自健会相談員　SAWADAのからだケア
http://blog.livedoor.jp/ninomiyatchizuko/archives/2009-09.html#20090923

ここのところ考えていることがあります。
どうやってこの広範な生化学の概念を伝えていくか、です。

しかも、今病気を発症していない人に対して。これが難しいんです。

世の中を動かしているのは、大半がエネルギーのある健康な人たちです。
この人たちに栄養の重要性がつたわらないと、これからも同じ食生活の間違いの轍を踏んで続々と病人が増えてしまいます。

自健会に入会される方というのは今村光一の本を読んで、という方が大半。
そして明らかな不調や病状をもっている方が当然多い。

その中には病名がついている人も入れば、誰にも理解されず不定愁訴扱いされて精神的な問題（気のせいにされています）とされたままの人もいます。
今不調を感じている人というのは問題解決に対してモチベーションがあるからお話しやすい。あるいは栄養のお話しても理解されやすい面があります。

ところが。

体に何の不調もない（本人が気がついていないだけだったりしますが）自称健康な人というのは手ごわいです。

こういう人たちにはなかなか栄養の重要性は伝わらないのです。
「えー？自然に体が要求するものを食べてればいいんじゃないの？」
「私は風邪を引いたことがないから・・・やっぱり本人のこころがけだとおもうな」

見事にスパーン、と話が跳ね返されてしまいます。（泣
心がけですか。ある意味ではそうですが、それでは話が終わってしまいます・・・汗

肩こりを経験したことがない子供は大人が肩を揉んで貰って気持ちがいいという感覚を知りません。肩こりをしらないんですから。
なんで肩なんか凝るの？という素朴な疑問があります。おそらく子供の頃、だれでも一回は質問したのではないでしょうか。
健康な人というのは　この子供と一緒なんです。

健康な人間は病を得た体というものが本能的に理解できない。

ここが大事なポイントです。
そうです。健康な人間は病を得たときに体がどれだけ不自由になるのかを知らないのです。

理解できない上にメカニズムの説明も存在しなかったら、それは｢本人の気のせい、神経質になりすぎ」と処理されてしまいます。
なかったことになってしまうんです。

更年期障害、ホルモンのアンバランスに悩む女性たちの話を総合してわかってきたのは、世間の理解のなさ。
医師すらからも「気のせい」という扱いのためにどれだけ病状を悪化させてしまい、本人も自分を責めてノイローゼ状態になってしまっているか。
ここが大きな問題なのです。

不調は気のせいではない。体の中で起こっている生化学反応の障害なんだ。

この一点においてはなんとしても世間に理解して貰わねばなりません。
ここが理解できれば少なくとも不調に苦しむ人に「気のせい」などという暴言を言う人はいなくなるはずなのです。
「気のせい」という不調はない、という認識から出発しなければ有効な予防医学はスタートラインにも立てないのです。

しかし、そうはいっても健康人へのアプローチが容易になるわけでもありません。
健康な人には勉強するモチベーションがまったくないのですから。
ハナから興味がないのです。だから話も入っていかない・・・・

・・・・興味が起こらないのなら、起こしてみましょう、ホトトギス。

私は興味が起こるように周りの人に焦点を移します。
それには親世代の話に持っていくのが確実です。
誰であっても親の世代なら何らかの不調を抱えているはずなのです。
歯周病のある人は、口臭がある。
食欲低下に悩む人はたんぱく質が食べられない。
料理も面倒くさがる傾向がある。
記憶が弱くなると、日常生活では冷蔵庫を開けて「何だっけ？」
頭を洗っていて「シャンプーだっけ？リンスだっけ？」となる。

あ、ある。その行動はあるある。
こういうあるあるネタで興味を喚起していきます。

子供は親の健康状態には無関心ではいられません。まさに介護に直結する問題だからです。
背が縮んできたなおもったら、あなたのお母さんは骨量が減っていますよ。骨折で寝たきりになった場合には介護は一番人手やコストがかかるんですよ。

