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【普天間は米軍の本来計画通りグアム移設が正解】対米盲従派に盲従する大手メディア【伊藤力司:リベラル21】
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/278.html
投稿者 一市民 日時 2010 年 1 月 06 日 20:04:34: ya1mGpcrMdyAE
 

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1025.html
2010.01.06 対米盲従派に盲従する大手メディア 
 普天間は米軍の本来計画通りグアム移設が正解

 (ジャーナリスト)
    

米海兵隊の普天間飛行場の移設問題で日本の大手メディアの報道ぶりは異常だ。これらの報道によれば、普天間基地を辺野古に移設するという2006年の日米合意実行を鳩山首相が早く決断しないので、オバマ大統領は怒り狂っているということになる。

例えば昨年12月7日付の毎日新聞である。1面に「米本国は怒っている/普天間、首相の布石空振り」の大見出しで、12月4日の日米閣僚級作業部会でルース駐日米大使が岡田外相と北沢防衛相に「本国は怒っている。鳩山首相は11月の首脳会談でオバマ大統領に『私を信じてほしい』とまで言ったではないか。なぜこうなるのか。このままでは普天間は固定化する」と詰め寄ったと、書いている。まるで記者が臨席していたかのような書き方である。

ワシントン12月25日発の時事通信電もすごい。「普天間移設問題をめぐり、鳩山首相に対するオバマ政権の不信感が決定的に高まりつつある。偽装献金事件などの影響による支持率下降を踏まえ、米側は早くも『ポスト鳩山』を視野に入れ始めた」というのだ。まるで安倍、福田、麻生と1年ごとに代わった政局記事の趣である。この記事は続けて「21日昼、クリントン国務長官に急きょ呼び出された藤崎一郎駐米大使に、同席したキャンベル国務次官補は、鳩山内閣の支持率が5 割前後に急落したことに触れ、政権の行方について問いただした」と、これまた見てきたように書いている。

12月21日のワシントンは大雪のため国務省は半ば閉鎖状態だったが、クリントン長官に呼び出された<と主張する>藤崎大使に対し、長官は普天間飛行場を辺野古沖合に移す日米合意の早期履行を求めたと、22日付夕刊各紙は大きく報じた。「米は強い対日不信感」「異例の大使呼び出し」などの大見出しが躍った。しかしこの後の国務省クローリー報道官(国務次官補)の記者会見によると、クリントン長官が藤崎大使を呼び出したのではなく、大使がキャンベル次官補と会うために国務省に立ち寄って、たまたま空いていたクリントン長官とも話し合ったということだ。
このクローリー発言は国務省のホームページに掲載されているが、同報道官はさらに
「われわれは(辺野古移転の)合意を守る立場だが、この問題で日本側との話し合いを続けるつもりだ」と淡々と語っており、鳩山首相に不信感をたたきつけたという感じではない。しかし日本の大手メディアはこのクローリー発言を黙殺した。筆者の知る限り「クリントン長官が藤崎大使を呼び付けたのではない」と報じたのは、TBSテレビと琉球新報だけだった。だから日本の大半の読者は「オバマさんやクリントンさんは、鳩山さんに不信感を持っているのかな」というふうに刷り込まれてしまっただろう。

いくつかの良心的ブログが藤崎大使とクローリー報道官のギャップを突いて、クローリー発言を紹介している。実は筆者もこれら良心的ブロガーのおかげで、藤崎大使の「やらせ」に気がついた。これより先、コペンハーゲンで開かれたCOP15(気候変動枠組み条約締約国会議)に出席した鳩山首相が、夕食会の席上隣り合わせになったクリントン長官に「普天間問題の結論を2010年に持ち越した経緯を説明し、基本的に理解してもらった」というニュースが12月19日の各紙に掲載されていた。これはまずいと思った藤崎大使が「クリントン長官は怒っている」とメディアに書かせようとしたのであろう。

かつて霞クラブ(日本外務省記者クラブ)に非常勤で在籍したことのある筆者が類推するに、在米大使館は非公式に設けた“記者クラブ”で日米関係を中心に取材し、報道する記者たちの「面倒を見ている」のだろう。ワシントンで日米関係を担当する記者たちはほとんどが政治部出身だ。たいていが外務省や防衛省の記者クラブに属した経験があり、在米大使館に在勤する外務省や防衛省のエリート官僚を取材源としている。政治部出身だから外信部、外報部出身者より英語コンプレックスが強い。だから米当局者への直接取材よりは大使館の「日米関係筋」から話を聞いて書く。

こうした環境の下、藤崎大使以下在米大使館やその周辺の「対米盲従派」が、大手メディアの担当記者に「鳩山首相の優柔不断がオバマ政権を怒らしている」といったキャンペーンを張らせるのは容易なことだ。しかも日本でも大手メディアの政治部記者はあまりにも長かった自民中心政権の取材に慣れ切って、鳩山・小沢コンビが描く政治構想を理解していない。「政治」報道ではなくて、小泉、安倍、福田、麻生と1年ごとに代わった、これまでの「政局」報道に明け暮れてきたからだ。

