★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評10 > 510.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
オープン化した首相会見で、あえて「質問」しなかった筆者の思い【上杉隆氏:マスゴミによる否定的報道は折込済み】
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/510.html
投稿者 一市民 日時 2010 年 4 月 01 日 21:11:59: ya1mGpcrMdyAE
 

http://diamond.jp/articles/-/7758
【第120回】 2010年4月1日 上杉隆

オープン化した首相会見で、あえて「質問」しなかった筆者の思い

3月26日、鳩山首相の記者会見がオープン化された。政権発足から約200日、ずいぶんと時間はかかったものの、これで総選挙前の「公約」の一部を果たしたことになる。

 その日の会見では、これまで記者クラブの壁によって参加を認められなかった、フリーランス、ネット、海外メディア、雑誌の記者の一部が参加し、質問をすることも可能だった。「オブザーバー」としての参加までしか認められなかった過去のクラブ主催の会見と比較しても、これは日本の憲政史上特筆すべき画期的な出来事である。

 ところが、案の定といっていいだろう、記者クラブメディアからの反応は極めて芳しくない。批判的であるならばまだしも、中には一文字も報じずに「黙殺」を決め込んでいる読売新聞のようなメディアもある。
会見の記者クラブ独占は
「人権侵害」で「日本の恥」

 そもそも記者会見のオープン化は、国民の知る権利や情報公開の見地から言っても、ジャーナリズム自身が追求すべきことである。それは先進国であろうが、独裁国家であろうが世界中で不断に行われているメディアの当然の仕事のひとつだ。

 ところが日本の記者クラブメディアだけは逆なのだ。戦後65年一貫して自らの既得権益を守ることに汲々とし、同業者を排除し、世界中から批判を浴び続けているにもかかわらず、自らの都合のみでその不健全なシステムを維持してきた。

 それはまさしく、「カルテル」(孫正義ソフトバンク社長)であり、「人権侵害」(日本弁護士連合会)であり、官僚と結託して国民を洗脳し続けていた「日本の恥」(米紙特派員)なのだ。

 そうした背景から、会見当日、フリーランスのジャーナリストとして初めて発言の機会を得た筆者は次のように「質問」したのだ。

〈先ほど朝日の記者が、総理はもう少し記者会見を開けということだったんですが、全く同感ですが、ただ、回数ではなく参加した記者、いわゆる国民にもう少し開いた形でやっていただきたいと思います。まずお願いです。

 今日は、そうはいっても記念すべき日になりました。先ほど総理も言及されたので、あえて記者クラブ、そしてこのクラブの会見の主催権、官房機密費の問題、あるいは官房長官の問題については、とやかく申し上げません。

 ただ、随分と経ちましたが、総理が日本の民主主義にとって貴重な一歩となる公約をお守りいただいたことに、まずは敬意を表します。

 そして、戦後65年、これまで国民の知る権利、情報公開の立場、会見のオープン化に向けて努力をしてきたすべての人々、それから世界中のジャーナリストに代わって御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。質問はありません。以上です〉(首相官邸HPより)
http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/201003/26kaiken.html

 この「質問」に対しての記者クラブメディアからの反応は予想通りであった。翌日の朝刊は、筆者に対して批判的な論調で占められた。

〈会見の開放を求めていたフリー記者の上杉隆氏は「世界中のジャーナリストに代わってお礼申し上げたい」と首相に感謝したが、「質問はありません」と質問しなかった〉(毎日新聞)
http://mainichi.jp/photo/news/20100327k0000m010074000c.html

〈フリーの記者からは会見オープン化を一層進めるよう求める質問が相次いだ。「世界中のジャーナリストに代わってお礼申し上げたい」と意見だけ述べ、質問しなかった記者もいた〉(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0326/TKY201003260444.html?ref=reca

〈首相の弟、鳩山邦夫元総務相の秘書だったフリー記者は、首相会見のオープン化について「世界中のジャーナリストに代わってお礼を申し上げる。質問はありません」と賛辞を贈った〉(東京新聞 3月27日朝刊)

〈質疑自体は必ずしもかみ合わなかった。出席したフリーランス記者の上杉隆氏は「世界中のジャーナリストに代わって御礼申し上げたい。質問はありませ ん」と“珍質問”〉(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100326/plc1003261836031-n1.htm

(注・読売新聞はニュース自体を扱わず「黙殺」している)

 確かに、筆者は「質問」をしなかった。最初に記したように、それは本来ジャーナリズムがすべきことを、内閣総理大臣という権力側の人間に代行してもらっているという点で、何より「御礼」を述べたかったからだ。


「質問」しなかったのは
戦略的に考えた上の行動

 世界中で、ジャーナリズムが公権力に情報公開を進めるよう圧力を掛けつづけている。ところが日本だけは、公権力側がオープンにしましょうと言っているのに、メディア側がそれを妨げているというまったく異常な状態に置かれ続けている。見事に本末転倒している。

 告白しよう。その本末転倒を知らしめるために、筆者は首相会見の「質問」を確かに利用した。もちろんそれは戦略的に行なったものであり、記者クラブ側の反応も予め想定していたものであった。

