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昨日の新聞で日本国債の金利が1%を割ったと報じていました。これはご存知のように新規国債ではなく既発国債のことです。人々が現在の国際状況から、より安全な投資先として幾らかの金利が付くということで、貨幣で持つよりも国債で持っているほうを選んだことになります。ここに見えるのは新興国への投資よりも手元資金を置くという考え方といえます。
この先の未来の経済状況が見て取れるようです。
国債購入も当然のこと、買いが多く売りが少なくなった現在のような状態では額面が上がっていく(金利が下がっていく)ということになります。ただここでは貨幣の性質として貨幣はただ単に商品(国債の売買)の間を行き来しているだけに過ぎないということです。国債の需要がある限り何度でも行き来していくだけです。
これは金(キン)にも言えるわけです。売買を繰り返しても一度市中に出た貨幣はその量を減じないということになります。
現在の中国が株から離れ(株売り)行き場のないカネが美術品、日本等の不動産に向かっていると聞いています。
これはあまりにも多くの貨幣が市中に溢れているということと交換が一部に集中している結果です。この最終章はどうなるのでしょうか。全てに言える事は売りが買いを上回ったとき、どこまでも値が下がっていくことになります。それは人々が貨幣(金)を大事にしだしたときです。箪笥預金、または銀行への預金等に回したとき、交換(売買)に回るカネが人々の意思によって回数を減らすときです。
好況とは交換に回る回数が増えることであり、不況とは当然、人々が貨幣の交換(全ての売買)を控えてしまうことです。
交換が行きすぎた場合のとき、バブルが発生したといえます。またそれまで浮かれていた人々が冷静になって気がついたとき、当然売り手市場になりますので、買い手が付かない状態になります。それがバブルの崩壊ということになります。
そこには債務だけが残り、借金に追われていく人々が数多く発生します。現在の中国がその状態に差し掛かっていると考えられます。
そこから資産を持っている人たちが安全な投資先として、また幾らかの金利が付くということから国債に向かっていることになります。
つまり金(キン)に向かわないということは、ある意味、金価格もバブルの領域に入ったと考えているのでしょう。
この文章は同じものを私のブログでも載せています。過去のも含めて貨幣を書いていますので覗いてみてください。ブログ名は「楢篠賢司の人間とは」です。
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