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強固な「変化を嫌う抵抗勢力」=「米軍・霞ヶ関・マスメディア」の存在を明らかにしたことが鳩山政権の最大の功績だろう:内田樹
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/666.html
投稿者 クルテクと森の仲間たち 日時 2010 年 6 月 04 日 11:32:44: Z7xl4Cth248vg
 

内田樹(うちだ・たつる)
1950年東京生まれ。東京大学文学部卒。神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。著書に「下流志向」「「おじさん」的思考」「ためらいの倫理学」「私家版・ユダヤ文化論」小林秀雄賞受賞、「街場のアメリカ論」「街場の中国論」「街場の教育論」「日本辺境論」など。


2010年6月3日のブログより引用します。http://blog.tatsuru.com/2010/06/03_0843.php

−−−−−
首相辞任について

鳩山首相が辞任した。
テレビニュースで辞意表明会見があったらしいが、他出していて見逃したので、正午少し前に朝日新聞からの電話取材でニュースを知らされた。
コメントを求められたので、次のようなことを答えた。
民主党政権は8ヶ月のあいだに、自民党政権下では前景化しなかった日本の「エスタブリッシュメント」を露呈させた。
結果的にはそれに潰されたわけだが、そのような強固な「変化を嫌う抵抗勢力」が存在していることを明らかにしたことが鳩山政権の最大の功績だろう。
エスタブリッシュメントとは「米軍・霞ヶ関・マスメディア」である。
米軍は東アジアの現状維持を望み、霞ヶ関は国内諸制度の現状維持を望み、マスメディアは世論の形成プロセスの現状維持を望んでいる。
誰も変化を求めていない。
鳩山=小沢ラインというのは、政治スタイルはまったく違うが、短期的な政治目標として「東アジアにおけるアメリカのプレザンスの減殺と国防における日本のフリーハンドの確保:霞ヶ関支配の抑制:政治プロセスを語るときに『これまでマスメディアの人々が操ってきたのとは違う言語』の必要性」を認識しているという点で、共通するものがあった。
言葉を換えて言えば、米軍の統制下から逃れ出て、自主的に防衛構想を起案する「自由」、官僚の既得権に配慮せずに政策を実施する「自由」、マスメディアの定型句とは違う語法で政治を語る「自由」を求めていた。
その要求は21世紀の日本国民が抱いて当然のものだと私は思うが、残念ながら、アメリカも霞ヶ関もマスメディアも、国民がそのような「自由」を享受することを好まなかった。
彼ら「抵抗勢力」の共通点は、日本がほんとうの意味での主権国家ではないことを日本人に「知らせない」ことから受益していることである。
鳩山首相はそのような「自由」を日本人に贈ることができると思っていた。しかし、「抵抗勢力」のあまりの強大さに、とりわけアメリカの世界戦略の中に日本が逃げ道のないかたちでビルトインされていることに深い無力感を覚えたのではないかと思う。
政治史が教えるように、アメリカの政略に抵抗する政治家は日本では長期政権を保つことができない。
日中共同声明によってアメリカの「頭越し」に東アジア外交構想を展開した田中角栄に対するアメリカの徹底的な攻撃はまだ私たちの記憶に新しい。
中曽根康弘・小泉純一郎という際立って「親米的」な政治家が例外的な長期政権を保ったことと対比的である。
実際には、中曽根・小泉はいずれも気質的には「反米愛国」的な人物であるが、それだけに「アメリカは侮れない」ということについてはリアリストだった。彼らの「アメリカを出し抜く」ためには「アメリカに取り入る」必要があるというシニスムは(残念ながら)鳩山首相には無縁のものだった。
アメリカに対するイノセントな信頼が逆に鳩山首相に対するアメリカ側の評価を下げたというのは皮肉である。
朝日新聞のコメント依頼に対しては「マスメディアの責任」を強く指摘したが、(当然ながら)紙面ではずいぶんトーンダウンしているはずであるので、ここに書きとめておくのである。

−−−−
http://blog.tatsuru.com/2010/06/03_0843.php
 

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コメント
 
01. 2010年6月04日 12:10:26: QfW2KuHNSI
内田樹氏の言説は非常に的を射ていますね。
最近は有識者のこのような言説が少しずつ増えてきたような感があります。

02. 2010年6月04日 14:14:41: eU1oFjxKgI
どうしようもない団塊が下世話な政局の話なんかしていて、こいつこんなに馬鹿だとは知りませんでした。

03. 2010年6月04日 14:59:23: yqkrR3bmvg
>実際には、中曽根・小泉はいずれも気質的には「反米愛国」的な人物であるが
それは見えない。過去の発言・行動を良く見れば、明らかに工作員だろう。
 中曽根首相は、最後にあの大東亜戦争は間違っていた。更に疑惑の瀬島とも仲が良かったし、ローキッド事件の本質的な疑惑、その政治的な力の方向を見れば、確実にアメリカというより、やはりユダヤ国際金融の問題であろう。

04. 2010年6月04日 17:37:05: HbPDUassgc
有識者の定義は何
馬鹿なもんで解らねえよ
情報を集めるらしい

05. 2010年6月04日 21:12:29: p3PpzE3thw
内田教授。最近の疾走ぶり、いい。

日本辺境論の頃から注目しているが、
この人、立ち位置と目付けが独特。


06. 2010年6月05日 02:21:48: sUpHQ8Q75g
彼ら「抵抗勢力」の共通点は、日本がほんとうの意味での主権国家ではないことを日本人に「知らせない」ことから受益していることである。

彼ら「抵抗勢力」の共通点は、日本がほんとうの意味での主権国家ではないことを日本人に「知らせない」ことから受益していることである。

彼ら「抵抗勢力」の共通点は、日本がほんとうの意味での主権国家ではないことを日本人に「知らせない」ことから受益していることである。


至言である!