こうして自民党・外務・防衛官僚を中心とする「対米盲従派」に盲従する大手メディアという構図が、2010年の日本メディア界の現状である。日刊ゲンダイのような駅売り紙とか、続々と登場している「志あるブログ」の方がはるかに真実を伝えているのだが、大方の読者はまだ朝日、毎日、読売、日経、産経などの方を信じているだろう。メディアのおかげで長年飯を食ってきた元サラリーマン・ジャーナリストとしては、「嗚呼悲しいかな」の一言(ひとこと)に尽きる。


さて普天間飛行場の問題である。これはつとに優れたブロガーたち(例えば池田香代子さんの<池田香代子ブログ=http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/>とか、高野孟氏の<THE JOURNAL= http://www.the-journal.jp/>)が詳しく伝えているように、普天間飛行場は2006年5月の「在日米軍再編計画」に示されたグアムへの移転が正解なのである。

これは普天間飛行場の地元である宜野湾市の伊波洋一市長が昨年11月26日に、鳩山首相はじめ与党国会議員たちに提示した「普天間基地グアム移転の可能性について」と題する文書(http://www.masrescue9.jp/index_images /iwarepo.pdf)を読めば一目瞭然である。この文書によると、普天間代替地として辺野古が浮上したのは1996年のクリントン・橋本政権時代の日米協議だったが、その後辺野古案は10年間棚ざらしに置かれた。それがブッシュ・小泉政権時代に合意された2006年5月「在日米軍再編ロードマップ」で、在沖米海兵隊は2014年までに普天間のヘリ部隊も含めグアムに移動することが決まり、日本はそのために巨額の「引越料」を拠出することを約束した。

そもそも普天間問題は、1995年の普天間基地所属米兵による少女強姦事件がきっかけである。この事件に怒った沖縄県民の反米基地闘争の盛り上がりに恐れをなした米軍当局が普天間基地の閉鎖を提起したのだ。当時米軍が代替施設として要求したのは「長さ45bのヘリコプター発着帯」だけだった。それが沖縄側の公共事業発注への思惑が加わり、沖縄北部の名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沖合を埋め立て、新しいヘリ部隊基地をつくるという2006年の日米合意になった。これに仲井間弘多・沖縄県知事や島袋吉和・名護市長の思惑が絡んでいたのは間違いあるまい。

上記のキャンベル国務次官補は 1995年当時、クリントン政権の国防次官補代理として少女強姦事件の事後処理に奔走し、普天間飛行場の辺野古移設案をつくる米側の実務当局者だった。当時キャンベルの下にいたのがグレグソン現国防次官補である。このキャンベル=グレグソン・コンビこそ、藤崎大使を筆頭とする在米日本大使館の「対米盲従派」のパートナーである。この連中を主なニュース・ソースとしているのだから、ワシントン発のニュースがためにする「誤報」の連続になるのは当然だ。

「八方美人」とか「優柔不断」とかメディアに酷評されてばかりの鳩山さん。あれこれ発言をぶれさせながらも、実はヘリ部隊も含めた在沖米海兵隊をグアムに移動させるという本来の米軍再編計画に沿った普天間飛行場閉鎖を、オバマ大統領・クリントン国務長官に納得させようと模索しているのではあるまいか。その意味でも、海上自衛隊によるインド洋給油サービスを今月でやめる鳩山政権の方針に、オバマ政権がことさらに文句をつけていなことに大手メディアは注目すべきである。  

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コメント
 
01. 2010年1月06日 22:55:38
共同が驚くべき記事を配信しています。
記事を読むとグアム移転は米軍の再編計画の一端であり、沖縄駐留より遥かに好ましいと米国側は考えているようです。120億ドルの半分を負担することになる日本ですが、日本の防衛問題は、グアム移転の目的の一部でしかないようです。憲法との兼ね合いで、このような支出が許されるのか疑問に思います。
マスコミが、それまでの報道を否定するような記事を書いたことに驚きます。
FOCUS: U.S. military eyes Guam as staging post to counter threats
HAGATNA, Guam, Jan 3 (Kyodo)
http://enews.mcot.net/view.php?id=13543

02. 2010年1月07日 02:34:49
グアムが司令部になるので沖縄司令部は不要、
沖縄は今後岩国並みの扱いになる、ということでしょう。
既知の事実ではありませんか?

日本が米軍再編に負担する金が高すぎることは確かだけど。


03. 2010年1月07日 15:26:34
01さんへ。昨年の早い時期にコメントしていますよ。確か池田さんの代理さん?の阿修羅投稿文でも?アメリカは、グァム移転が目的の、思いやり予算の増額交渉だってね。色々見てれば、共同の発表見るまでもなく推論できます。これって、アメリカ経済の動向・占領史見てると正確に掴めるんです。横須賀市民

04. 2010年1月08日 04:24:03
カネはアメリカ国債の利息で払ったらいいんじゃないでしょうか?

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