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札幌でのNHK受信料裁判の判決は、すごい! (the-journal/篠田博之) 【オラッチも受信料支払い拒否】 http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/503.html
http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2010/03/nhk.html 札幌でのNHK受信料裁判の判決は、すごい! もう多くの人が忘れていると思いますが、NHKの不祥事に端を発した受信料不払いの動きが全国に拡大したのを受けて、NHKは2006年頃から全国各地で法的督促というのを行うようになりました。簡単に言うと、不払いを続けると裁判所に訴えるぞという脅しですね。大半の人はこの法的督促の文書を受け取った段階で、仕方ないと支払いに応じているのですが、なかにはこういうやり方は納得できないと、裁判に至ったケースもあるわけです。 有名なのが東京での裁判で、2007年に大弁護団が結成され、今も高裁で審議が進んでいます。この裁判については、『創』では専用のサイトを立ち上げ、逐一報告してきました。 これを見て全国から同じように法的督促を受けた人の情報が集まり、サイトで紹介した以外でもたくさんの相談を受け、弁護団を紹介したりしてきたのです。確かこの札幌の裁判の当事者の方も、その過程で一度接触があったような気がします。 この裁判については上記サイトで詳しく書いているように、東京地裁での判決は、被告側の敗訴、つまりNHK側の主張が認められたのでした。ところが、今回の札幌での裁判は、東京の被告と似た事例なのですが、NHKが敗訴したのです。このケースは契約に応じたのが、当人が不在中に対応した妻だったというもので、契約は成立していないと裁判所が認定したのですが、これでNHKが敗訴となると、他の裁判にも大きな影響を及ぼすことは必至です。たぶんNHKは驚天動地だったのではないでしょうか。 東京地裁と札幌地裁の認定はどこでどう異なったのか、詳しく分析する必要があり、今東京の弁護団も資料を取り寄せているのですが、札幌の判決には、関係者も驚いたのではないでしょうか。この判決が前例となると、この間の他の地方での裁判の形成が逆転する可能性があるからです。 で、この問題がなぜ大事かというと、これが単に不払いの個人の主張が通るかどうかということでなく、受信料制度ないし公共放送とは何なのかという根源的な問題につながっているからなのです。筆者(篠田)もこの裁判に関わる過程で多くのことを学んだのですが、そもそもNHKの受信料制度というのは、戦後の民主化の中で、放送を市民が支えることで権力から独立性を保つという理念でスタートしたものなのです。それが次第に形骸化し、払っている側もあまり意味がわからないまま払い続けてきたわけですが、このメディア激動の時代状況の中で、公共放送というあり方を「そもそも」論にまでさかのぼって議論することはすごく大事なことなのです。 本当はNHK側がそういう議論を起こすべきなのですが、当面受信料確保を狙っているために難しい議論に立ち入って裁判を長引かせたくないからと、原告のNHK側はそういう議論を避け、手続き論だけで勝負してきました。つまり契約が成立しているか否かだけを争うという戦法です。で、東京の場合は、それでNHKの思惑通りの判決が出たのですが、今回の札幌の裁判は、そのNHKの戦法が破たんしてしまったわけです。これは東京での高裁での審議にも影響を及ぼしかねないものです。 というわけで、こういう問題をきちんと取り上げられない大手マスコミのふがいなさを見るにつけ、『創』の出番だ!と思うのですが、『創』も最近は大変で(苦笑)思うようにはいきません。今回もその札幌での裁判の被告の人に連絡をとろうと思ったら、以前のメールがどこへ行ったかわからず、いまだに連絡がとれない始末(トホホ)。もしこの書き込みを見ていたら、連絡下さい!札幌の人。 ちなみに東京でのNHK受信料裁判控訴審ですが、次回の期日は4月27日午後3時、東京高裁817号法廷です。
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