ!・・・」 これがホメオパシー。 しかしおそらくこのような批判はホメオパスには馬耳東風なのでしょうな。(これはホメオパシーがdenialismの要素を持っているという意味で興味深いことですが)ホメオパスはたとえレメディーに元物質の原子分子が1個も含まれていなくても、30Cの希釈水に元物質の「いわば前世の記憶」がじつは確かに残されているからこそ、実際に効能があるのだと言い張るんですなぁ。 このオカルト理屈は、実際に効能があるかどうかという意味でも、水の前世の記憶という意味でも、お笑いです。「実際に効能がある」ということは統計的に否定されているようですから、「前世の記憶」のバカらしさの方を、前にあげた初めの希釈水分子は30Cの途中で影形もなく消えてしまうという理屈の他に、一つあらためて指摘しておきますか。もし水そのものが前世を記憶し、その水をどこまで希釈してもその記憶が消えないとしたら、レメディーの希釈水はそもそもの希釈の初めから無限の過去にあったいろんな毒物原のごた混ぜ記憶を含み続けるでしょうな。つまり、いつからとも知れない過去の「波動」の群れがもうぐちゃぐちゃ。これも論外ですね。・・・ま、たとえホメオパスがどんな理屈を示しても、それが決して科学たりえないのは、あらかじめ確かなことでしょう。 まとめますと、ホメオパシーというのは実に不純な、そもそも反科学的な、忌避すべき詐欺だということになります。常人が決して相手にすべき話ではない。 ホメオパシーとは非論理の極致であり、反科学的信仰であり、まるっきりの詐欺商法。 その意味でホメオパシーとは要するに「犯罪」ですな。さりげなく犯罪。 結局ホメオパスとは詐欺師であり、あるいは偽医者であり、つまりは犯罪者にほかならないわけで。 で、ホメオパスの語る言葉は、すべて「騙り」と化します。 ホメオパス=えいちゃん がバカ話・ウソ話しか語りようがないのは、原理的にしかたがないのですな。 このような人間と、普通の人間に折り合いがつくケースは、「騙し騙されあう場合」だけでしょう。 それだけのこと。 ・・・えいちゃんは真に科学的・論理的な議論になれば、最後には結局沈黙遁走するしか芸がないわけですな・・・ピシッ ホメオパシーが骨の髄からのいかさま商法である以上、「西洋医療との価値観のすり合わせ」などはなから望むべくもないのは猿にもわかることでしょう。 バカにつける薬はあっても、ホメオパス(=えいちゃん)になめさせるレメディーなど存在しない、というお粗末でございました。 ・・・おあとがよろしいようで。 ・・・テケテンテケツクテケテンテケテン・・・ |