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自民党惨敗!広告代理店の罪を問う!
http://www.insightnow.jp/article/4160
中村 修治/営業/マーケティング
2009年9月12日 20:29
自民党は惨敗した。どんな広告を打っても、どんなネガティブキャンペーンを重ねても、その趨勢は変わらなかった。その広告を作ったのも、CM放映を仲介したのも、広告代理店である。麻生首相や自民党幹部だけが、惨敗の首謀者か?広告代理店に、罪は、ないのか?考えてみたい。
2009年9月11日中日新聞のWEBサイトに、『衆院選、他党批判は“逆効果” 6割が悪印象、ネット調査』というニュースが掲載された。要は、あの自民党のネガティブキャンペーンは、功を奏したのか、裏目だったのかの結果が数字で示されたのだ。
調査は、衆院選後の8月31日と今月1日の両日、選挙に投票した20代から60代の男女千人を対象に、インターネットを通じ、メディアが投票行動に及ぼす影響を調べたもので・・・。
それによると、45・5%の人がネガティブCMを見ており、そのうちの
63・5%が批判する政党に対して悪印象を受けた
。自民党に投票した人の33%もネガティブCMについて悪い印象を持ったと答えたとある。
わかりきった結果だとは思うが・・・。自民党のネガティブキャンペーンは、失敗だ。むしろ、マイナス。これを、何の役にも立っていないことを、連日流し続けていたわけだ。
CMは全国ネットで300万〜500万円(15秒)が相場。全国紙の全面広告となると、1回で4000万〜5000万円。政党の広告は、定価販売が基本というから、広告代理店にとっても、媒体社にとっても、おいしいクライアントだ。自民党は、総選挙絡みのCMだけで30億〜40億円を投入したといわれている。その多くが政党助成金で賄われているということは・・・。それって、われわれ国民の税金でもあるわけだ。その40億円の税金は、あの広告をつくり→放映した広告代理店に支払われている。
好意的に考えて・・・広告代理店の優秀なマーケティングやクリエイティブの面々が、もろ手を挙げて「ネガティブキャンペーン」を薦めて、実行されたのではないと願う。
私も、長年、この業界にいる。
その者たちにとっての「団体・官公庁の仕事」は・・・こんな感じで受け止めている。
@ 団体・官公庁の仕事は・・・偉い人の鶴の一声で決定されるコトが多い。
A 往々にして、その権限者には、センスがない。勉強してない。
B なので、予算確保のために、その人の好きそうな企画をあてる。
C 案の定、その企画は採用されて、実行される。
D そして、途中の検証もなしに、予算を使い切るまで続けられる。
その例に漏れず、今回の自民党のネガティブキャンペーンも動いたのではないかと想像する。市場のナマの声やトレンド。そして、日本の文化的土壌を考えたら・・・普通のマーケッターなら、あのような企画と制作はしない。
さらに言うなら、あのCMの数々は、ネット内で流される映像であって、、、マス広告には、完全に不向きである。堂々と、お茶の間に流すという媒体計画を実行すること自体、どうかと思う。同じネガティブキャンペーンでも、マス広告に合わせた表現があるだろう。ネット用に制作されたような映像を、マスにそのまま流すとは、手抜きだと言われても仕方ない。
ここに、2007年21業種のマスコミ4媒体広告費伸び率というデータがある。
マスコミ4媒体の広告費が伸び悩む中・・・「団体・官公庁」は、前年比124%の伸び。21業種の中で、ダントツである。
@ 前例主義の団体・官公庁は、マス4媒体が売り込みやすい。
A 勉強不足の人達が多いので、複雑なメディア提案は通らない。
これは、そういう潜在意識の結果だと考える。
なんにしろ、今回の自民惨敗は、自民党や広告代理店の「国民軽視&大衆軽視」という悪しき意識を露わにした酬いである。
今回の民主党の選挙参謀である小沢一郎氏は、新人議員に、「毎日最低でも50ヶ所で、街頭演説&辻立ちをこなすこと」を強いたと、何かの報道で聞いた。
誰も立ち止まってくれない街頭演説は、辛い。こんなことやっても、何の役に立つかわからない。票を獲得できるなんて想像できない。でも、毎日、必死に語り続けたら、、、誰かが、振り向いてくれる。握手を求めてくれる。涙が出そうになる。そう言うときに、政治家は、本当に、何をしなくてはいけないかがわかるというわけだ。
選挙活動は、結局、「人間力」を試されているのだ。
そういうことを見極める目が、実は、我々大衆にはあるのだ。そう信じたい。
なのに、他人をおとしめることに躍起になった・・・
そんな自民党幹部と広告代理店は、選挙のプロではない。
人間のプロが、
選挙のプロであり、
政治のプロになる世の中を
、、、期待したい
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