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(回答先: タイとシンガポールと日本の歯科治療費 日本の歯科治療はガラパゴス2 投稿者 虹の仙人 日時 2010 年 1 月 11 日 00:29:30)
少し古いですが、ディズニーの映画に
「ニモを探して」というカクレクマノミが主人公の映画がありました。
主人公はダイビング中の歯科医師に捕まって、歯科診療所の水槽で飼われていたのです。
そこで描かれる歯科医師像は、歯科チェアー1台あるきりの診療所で、たくさんの患者さんを見ているような様子には描かれていなかったでしょう。それでも、休日にはダイビングし、熱帯魚を飼う趣味を持つ。平均的なオーストラリアの歯科治療スタイルです。 タイの歯科治療は久米仙人さんが紹介しています。
医師の数も歯科医師の数も厚労省がコントロールしています。官の主導です。
歯科医の数が欧米並になったのなら、欧米並の診療体系をとらないと成り行かないのは目に見えています。
まず変なのは、厚労省の歯科治療費抑制策です。
保険指導:現在は一月当たりの平均点が高い歯科医師を呼び出す。
この保険指導方法は決して国民の為にならない。
一回に時間をかけて治療すると、必然的に保険点数が高くなるので
コマ切れの治療を行うようになる。短い時間で多数を見ないといけなくなり
治療の質が落ちる。はやっている歯科医院は、とどのつまり、
安い治療を提供するだけである。
提案: 歯科医師あたり、一日の平均患者数の多い医院(いわゆるはやっている医院)を指導する。(1日10人程度に抑える)
治療回数を減らすことができ、効率的で丁寧な治療を促す事になる。
一回に短い時間で何本も治療することは、誰が考えても判るようにそこそこの治療しかできない。
保険点数を1日平均10人でも経営できるように改定する。
20人以上見る場合は減点する。(地域差は考慮する)
治療内容
保険点数の縛りがあまりにも長かった為に、大学病院も含めてグローバルスタンダードな治療はできないと断言しても良い。また、できないことすら判っていないと思う。保険点数ですら異常に安いという事も知らない歯科医師が多く、ましてや治療内容おやです。昔のように1日の患者数が増えないかなと思っている歯科医師が大半だと思います。が、そうじゃなくて、1日10人まで、1人1時間以上かけて、丁寧に最新の技術で治療する事が必要なのです。仮に、レジン充填を1時間かけてやりなさいといわれれば、多くの日本の歯科医師は時間を持て余すと思います。外国では、その時間を使い切ります。保険点数を上げて、治療内容が今までと同じでは、歯科医師の信用が落ちるだけです。大学、歯科医師会、保険医協会が一丸となって、世界の最新治療を根底から吸収する必要があります。もともと日本の歯科医師はポテンシャルは高いですから、できないことはありません。ただ、外国の治療を知らないだけです。今の自費治療を保険診療にし、時代遅れの治療は切り捨てる覚悟が必要です。
例えば、レジン充填に、使い捨ての筆を使って、口腔内で細かく形態修正しながら詰めてゆく手技を見たことのある歯科医師はいるでしょうか。
例えば、根管治療はNiTiファイルを使い、感染を起こさないようにドクター、スタッフともに使い捨てのオペ着をきて、抜髄は一回2時間で根充まで行う。その手技は、大学病院も含めて、きちんと経験豊かな外人講師を招いて講習を受ける必要がある。このように考える歯科医師はいるでしょうか。
1日最大4人しか診れません。 それを聞いて 「私は1日10例も20例も根管治療ができる.....そんなバカな」 と思った歯科医師、「そんな時間をかけて治療して要らん」と思った患者さんはガラパゴス状態の日本の歯科治療の現実を知らないのです。
予防歯科
外国で、日本人の口腔内を診た外人歯科医師は、銀歯や、銀の前装冠がたくさん入った状態から、日本人は自己管理のできない人達と判断されています。欧米では、抜髄までいくケースは少なく、レジン充填やインレー処置が普通です。
抜髄を防ぎ、歯科治療費が高くなるのを防ぐには、予防しかありません。まず、歯ブラシを使ったブラッシング指導の価値を考えて下さい。どれほど大事なことか。しかし、それを指導できる歯科医院がどれほどあるでしょうか。また、患者側が指導料をどう思っているのでしょうか。歯ブラシを買えばタダでやってもらえると思うのでは。 マニュアル通り、機械的に指導するのではなく、本当の予防指導をすると、患者も歯科医師もほんとうに疲れますよ。
ブラッシングは根気のいる作業です。それを判ってもらわないといけません。歯磨き粉、特殊な歯ブラシ、消毒剤などでそれは補えないのです。サプリメントで病気にならないと思っている人に、生活習慣を変えなさいというのがどれほど困難かと言うことです。このブラッシングを含めて予防指導の価値が分れば、テニスやゴルフの個人レッスンより其所に価値を見いだせる筈です。
最後に
もし福祉目的で消費税を上げるなら、こういったことが実現できるかどうかです。歯科治療一つをとっても欧米並の保険治療ができないのなら、欧米並の消費税率にするのは変と感じます。インプラントでさえある程度保険がきいて、多くの治療はタダで受けることができるのがあたりまえです。個人負担が3割なんて聞いたことがありません。日本の金銀パラジウム合金のカブセは欧米諸国にはありません。
逆に、風邪で医者にゆく患者さんは少ないですし、薬も出ません。その分の医療費はかかっていないと思います。ワクチンも外国製は余ってしまうとニュースにありました。
他にも、無駄なことが多いから肝心の事が正当に行われず、正当な評価もされないことになっているのだと思います。
無駄を省き、グローバルスタンダードな歯科治療を正当な値段で定着させる。このことをきっかけに、国民も歯科に限らず、全ての仕事を正当に評価する。その知恵と精神とが必要なのでは。
民主党は、無駄を省いてホントに必要な所に財源を充てるといっていたのでは。同じことです。