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少し、面白い記事に出会いました。
【日本人が経済的安心を取り戻すためには=中原圭介】
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/scn/090119/090119_mbiz095.html
この意見、基本的にKと同じです。
やっぱり、分かっている人は分かっているというところです。
外需が行き詰まっている今、景気を悪化させないためには「内需拡大」しかない。
とは言え、「バラマキ」したって、内需は思ったほど拡大しない。
「バラマキ」だと財源は国の財政からの持ち出しになり、累積財政債務が増加する。
それは、次世代への負の財産を押しつけることになるだけ。
こんなことは、誰だって少し考えれば分かるはずの道理です。
内需拡大は「労働者の賃金をUP」させ
「将来不安・雇用不安を解消」しなければ拡大しないのです。
単に金をバラマキしても、今の時代、貯蓄に回されるだけです。
安易に「埋蔵金」を使えというのも危険です。
この世界の経済状況は、この先、どのくらい続くか分かりません。
全治3年などという「楽観論」には何の根拠もありません。
多分ですが、これから先は「既製の企業」の淘汰の時代に入ります。
もう、古い形の企業があぐらをかいていたら保ちません。
【百貨店売上高は12年連続減、コンビニ下回る公算(読売新聞)】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090119-00000060-yom-bus_all
このような、データを良く考えて見れば、時代は変化しています。
古い手法は、新しい手法に敗れ去っていくのです。
「銀行業」「百貨店」などは、かなり厳しいことになるでしょう。
コンビニだって分かりません。
多分、これからは、ネット産業が主流になってきます。
例えば、アマゾンで午前中に買い物をすれば、翌日の昼前には荷物が来ます。
Kは、本2冊、次の日にゼロコーラ買ってみましたが、連続で翌日の9時に来ました。
関東の外れの山奥に住むKの家に、注文翌日の9時に来るのですから驚異です。
お急ぎ便を使ったわけでも何か特別なことをしたわけでもありません。
家で、PCで選んで、カード決済で買っただけです。
本はともかく、コーラなんて、その辺のディスカウントショップで買うより安く
ポイントも付加され、車のガソリン代もかかりません。
アマゾンでは1500円以上の買い物なら送料も無料です。
これでは、本格的に普及すれば、既存の百貨店などはたまったものではありません。
展示スペースの関係や万引き対策に必要経費が発生する分だけでも太刀打ちできないでしょう。
これからは、過去に大型店に淘汰された「地域相手の商店」の方が小回りが効く分だけ有利なのかもしれません。
ネット販売でも大都市圏以外は「翌日配送」が限度でしょうから小回りという部分は効きません。
ほとんど、定価販売のコンビニが百貨店の上に来る時代ですから、ディカウント販売が出来るコンビニが次世代の主流になるのでしょうが、すぐに飽和していくでしょう。
話が、横道に逸れましたが、そのような「古い手法が淘汰されていく時代」は3年くらいでは終わりません。
銀行や有名企業が倒産すれば、その余韻はしばらく続き、多分、企業が本格的に倒産するのは、これからでしょう。
この予想が妥当だとすれば、埋蔵金を使う時期は慎重に見極める必要があり、本当に有効な使い方をする必要があるでしょう。
病気の場合、初期治療は大変重要であり、災害の場合も初期対応は最も大切なので、一概に断ずることもできませんが、間違った初期対応をするのは「問題外」でしょう。
そういった意味も含めて、この中原圭介氏の意見は正しい方向性を見いだしている。
しかし、惜しむらくは、財源が不完全だ。
「法人税の減税、年金制度と雇用制度への安心感、派遣・非正規社員の正社員化と賃金水準の引き上げ」という方向性は正しくても、消費税という大衆増税に財源を求めると、内需の拡大にはブレーキともなる。
実は、金持ちの備蓄資産を消費に回すことが出来ないと、内需拡大もすぐに頭打ちとなってしまう。
企業の賃金支払い能力には限界があり、政府に有効な財源がなく、消費者には購入力がないのだから、すぐに成長の袋小路に陥ってしまう。
以前にも書いたことがあるが、消費税を利用する場合には「UPするとのアナウンス効果」くらいしか使い道はない。
仮に、この4月から、消費税を25%にします。と発表すれば、4月までの間には、耐久消費財を中心にした駆け込み需要は最大限に発揮され、爆発的に内需が拡大する可能性はある。
生活貧困層は、買いたくても買えないから無理だろうが、購買能力のある層は「20%の金利商品と考えて買いに走るだろう。」
しかし、4月以降は、極限まで冷え込み、市場は死んだようになるだろう。
仕方がないので、どこかの段階で、駆け込み需要で税収が増えたので「増税は当面先送りとします。」として、取り止めの発表をすることになるが、まあ「詐欺内閣」は非難の嵐に晒されることになるが、「今の日本の購買能力のデータ」は計れるということになる。
データが計れれば、経済対策も取りやすくなる。
と、まあ、そのような利用法はあるが、実際に消費税を上げたら内需拡大にはマイナス効果しかない。
つまり、消費税では、内需拡大の政策の財源とするには不適切ということだ、他の政策の財源であれば、数年後に「国民が慣れた」という意味においての後なら効果を持つことも出来るが、内需という場合には、消費税分は「物価上昇」と同じであり、購買能力というパイが決まっているなら、買う商品数が少なくなるしかない。
具体的に説明すれば
1050円しか持っていない人は、慣れようが、どのような心理状況になろうが、1250円の物
を買うことは出来ないので、内需は拡大しないということである。
ここは、不安感を払拭しようが何をしようが、物理的な限界となると言うことである。
結局は、金持ちから「一生涯生きても使い切れない資産を巻き上げるか、一生涯生きた結果として残った人生剰余金を巻き上げるか」の方法論以外には、有効な財源がないのである。
よって、中原圭介氏の意見も佳作止まりである。