何故女性は更年期に骨が減ってしまうのか。
そこではじめて、そのややこしいメカニズムを知る気になるんですね。

健康人へのアプローチは興味喚起からのスタートです。
　

コメント
01. 2010年4月13日 09:37:08: UBRZHuSpkQ 体に生化学反応の障害が起こっているとみられる兆候は他にもたくさんあります。 これらは免疫力が低下しておこる最初の兆候といえます。 こういった状態が長い年月続き、重大な病気への下地を作っていってしまいます。 しかし、皆さんこうした症状はおそらく年のせい、気のせいだと軽く見て問題にはしていないでしょう。 こうした小さくみえる裂け目が後年大きな裂け目となって病気として現れてきてしまうのです。 歯周病、口内炎、歯茎のトラブル 鼻炎、花粉症、中耳炎など 胃のむかむか、消化不良、胃のもたれ、下痢、便秘（消化器系のトラブル） 痔、イボ（老人性イボ）、シミ、にきび、湿疹、肌がかさかさする、弱くなる、脱毛する,髪質が変化する（皮膚に起こるトラブル） 肩こり、腰痛、目の疲れ、内臓下垂、筋肉痛が酷くて運動できない、足のむくみなど（筋肉の劣化） 悲観的になりやすい、批判に耐えられない、些細な事で激怒しやすい、記憶力が落ちている、音や光に敏感になる（精神的なトラブル） 空腹感に耐えられない（これが暴飲暴食につながる）甘いものへの飢餓感＝暴食、一定の食品への中毒、この末に起こってくる肥満、内臓脂肪の蓄積。 （食習慣のコントロールができなくなる） 食の医学実践者は立派な病名がついた症状だけでなく、普通は病気とも思われていないこうした症状も逆転していくという現象を体験しているのです。 それらがなくなってみて初めて　自分がいかに重大な病気から遠くないところにいたのかを実感するようになります。 施折
02. 2010年4月14日 23:58:46: A13TtQ2Nsg 現代人は不調になりたがっているんでしょうな。それが望みなんでしょう。 水耕栽培やハウス栽培、ミネラルが少なく、化学肥料や農薬で育った野菜。 着色料、保存料、化学調味料eｔｃ・・・を多く含んだ調味料や食品。 偏食や間違ったダイエット。 一寸した事で医者だ薬だ。 もっと自然治癒力を信じて。
03. 施折 2010年4月15日 09:53:32: oWnbXmg6veTQQ: UBRZHuSpkQ ＞現代人は不調になりたがっているんでしょうな。それが望みなんでしょう。 いえいえ。不調になりたがっているわけではないでしょう。 現代人は普通に食べている意識だと思いますよ。 ただその「普通」に各自ものすごい幅があるだけだと思うのです。 だれもこれぐらいは大丈夫、と思って食べてますよ。 それに大資本が絶えず食欲を煽っていますし。 食とカラダに関する情報はあまりにも断片的で整理されていないし、何よりも食の医学的側面を実証する臨床試験に相当する調査もろくにないのです。 それ以前に食のカラダへの影響力もはっきりと認識もされていません。 これは誰かが言い出さないと、決して始まらないのです。 でも気がつく人は着々と気がついています。 私にしても、ものすごく食生活に気をつけていた部類だと思うのです。 それでも不調は現れてきました・・。当時はそれを認めまいとしていましたが。 これだけやっていて健康でないはずがない、と。 ご多分に漏れず年のせいにしていましたよ（笑 実は「玄米菜食、無添加の食材、有機栽培ものすごく気をつけていたにもかかわらず病気･不調を招いた・・」という人の話はおおいのです。 私もその一例です。 しかしこういう例にこそ貴重な学びがあります。 不調が出てくるというのは、なにか見落としている点があるわけです。 それが糖質の過剰摂取による害なのです。糖質制限で検索してみてください。 ここでは医学常識も栄養の常識もともにひっくり返ります。
04. 2010年4月18日 00:20:17: UkXOyApsek 自分は健康だと思っている人にまで支配の手を広げたい念の強さに病んだ女性性を感じとり、健康な人々は無意識のうちに安全な距離を保とうとするのだと思います。
05. 2010年4月21日 21:39:00: gOaAGQNWPw 健康な人、特に病気一つしなかったという人は、逆に臆病かもしれない。 医療や健康法について、無視する人が多い。 考えたくないようだ。 そして、それは、正しい生き方ではある。 ただ、面白いのは、こういう人は突然大病になることが多いように思う。 身近にもかなりいる。 大病になっても、病気慣れしていないので、つい、元の生活に戻ろうと する人もいる。 こういう人は、大体、死ぬ。（酒が止められないとか） だからといって、健康に色々気をつけている人と比べてどちらが良いかは分からない。

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