 まず「質問」をしないことで、NHKの生中継を観ている国民に、この世の中には「記者クラブ」という問題が存在させることを狙ったのだ。

 多くの日本国民は、所詮「記者クラブ」はメディア自身の小さな問題でたいした事柄ではないと「洗脳」されている。

 だが、記者クラブ問題は「メディア」の問題ではなく、霞が関および日本の統治機構全体の問題であることは、本コラムの読者であるならば説明は不要であろう。

 日本のメディアではタブーとなっている「記者クラブ」という文言を、あえて「質問」しないことで浮き上がらせたかったのだ。

 さらに、筆者は、鳩山首相に「讃辞」のみを贈ることで、会見のオープン化という仕事をサボっている記者クラブの記者たちへの「皮肉」とした。

 また、一時間という制限された時間内に、できるだけ多くのフリーランス記者の質問機会を確保するため、最初にまとめて「御礼」を述べ、回答を求めないことで時間の短縮を図ったのだ。

 これは後付けの言い訳ではない。その証左として、筆者の戦略と思考は、明日(4月1日)発売の拙著「記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争」(小学館)に記している。ちなみに脱稿は首相会見の3週間前、3月初旬のことだった。

 政権交代から200日。本来ジャーナリズムが果たすべき役割を代行してくれた鳩山首相に、改めて御礼を述べたい。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2010年4月01日 22:34:09: pYVJl
上杉氏が質問に立つと親の敵のようにキーボードを意地になって叩く記者クラブ記者たちの底意地の悪さもさることながら、翌日の反応も大人気ないとはとくに産経の珍質問の記事には笑わせてもらった。

まあいいだろう。記者クラブとやらのバカぶりは金融庁記者クラブでフリーランスの質問には到底及ばない質の差を見せてもらったから今更どうということでもあるまい。
さあて、記者クラブの将来についてだが正直もうどうでもいい。
各新聞の反応を見て思ったのだがどうやら記者クラブの連中は基本的にフリーランス記者を一段低く見ていることがよくわかる。

事実はその逆なのであるがそう思うなら思わせておけばいい。
オープンになればフリーランス記者の優秀さが明らかになり、クラブ記者の政局モドキの珍質問がいかに場にそぐわないKY質問か一目瞭然になればこやつらは自然淘汰されるだろうから。



02. 2010年4月02日 03:22:55: k5C.w
日頃の記者会見で一番発言回数の多い(しよーもない質問ばかりだが)読売がオープン化を黙殺した、というのはなるほどと思う。既得権の浸食が始まって怒ってるんだろう(笑

03. 2010年4月02日 06:32:02: 6mjAS
 上杉氏の記者会見発言
 「戦後65年、これまで国民の知る権利、情報公開の立場、会見のオープン化に向け
て努力をしてきたすべての人々、それから世界中のジャーナリストに代わって御礼を申
し上げたいと思います。ありがとうございました。」に、感動しました。万感胸に迫る思い
が良く伝わって来ました。
 他の大企業病に陥ったマスメディア記者からの、マンネリ化した価値の感じられない
質問に比べ、氏の発言は光っていました。この会見の歴史的な重要性を良く伝えてい
たと思います。この発言に対して、映像から首相も同じ感慨を抱いているよう
に思えました。

 国民の知る権利、情報公開は真の民主主義確立のための基本であり、第一歩ではない
かと思います。

 営業的な打算のために、ジャーナリストとしての使命を捨てた大マスメディア企業によ
る歪曲報道、価値の無い報道があふれる中で、上杉氏には、今後も、ジャーナリストとし
てのご自身の信念を貫いて頂きたいと思います。日本の民主主義確立のためにも、ご期待
申し上げます。


04. 2010年4月02日 09:01:46: 0X8Jp
自由民主党下での”民主”なんて全く本来の民主とは
かけ離れたものだったんだな。
司法制度の実態が官主であるように もっと色々変えていかなければならない。
まずは正確、公正な情報が流せる事。
大きな一歩だよな。

05. 2010年4月02日 10:54:53: kGNsB
金融庁の会見の書き起こしを読めば、
記者クラブと非記者クラブの記者の質の違いに驚く。
記者クラブの質問は低レベルすぎ。

06. 2010年4月02日 19:11:48: 2HAlO
3.26革命?といってはいいすぎですかね?上杉氏をはじめとしてこれまで記者クラブという特権階級に噛み付くことをおそれずに行動してきた真のジャーナリストの皆さんを尊敬します。政権交代を実感しています。

07. 2010年4月02日 19:36:26: KBKjt
記者クラブのくだらない質問にうんざりしていましたので、これからに期待しています。質問力をおおいに発揮してください。

08. 2010年4月02日 22:31:53: GMgNx
<04.自由民主党下での”民主”なんて全く本来の民主とは
かけ離れたものだったんだな。

いいえ、ちゃんと民主的にやっていました。
もち代のこと、陣中お見舞いとか、、、
とにかく!!
ちゃんとやっていたんです!