しかしその壮大なトリックにやっと国民が気付きはじめたようだ。
一度気付かれたら最後、もう簡単には騙せなくなる。


07. 2010年6月05日 13:50:33: NbxCwSCs1M
>しかしその壮大なトリックにやっと国民が気付きはじめたようだ

本当はとっくに気対いていたけど、気対かないフリしていたんじゃないかな、日本人は。
もめごとを避け、長いものに巻かれて日々安泰に暮らしていければそれで満足と。
しかし、ここへきてさすがにおとなしい日本人も、「おまえら、いいかげんにしろよ」と、ケツまくった。
もうどうにも止まらない。


08. 2010年6月05日 14:10:06: FtyDOsEn8g
沖縄米軍基地攻撃の鳩山神風特攻機はもろくも辺野古海岸に米軍の対空砲火によって撃墜されてしまった。私の予想どうりだ。原因は必殺の「安保破棄」強力爆弾を米軍基地に叩きつけることができなかったからである。2番機も出撃するのだろうか?「安保廃棄」の強力爆弾がなければ出撃しても無駄である。
 一方沖縄県民は怒り心頭にきて発狂しそう。また落胆の極致に達している。沖縄県民はどうすべきだろうか。「安保廃棄」に努力しない政府、政治家が存在する限りもうこうなったら沖縄独立宣言をするしかない。そしたら沖縄の米軍基地は全部本州、四国九州などに分散移転されるだろう。これは日米両国にとって大変良いことだ。
 もし沖縄の独立が少しでも遅れると沖縄県民は再び前大戦によって受けた以上の悲惨な目にあうことになるかも。もし何かがあったら沖縄はミサイルの集中攻撃を受け島の半分は消し飛んでなくなり、猫の子一匹いなくなる。

09. 2010年6月05日 18:33:08: I53kMMJ1HA
>01
 内田樹だけだろう

10. 2010年6月05日 22:49:04: jOVBu5k7fg
 
一宗教法人が、実は暴力団組織の
力を利用し、国政を左右するほどまでに
勢力を伸ばしていたとなれば、
 
その法人格は即刻、剥奪されて
然るべきだろう。
 
音声配信 11分
http://www.tbsradio.jp/dig/2010/06/digtagtdccdt-8.html
 
http://www.asyura2.com/09/cult7/msg/570.html
 

11. 2010年6月06日 17:10:51: BmDe75OhSE
で、朝日はどのように掲載したのだろうか。

12. 2010年6月08日 01:37:52: wx20Zuvvcs
内田樹君、よくできました。85点。中曽根・小泉は生まれながらの梅干だという認識が欠けているぶん、減点15。中曽根は臆病者で愛国心なんかない空っぽ人間。小泉はかなりアメリカ好きの小心者。中曽根はロッキードの本星として(先日の米国公文書館史料の通り)連中にすべてを握られている。小泉は小泉で、おぞましい私生活の秘密を知られている。暴力団の浜こうは両方にかんでいる目付梅干。

13. 2010年6月08日 15:08:12: fymVQnT97k
>>8気分だけは同調します。かって「沖縄をかえせ}っていう歌がよく歌われましたがウチナンチュウにとっては沖縄を沖縄にかえせっていう気持ちでしょう。
アメリカはキューバのグアンタナモ基地のように最悪実力でも沖縄に居座るつもりでしょうから、実力闘争になるかもしれませんね。冒頭気分だけといいましたが義勇兵とししてでもヤマトンチュウここにありの気概でもって参加します

14. 2010年6月08日 21:48:58: PWEEQX0lSQ
>>13 仮に沖縄が独立したとしても米軍は居座るでしょう。私もそう思います。私の提案は効果は薄く独立よりも「安保廃棄」の方が沖縄の米軍基地をなくすには良いことになります。しかしながらこれがまた至難の業?新首相ができた途端米国は、オバマ大統領は「日米合意」を新首相に確認してきました。菅さんはやはり同意してしまったとのことです。鳩山はこの問題でクビになってしまったばかりなのにどうしたことでしょう。また沖縄県民の猛反発を受けるのは分かりきったことなのに。ノーといえる日本は夢物語のようですね。
 鳩山前首相は沖縄から国外へ、最低でも県外と断言していたのに急に辺野古に変わってしまったのはどう考えても不思議です。詳しくその経過を調査する必要があります。何か隠しているに違いありません。これは参院選にも大きな影響を与える非常に重大な事柄だと思います。頑張ろう!

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