投稿者 クールヘッド、コールドハート 日時 2010 年 4 月 12 日 21:56:06: KEZEGJWQ/MaE2
http://g2.kodansha.co.jp/?p=4034
二月四日が、秘書たちの拘置期限切れで、秘書たちはすでに有罪告白をしている(弁護士がそれを認めていた)から、起訴は確実である。そのとき小沢を共犯として起訴するか否か、見方はギリギリまで割れていた。検察内部に積極論と消極論があることはとうに知られていたが、どちらになりそうかは、二月二日夕方の段階でもまだ不明だった。二月二日のかなり遅い時間になって、共同通信が「不起訴の方向」というニュースを流した。ほとんど同じころ、朝日も翌朝の朝刊は不起訴の方向で行くと聞いた。現実には、翌朝の朝刊は各紙で見通しが割れていた。検察のどのレベルから取った情報に重きを置いたかで割れたのだ。つまり検察内部の意見がまだ割れていたのだ。最終的に方針を決定するには二月三日いっぱいかかり、正式最終決定は二月四日午前中までもちこすと聞いて、二月三日夜に書いた(配信二月四日午前)のが、次の「『小沢不起訴』の先を読む」だ。書いた時点でほとんど不起訴の方向に決定と知っていたものの、最後の挑発をしてやろうと思って書いたものだ。
いまでも、ここに書いたことが正論だと思っている。検察が二百パーセント有罪の確信がなければ起訴しないというのは誤りで、八、九割の確信があれば起訴して、判断は裁判所にまかせるというのが、これからの検察の正しいあり方だと思う。
【二月四日配信した「『小沢不起訴』の先を読む」より】
小沢不起訴で小沢は助かるのか? とんでもない。不起訴があまりにも不当であるがゆえに、小沢はむしろ大転落への道を大きく踏み出してしまったのだ。
問題点ははっきりしている。小沢の三人の秘書は虚偽記載を認めている。彼らの有罪は確定しているといっていい(池田秘書のみ未確定らしいが)。ポイントはその虚偽記載は秘書が勝手にやったことで、小沢の指示・命令・相談・報告・了承などの関与があったのか、なかったのかである。
あれば小沢は共犯、なければ秘書の単独犯である。
常識的に考えれば、小沢の事務所は、いかなるワンマン企業よりも激しいトップダウンの組織で、秘書らは日常奴隷のごとくとまではいわないが、召使いのごとく仕えている組織なのだから、小沢が何も知らない間に秘書が勝手に何億円もの資金を動かすなどということがあるはずはない。
今回起きたことは、そのあるはずがないことが起きたと、小沢も秘書も口裏を合わせ、その口裏合わせを検察は突き破れなかったということなのだろう。
だが、それは「これこれのことを小沢先生から命令されてやりました」というような秘書の百パーセントの自白調書でガチガチに固めないと、立件できない(そこまでやらないと裁判で負ける)という従来の検察の固定観念がそう思わせているだけなのである。
その思いこみを捨てて、このようなケースでは、まず事務所の日常の金の動きと日常の小沢と秘書の関係を一般的に立証した上で、あとは間接証拠の積み重ねで、他の可能性(秘書の横領、泥棒など)をひとつひとつつぶしていけば小沢の関与は自然に浮かびあがってくるはずだから、それで充分と発想を転換していけばいいのである。
あとは裁判官の常識的な当り前の判断力にことをゆだねてしまえばよいのである。本来裁判とはそういうものだと考えればよいのである。
ガチガチの自白証拠で二百パーセント固めなければこういうケースは立件できないなどと思うからつい自白を求めて無理な取り調べをすることになる。そして、検察憎しの立場に立つ一部マスコミにバカバカしい批判―たとえば、つい最近起きたと伝えられる(検察は事実無根と抗議)、子供を持つ石川の女性秘書を一〇時間も無理な取り調べをして保育園に通う子供を迎えにいけなくしたなど―を許してしまうことになる。
私にいわせれば、もう小沢関与の立証に充分すぎるほど充分な間接証拠の山を検察はすでに持っているはずである。
あとはガチガチの自白証拠がないと立証に充分でないという固定観念を捨てて、早く法廷での立証合戦に持ち込むことだ。法廷での勝負に持ち込み、腕ききの立ち会い検事にすでに集めた証拠の数々を存分に使った立証をやらせれば、小沢有罪に持ち込むことは苦もないことだと私は思う。
だいたい誰がどう考えたって、小沢の弁明は筋が通っていない。小沢の関与・了解なしに、四億円もの虚偽記載が小沢事務所で秘書の独断で行われるわけがない。法廷での立証は、通常の判断力を持った通常人(裁判官)を充分納得させられればいいのであって、そうむずかしいことではない。
各種の世論調査で、小沢の弁明をそのまま信じている人などほとんどいないという事実の中に、裁判になったらどっちが勝つかがすでにあらわれているといってよいのである。こういう状況の中で、伝えられているように、検察はすでに小沢不起訴の腹を決めたというのがホントなら、それは検察が石橋を金づちやハンマーで叩きに叩き、ついにはショベルカーまでもってきてガンガン叩いた上で、結局渡るのをやめてしまったというくらいの度胸なしの決断をしたことになる。
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