01. 2011年1月13日 01:15:10: Zk2ZLpWwiU
"The New Child Abuse: The Psychiatric Diagnosing and Drugging of Our Children" 『新たな児童虐待の手口 − 子供への精神科診断と精神科薬投与』 ハフィントン・ポスト紙(Huffington Post)- Dec 17, 2010 by Peter Breggin (ピーター・ブレギン) http://www.huffingtonpost.com/dr-peter-breggin/the-new-child-abuse-psych_b_788900.html 世界中どの社会にも、弱者を虐待する方法が存在する。子供、女性、高齢者、民族的・人種的・宗教的少数派、貧困者、精神的に苦しむ人、身体障害者、型にはまらないライフスタイルで生きる人。こういう人たちは世界中どの社会でも、程度の差こそあれ、虐待を受けてきた歴史があり、今も虐待の対象である。 こうした虐待を完全に排除することは不可能であることは確かであるが、虐待があまりに広がり、個々の国民がこれらの虐待を正当化、あるいは無視し、明確な態度を打ち出していないこともまた確かなことである。 これまでは、道徳、宗教、愛国心、あるいは民族の名のもとに、虐待の蔓延が正当化されてきた。しかし今私たちは、科学と医学の名のもとに最悪の虐待が正当化されつつあるのを経験している。 それが現代の手口なのだ。 科学と医学による巧妙な合理化と正当化によってまったく認識されていないが、現代社会で最も破壊的かつ広範囲な児童虐待に、鋭い嗅覚の備わった大人なら誰でも、そして子供の多くも気づいている。おそらく成人アメリカ人、そして大人になりかけている子供ならだれでもこの虐待の被害に遭っている子供を少なくとも一人ぐらいは知っている。特に教師、コーチ、あるいは子供相手の仕事をする人なら、この新たな虐待に遭っている子供を、何十人、時には何百人も知っているはずだ。 私たちの社会に特有の新たな児童虐待、それは子供に対する精神科診断と投薬である。 診断には、LD (学習障害)、 ADHD (注意欠陥多動性障害)、 OCD (強迫性障害)、反抗的行為障害、双極性障害、アスペルガーや自閉症のスペクトラム障害など、数えきれないほどの障害がある。また子供たちは、各種心理テストの被害者でもある。それによって不注意や実行機能の欠陥を特徴とする前頭葉機能不全などと、勝手なレッテルを張られてしまうことも増えている。 そしてこうした診断の増加に伴い、刺激剤、抗うつ薬、トランキライザー、気分安定剤、抗精神病薬など各種精神科薬剤が、広く子供に投与されているのだ。またこうした薬剤の中でも特に破壊的とされるリスパダール、ジプレキサ、ジオドン、セロクエルといった抗精神病薬を子供に使うことが、FDA (米食品医薬品局) によってどんどん正式に承認されているのである。一方で、血圧降下剤から抗けいれん薬にいたるまで、成長期にある子供の脳を鎮静化させるあらゆる薬も、その有害な影響を無慈悲にも顧みることなく、日常的に処方されている。 抗精神病薬の多剤投与によって抑制され、潰されてしまっている子供たちを見ることも、今や稀なことではない。 おそらく今の子供たちの10〜20パーセントは、一度はそういう診断を受け、薬を飲まされることになるだろう。特殊学級や児童養護施設の子供、あるいは障害者保障制度(SSI/SSDI) の恩恵を受ける子供に限れば、その数はほぼ100パーセントである。児童保護サービス、教育機関、精神科医療機関によって選び出された子供が、精神科薬の犠牲者になる傾向にある。向精神薬複合体、つまり製薬業界・精神医療業界・米国立精神衛生研究所・保険会社・その他製薬企業をスポンサーとする様々な団体が、この虐待を生む源になっている。両親による虐待は稀である。親たちは「権威」にミスリードされ、脅されることで、より良い判断が狂わされ、子供を薬漬けにしてしまうのだ。 そこには自明の二つの法則がある。 その1− 自分の頭に「何か悪いこと」が起こっていると子供に思わせる。例えば遺伝的な混線、あるいは生化学的な不均衡が起こっていると思わせることで、自尊心、個人の責任、自制心、無限の将来への希望を子供たちから確実に奪い去る。 その2− 自分には精神障害があると子供に信じ込ませる、あるいはあるかのように扱い精神科薬に頼らせることで、生涯にわたって精神障害患者を作り上げる。 さらにもう二つの法則があり、これには多少の科学的なエビデンスが必要となる。 その1− アルコールやマリファナ、そして精神科薬などの精神活性物質は、脳や心の機能を弱め、障害を与えるものであり、どれひとつとして精神障害を改善するものはない。これらの物質を摂取することで得られる気分の良し悪しに関わらず、それがどのような精神活性物質であろうとも、本来あるべき心や精神に部分的な障害を引き起こす。もう少し具体的に言えば、その殆どが脳細胞にとっては毒である。私はこれを、精神科治療による「脳損傷の法則」と呼び、医学教科書には千件以上もの参考文献を掲げて説明、立証してきた。 