★阿修羅♪ > 医療崩壊3 > 211.html ★阿修羅♪ |
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医療に関しては、自分に関係することですから、あまり偉そうなことは言えませんが、医療制度も抜本的に見直す必要があると思います。日本の医師と看護師は欧米に比べて過剰な労働をしています。人口当たりの医師数、看護師数は、欧米の半分以下です。その上、厚生労働省が医療訴訟の問題を放置してきましたから、医療従事者は医療訴訟の不安を抱えながら、厳しい勤務体制で医療に携わってきました。
ほとんどの内科医は、最近まで当直勤務をこなすのに、32時間連続労働をしていました。最近の若い医者は、このような過酷な医療情勢に嫌気がさして、仕事がきつい内科や外科や産科、小児科などを敬遠するようになり、眼科や皮膚科や精神科をめざしたがるので、医師不足は深刻になり、全国各地で自治体病院が次々と廃院に追い込まれています。
マスコミはこのような事実を報道せず、「医師の給与が他の業種よりも高い」「開業医の収入が勤務医より高い」などというふざけたキャンペーンをやっています。他の業種より法外に高い給与を取っているのは、新聞に広告を掲載している外資系の会社や日本の大企業の社長や重役です。開業医は経営というリスクを背負っているし、従業員管理や帳簿付けなど診療以外の仕事をこなさなければならないので、勤務医より収入が多いのは当然です。マスコミの良心のなさ、いい加減な報道にはいつも憤慨させられます。
医療保険制度は破綻しかけており、医療費をどのようにするかということがこれからの日本の大きな課題です。医療機関を全部国営にして、税金ですべての国民の医療費を支払うというのは、一つの方法だと思います。多くの個人病院や開業医は反対すると思いますが、労働に準じた給与が適正に支払われるなら、私はそれでも良いと考えています。それよりも先に解決しなければならないのは、医療訴訟の問題です。人間は失敗をする生き物ですから、医療においても完璧を求めるのは酷なことだし、無理なことです。医療過誤は、避けられないことだと思われます。その処理を、医療について十分な基礎知識のない裁判所に任せるのではなく、国が責任をもって和解を勧めるシステムを作るべきです。
最近あらゆる業種でクレーマーが増えています。悪質なクレーマーの味方をする悪辣な弁護士は厳しく規制するべきだと思います。日本をアメリカのような訴訟社会にしてはならないと思います。それは、国民全体の相互不信を助長し、国民全体の心を荒ませると思います。必要以上の訴訟は、社会的には全く非生産的で、無駄なことでしかありません。国を挙げて、日本が訴訟社会になることを阻止し、義理人情や思いやりが通じる社会をめざすべきだと思います。