09. 2010年4月03日 00:27:34: H9yB7
上杉さんは、なかなかユーモアが有る人間なんですよね。それが仇になって時々、阿修羅の方たちに誤解されちゃうのかな。

「質問はありません」と質問しなかった(毎日新聞)
 ↓ 以下、上杉流
「質問はありません」と質問させなかった(毎日新聞)


10. 2010年4月03日 14:00:53: 42oKL
記者クラブ「全省庁の」を廃止し、特権をすべて剥奪すべきです。どこからの情報操作指示に従属してやつて居るのか知りませんが、小澤さん追い落とし、と反政府キャンペーンしかやらない、まさに破壊活動的な新聞、テレビに、特権を与えるなど、とんでもない話です。前政権時代の諸悪を暴き出し、徹底的に追及して下さい。

11. 2010年4月03日 14:22:34: agURx
> まず「質問」をしないことで、NHKの生中継を観ている国民に、この世の中には「記者クラブ」という問題が存在させることを狙ったのだ。

> 日本のメディアではタブーとなっている「記者クラブ」という文言を、あえて「質問」しないことで浮き上がらせたかったのだ。

支離滅裂。質問しないとどうして浮き上がるのか?

> さらに、筆者は、鳩山首相に「讃辞」のみを贈ることで、会見のオープン化という仕事をサボっている記者クラブの記者たちへの「皮肉」とした。

これも意味不明。質問しないことが、会見のオープン化をさぼっている記者への皮肉になるとはどういうことか。

> また、一時間という制限された時間内に、できるだけ多くのフリーランス記者の質問機会を確保するため、最初にまとめて「御礼」を述べ、回答を求めないことで時間の短縮を図ったのだ。

質問をしないことが、なぜ時間の短縮につながるのか。

こんな説明で戦略的に質問しなかったなどとはあまりにお粗末ではありませんか。

上杉氏が記者会見オープン化に尽力してきたのだとすれば、それは評価したいところだが、念願かなったと思ったら「質問はありません」じゃ、何だったのかと皮肉られてもやむなしでしょう。おまけにこんな苦しい言い訳にもならないような説明は恥の上塗り。


12. 2010年4月03日 20:07:05: bSbo1
もちろん、上杉氏の発言はよく理解できました。 とても清清しさを感じていましたが、大手マスコミの記事は、恐らく悔しかったのか、ジャーナリストとして凛々と前をむいて仕事をしている人への嫉妬心かもしれませんね。 記者を志した者であれば、かつては理想に胸を震わし、議論を戦わしていた日々もあったはずだ。それをしなくなり、大手マスコミという既得権益にしがみつき、何がジャーナリズムであるかの感性を鈍らした時、すでに彼らはジャーナリストである事を放棄している。
その事をわからないほど、低俗とも思えない。 ただ、彼らのプライドが認める事を許さないのかもしれない。 

阿修羅の傾向として、小沢全てよしの方々が多い。少しでも批判じみた事を述べると、袋叩きにされるようだ。それ自体が、実に客観性を失っていると思うのだが、上杉氏に小沢批判が垣間見えた時、それを打ち消すようなコメントが頻繁にでる。
本当は、その方が健全な関係ではないかと思うのだが。
ただ、ご本人の真意の程を私も理解していない。後ろ向きなご意見ではなく、何を見ておられるのか、是非小沢論をいつかじっくりと読ませて頂きたい。
なぜなら、どうみても、小沢氏抜きにこの民主党が多くの難問を乗り越えて行けるとは思い難い。この正念場の時、民主党は個人のエゴやPoliticsに惑わされる事なく、一つとなって前進し、安定期を勝ち取ってもらいたい。

この政変期の中、真実を告げるジャーナリズムをめざし、上杉氏への期待と役割は大きい。 それを、常に自覚して頂きたい。 健闘を祈る。



13. 2010年4月03日 21:53:57: S2hBJ
記者クラブは「情報と言う商品」を限られた業者で独占し、他の業者の参入を妨げる「談合組織」だ。公正取引委員会が扱うべき事案である。

14. 2010年4月04日 00:10:57: H9yB7
09の最後の行に追加
期待通りに期待はずれのコメント

15. 2010年4月04日 01:03:01: itTIY
上杉さん、おしゃる事は全部わかっていましたよ。全然問題なし。
何故なら、「記者クラブ問題」を理解している者には、あの痛烈なイヤミも理解できるから。

かなりネガキャンされましたが、「記者クラブ問題がわからない人」と「記者クラブ問題が知られては困る人」がいるから当然ですよね。
あと、物事を表か裏か、是か非かと一面でしか考えられない人も。
最初の一歩で、全ての問題が解決すると勘違いする「単純」な人にもありがちな反応でしょうね。

とにかく「本当の知る権利」を切望しています。
前政権と同じ年月、「報道」から切り離されてきた国民です。民主主義に不慣れです。まずは「知る」ことからです。横ヤリに惑わされないでください。(心配してないけど)

フリージャーナリストを応援しています。


この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評10掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評10掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