その2− 刺激剤による慢性うつ病や成長の阻害、そして精神病治療薬剤による糖尿病、重度の肥満、外観を損なう神経障害、短命化など、あらゆる精神治療薬には恐ろしい、そして時には死をもたらす有害事象を引き起こす可能性がある。以上のことを確認し、さらに知識を身につけるには、「抗精神病薬」をグーグル検索すればよい。あるいはこれをテーマに私の書いた本、特に「Brain-Disabling Treatments in Psychiatry, Second Edition (精神医学による脳に損傷を与える治療) 」を読むのも良い。診断名は変わる。薬剤の化学構造も変わる。そして販売促進戦略も変わるだろう。しかし、精神科の診断と子供に薬を飲ませることは常に虐待であることに変わりはない。 さて、ここからは皆様に難しいですが試していただきたい。精神科の診断が下され、もうすぐ薬を飲み始めることになった子供の身になって、今、自分がどんな気持ちで、どんな精神状態にいるかを想像していただきたい。子供と同じ気持ちになっていただきたい。でも落胆するのではない。子供が生まれながらにして持っている願い−愛し愛されたい、理にかなった躾を自分の糧としたい、遊びたい、楽しみたい、大人になって責任ある行動をしたい、学びたい、そして自分で決めた夢に向かって手を伸ばしたい−そういう気持ちに共感していただきたい。 どうですか? 子供の気持ちになれたでしょうか?そういう心の状態で、「君は正常じゃない」、「君には障害がある」、「君は他の子と違うけど、それは良い意味じゃないよ」と言われたら、皆さんはどう感じられるだろうか?精神障害は言うに及ばず、他と違うということを、みなさんはどのように感じられるだろうか?自分に決められた限界にそって親や先生の期待があるとすれば、あなたはそれにどのような影響を受けるだろうか? 純粋に子供の身になって考えてみてください。子供というものは、自分の恥ずかしいことを隠したり、なだめるためには、大人に対してどんなことでも言うもの。さらに言っておけば、精神活性物質は感情や認識の混乱を起こし、それを理解し判断する個々の能力を低下させる。精神科の診断によって烙印を押され、のけ者にされる気持ちがどんなものかを子供の立場に立って味わってみよう。 そして、薬を飲まされた子供の頭の中を想像する。薬はいつもと違う気持ちにさせ、それを嫌だと思っても、周囲は飲まなければだめだという。普通にしているために薬を飲まされるのは嫌だ。それでもあなたは子供。あなたには何もできない。 血液脳関門を突破し、正常な生化学的機能を混乱させる脳障害を引き起こす化学物質に適応するために、徐々にあなたの脳と心はもがき始める。薬の魔力の一面には、感情や知力の鈍化に慣れてしまうことでもはやその違いにもほとんど気づくことがなくなるというのもある。 では次にこういうことを考えてみよう。抗精神病薬を投与された子供たちは、有毒物質にどっぷり浸かった、文字通りのこの上なく汚染された脳を持って成長する。すでに知られている副作用のことを考えてみよう。そして子供の脳機能、化学物質によって永久に変わってしまったさらに細かな脳機能の変化にも思いを巡らせてみよう。 毒物が侵入する前の自分たちに開かれていた道、神が用意してくれていたはずの道、それをこの子供たちがもう知ることはない。 医学や科学の権威だから、立派な大学だから、そして国が言うことだからと、騙されてはいけない。彼らこそが一団となってこの虐待の蔓延を支えているのだ。女性や子供、そして少数派への組織的な虐待から、奴隷制度やホロコーストに至るまで、こうした虐待を許し、それによって利益を得てきたのは、これら権力側の人間であったことは歴史が物語る。社会のトップにいる権威が、こうした虐待の蔓延を正当化している。そうでなければこんな虐待が始まることはなく、それが続くはずもない。 権威は拒否。 人間としての良識、健全な倫理観、本物の科学を拠り所に。 そして正しい知識を。 --------- 筆者について (ウィキペディアより): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%AE%E3%83%B3#cite_note-0 ピーター・ブレギン(Peter Breggin) アメリカの精神科医。 精神医療の改革に尽力し、米国精神医学の良心と呼ばれる。 略歴 1936年5月11日生まれ。 ハーバード大学を首席で卒業後、ニューヨーク州立大学でのインターン、米国国立精神衛生研究所勤務などを経て、1968年より精神科開業医。 1971年に精神医学心理学研究国際センターを設立。 ハーバード・メディカルスクール、ジョンズ・ホプキンス大学、ジョージ・メイソン大学など、多数の大学で教えている。 ADHD批判 アメリカで最も有名なADHD批評家と、ニューヨークタイムズに呼ばれている。ブレギンによると、ADHD(注意欠陥・多動性障害)を持つと言われる子供の殆どはDADD(Dad Attention Deficit Disorder)(父親のケア欠陥障害)であり、父親が仕事や他のことに忙しかったり、そばにいなかったりすることで、十分なケアが与えられていないのだと言う。 又、子供の行動をコントロールするために教師が親に投薬の圧力をかけている実態に関し、議会で証言している |