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原因はカビの一種免疫力の低下で発症
【詳細画像または表】
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膣(ちつ)やその周辺がかゆくてたまらない−−、そんな症状でカンジダ膣炎の感染に気づくことが多い。
カンジダ膣炎とはカンジダ菌(カビの一種)が原因で起こる病気だ。井上レディースクリニックの井上裕子院長は「高温多湿になる夏は家の中でもカビが増えやすい。カビが原因のカンジダ膣炎も夏に増えやすい」と説明する。
もともとカンジダ菌は人間の腸内や皮膚にいる常在菌で、人間が健康なときには何も起こさない。ところが、なんらかのきっかけで免疫力が落ちたり、膣粘膜の状態が悪くなったりすると急激に増え、かゆみや炎症を引き起こす。
「例えば、抗生物質をのんだ後、一時的に膣内の善玉菌が減ってしまったりすると、それまで抑えられていたカンジダ菌が勢力を増して症状を引き起こす。また、妊娠中や免疫力が落ちる要因があると、発症のリスクが高くなる」(井上院長)。
激しいかゆみがつらいカンジダ膣炎だが、じっと我慢せずに婦人科を受診して、初期の段階で適切な診断と治療を受ければ、意外とあっさり症状が改善するものだという。
「初診時に消毒と膣剤の処方を受け、次の受診時にはすっかり良くなっている人もいる。ただし、カンジダ膣炎は再発が多い病気なので注意が必要」と井上院長は話す。
ほかの性感染症にかかるリスクが増大
カンジダ膣炎はセックスでも感染する。パートナーの男性が保菌者だと、女性がせっかく治療をしても、また感染して再発しやすい。“ピンポン感染”と呼ばれる現象だ。男性にはかゆみなどの強い症状が出ないので、自分では気がつきにくいのだが、一度泌尿器科で検査を受け、必要があれば治療を受けてもらおう。
また、カンジダ膣炎に感染すると、膣の中の常在菌バランスが崩れているため、クラミジアや尖圭(せんけい)コンジローマなど、ほかの性感染症のリスクが高まる。
「カンジダ菌が生きやすい環境はほかの微生物やウイルスにとっても居心地がいい環境。つめでかいて傷を作ったり、炎症を起こしてしまうと、そこから感染しやすくなる。クラミジアに感染すると不妊の原因になることも。また、尖圭コンジローマの原因ウイルスのヒトパピローマウイルス(HPV)の中には、子宮頸(けい)がんの原因になるものもある」と井上院長は注意を促す。
そんな事態を避けるためにも、しっかり予防したい。予防は、「清潔第一」だ。
「1日1回、お風呂に入ったときに、清潔なお湯で膣の中まで指を入れて洗う。そのとき、石けんはつけないこと。石けんをつけていいのは毛が生えている部分まで。それより奥の部分はお湯だけで洗う。シャワーつきトイレなどのビデ機能も上手に活用しましょう」(井上院長)。
暑い季節は下着やナプキン、おりものシートなどが蒸れないようにするのも大事。下着は通気性の良いものを選び、ナプキン類はこまめに交換しよう。
カンジダ膣炎と併発しやすい病気
カンジダ膣炎の原因菌が繁殖しやすい環境は、ほかの感染症の原因となる微生物やウイルスにとっても“居心地が良い”環境。クラミジアや子宮頸(けい)がんの原因となるHPVの感染症なども併発しやすい。
不妊の原因にもなる性感染症
クラミジア
茶色っぽいおりものが増え、排尿時に軽い痛みを感じることもあるが、症状が進むまで自覚がないことも多い。原因はクラミジア・トラコマティスという微生物。セックスで感染する。炎症が悪化すると子宮内膜症や卵管炎などを引き起こし、不妊症や早産、流産のリスクが高くなることもある。
強いかゆみが特徴
おりものにも変化
トリコモナス膣炎
原因はトリコモナス原虫という寄生虫で、デリケートゾーンに激しいかゆみを感じる。黄色っぽい悪臭のする泡状のおりものが出る。治療は内服薬で、膣座薬を併用することもある。セックスで感染するので、パートナーの男性にも検査・治療を受けてもらわないと、再発を繰り返しやすい。
子宮頸がんにもなる
ウイルス感染症
尖圭コンジローマ
1〜6カ月の潜伏期間の後に発症する。かゆみは強くないが、デリケートゾーンにイボができる。原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)で、子宮頸がんの原因になるといわれている。治療は外科的なイボの除去と軟膏。イボが残っていると再発しやすいので、徹底した治療が必要。
カンジダ膣炎
治療の流れ
検査・診断の結果、カンジダ菌の感染がわかれば、洗浄や消毒、膣剤や軟膏(なんこう)の処方といった治療が始まる。通常1〜2回の通院で症状が治まる。治療費は初診料+2000〜3000円(保険適用で3割負担の場合)ぐらい。
膣やおりものの
状態をチェック
まずは内診で膣や周辺、おりものの状態を診察する。カンジダ膣炎の場合、つめでかいてしまって、小さな傷ができたり、炎症を起こしていることも多い。おりものは白っぽく、「カッテージチーズ状」の塊になることが多い。
原因菌があるか
顕微鏡で確認
内診のときに採取した膣粘膜を顕微鏡で検査して、カンジダ菌があれば、まずカンジダ膣炎だと考えて間違いない。検査にかかるのは5分程度。粘膜を少し取るだけなので痛みもない。
顕微鏡検査で
大丈夫でも念のため
顕微鏡検査でカンジダ菌がみつからなかった場合でも、膣粘膜から採取した細菌を培養してみるとカンジダ菌が発見されることがある。また、ほかの疾患と判明することも。培養検査は採取から4〜5日で結果が出る。
治療法は…
洗浄・消毒
まずは膣の中を洗浄する。医療機関では軽めの消毒液を使うが、家庭では1日3回を目標に、お湯で、石けんは使わずによく洗う。お風呂で洗っても、温水洗浄便座のビデを使ってもいい。
膣剤
抗カビ剤入りの膣剤が処方されることが多い。1日1回挿入が必要なものや、1回で1週間効果が持続するものなど、薬によって使い方が異なる。かゆみがなくなるまで処方を受ける。
軟膏・内服薬
炎症やかゆみなどの症状がひどい場合や範囲が広い場合には、膣剤に加え、抗真菌薬系の軟膏や内服薬が処方されることもある。軟膏は1日1〜数回塗布。内服薬は1日1回服用。
自宅用検査キットや
市販薬もある
「病院に行く時間がない」という人のために、自宅で郵送検査が受けられるキットが販売されている。大きめの綿棒で膣内の粘膜を採取して送り、顕微鏡検査を受ける。通常1週間程度で結果が送付される。費用は3000〜5000円ぐらい。また、カンジダ膣炎の経験があり再発した人のためには、薬局で手軽に入手できる市販薬もある。膣剤と軟膏の2種類で、1200〜3500円ぐらい。Profile井上裕子院長
井上レディースクリニック
(東京都立川市)
「女性が元気に生きていくためのエネルギーを持ち続ける」ことをモットーに、東京都立川市で婦人科医療に尽力。著書に『図解 女性だから気になる病気』(PHP研究所)などがある。
取材・文/竹島由起 イラスト/いいあい
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