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そもそも、内需循環型投資は、無駄遣いとは言い切れないのだ。
http://www.asyura2.com/09/idletalk35/msg/221.html
投稿者 考察者K 日時 2009 年 1 月 23 日 19:19:02: JjkI8nWTpj0po
 

 多くの人が勘違いしていると思うことに、公務員の無駄遣いをなくせば、自分の達の暮らしが楽になるという思いがある気がする。

 この考えは、多分、間違いなのだろうと思う。

【年金・継続雇用・人事・労働 の ブログ: 正社員化や「不払い残業根絶」等による経済効果を試算 (労働総研)】
http://silc.way-nifty.com/skh/2008/11/post-77e6.html

 昨年の11月(10月末)に出された労働総研の試算によれは、【「非正規雇用の正規化による雇用の安定と働くルールの厳守による新たな雇用の創出によって、労働者の賃金は年間21兆2,922億円増加し、GDPを2.52%押し上げる効果がある」】ということである。

 2005年にもUFJ総研は同じような試算を出し、Kも指摘をさせていただいた。
http://ameblo.jp/kdesu/entry-10001846303.html

【UFJ総研は、昨年の2004年3月に調査レポート「フリーター人口の長期予測とその経済的影響の試算」を発表し、この中でフリーターが正社員になれないことにより生じている社会全体の経済的損失を税収1.2兆円減少、消費額8.8兆円減少、貯蓄3.5兆円減少と試算したが、4月4日、1年ぶりにまたまた衝撃的なレポート「増加する中高年フリーター〜少子化の隠れた一因に〜」を発表した。】
 引用先のURLは、すでに削除されているが、当時のフリーターを正社員にするだけで、10兆円規模の経済効果が見込まれると、指摘しているのだ。

 要は、一見無駄遣いとも思われるような浪費であっても、国や公務員が「国内で使用したお金は、日本市場に巡回している」のである。
 だから、公務員の定数を減らせば、日本の庶民の暮らしが楽になる訳ではなく、公務員の給与を減らせば、庶民の給与が上がるわけでもないのである。

 少し、具体例を上げるなら、公務員を100人雇用して、給与を支払った場合、100人の公務員は生活のための消費行動をする。
 仮に、給与からの貯蓄率を20%としても、80%は市場に流れていき、市場は活性化する。

 しかし、この分を公務員を削減して、財源を作り、公共投資に使って、景気の活性化を使用とした場合、直接労働者には資金は渡らない。
 請け負った元請け業者が、手数料を取り、一部は企業の内部留保、一部は資本家(元請け業者の経営陣)の貯蓄に回され、現場段階に達するのは、8割あれば良い方だろう。
で、労働者が、80%を消費したとして、予算に対する経済活性化効果は、64%くらいという計算になる。

 家庭の無駄遣いを考えてみると分かり易いかもしれないが、父ちゃんと母ちゃんの間で、お金をやりとりしている限りは「無駄遣い」という訳ではないだろう。

 日本の国内を、一つの経済共同体として考えた場合には、本当の意味の「無駄遣い」というのは、3種類に区別されるのだろう。

1 海外の労働者にお金を渡した場合。
2 海外の企業にお金を支払った場合。
3 日本国内で「ほぼ使うことはない個人の私有財産」としてプールされてしまった場合。

 以上の3種類である。
 3の個人の私有財産の場合、日本の金融機関や国債購入・株式投資という形ならば、良いのではないか?と思われる人もいるかもしれないが、個人の資産が、国に還流するシステムがない限りは、「日本共有の資産」ではないといえるだろう。
 個人が「スイスの銀行」にでも預けてしまえば、国内流通の可能性すらなくなり、個人は、いつでも、有り金持って海外に移転するという状況もあるわけである。

「金は天下の回り物」とも言うが、日本の国内巡回経済に流れているのなら、パチンコで負けたような浪費であっても、それは、日本の共有財産であり、市場の活性化に役立っているということであり、日本国民の共有財産としての形態は、いくつかの形を持っているとも言えるのだろう。

1 国の「予算」としての「税収」で、国の金庫に納まっている形態
2 市場に流通し、経済を活性化している、「流通通貨」という形態
3 個人の資産になってはいるが、「生活費」として使用される必要金である形態

 というような感覚である。

 その意味を良く考えて、何が、日本国に住む人に「貧困」をもたらすのだろうか?
 何が、本当の意味での無駄遣いなのであろうか?

 外国人労働者に支払う賃金によって「その結果として得られる収入がある」のなら、外需産業の場合には、それは、無駄遣いではない。
 しかし、内需産業の場合には、その外国人労働者が、祖国に賃金を送ってしまうと、その分、日本の国内の流通通貨は減少する。
 しかし、それは、微々たる物であり、外需産業が少し頑張れば、貿易的に取り戻すことも出来るだろう。
 その意味では「外国との人材交流は、一概にマイナスでもない。」

 海外の援助はどうであろう?
 これも、無駄遣いとは言い切れない。
 海外諸国との貿易は、貿易立国としての性質が強く、食糧自給率上、貿易に頼らなくてはならない日本では、取引相手を育てるという意味の先行投資は「無駄」とも言えないだろう。

 では、どこが無駄なのか?

 一番の無駄は、一生かけても使い切れない蓄財を、すでにしている銭の亡者の「さらに増やしてやるような行為の全て」であり、極論をしてしまえば、無駄遣いはそれだけしかない。

 その資本家が、一生かけても使い切れないような資産を持っているのに、さらに、蓄財を許すような行為は、地面に穴掘って、銭を埋めているような状況である。
「単に日本国内の、どこかには、その銭はある。」というだけで、「使いようもなければ、使うようになれる予定もない」のである。
 場合によったら、子孫に事業を失敗して、「埋めた穴から掘り出してくれるかもしれない」が、下手をすると、忘れ去られた「埋蔵金」になってしまうかもしれない。

 世界に対して、多少余分に支払ってしまった銭なら、いずれ、「銭は天下の回り物」として、日本に還流する可能性もあるが、忘れ去られた「個人財産としての埋蔵金」では、そのまま、失われてしまうことにもなる。

 相続時精算制度を導入することこそが、本当の意味の「構造改革であり、行革なのだ。」と強く主張しておきたい。

 参考投稿
【Kの主張のまとめ的日本改革論 その1 考察者K】
http://www.asyura2.com/0505/idletalk13/msg/492.html

 それにしても、Kもよく、数年来、同じような主張を繰り返しているものである。

 

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