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このドラマは、日本で開催される国際テロ会議を前にして、日本にテロリストが潜入しているというCIAからの極秘情報のもと、日本の公安警察が暗躍するというものである。視聴者にテロの恐怖をあおりながら、盗撮、盗聴、スパイ、事件作り、違法逮捕などのあらゆる人権侵害を繰り返す(ただしメール盗聴はまだ出て来ない)。警備局長(石橋凌)は、官房長官(余貴美子)にさえも、今後、テロ情報を得られなくなるという理由で出所は言えないと話す。もしこの情報が公安の捏造だとしても国民には確認する術がないということだ。 つまり、公安が得意とするストーリー捏造を行えば国でさえも動かせるということである。このドラマは公安の中でも特に外事課を描いたものである。外事警察と一般の公安とは違い、外事警察は「エリート」とされ、一般の公安との確執もあるという。 国民の心理を利 主人公は「公安が生み出した魔物」とされる、警視庁公安部外事四課主任の住本(渡部篤郎)である。ネット掲示板等々では、過去があり、裏の世界のこの住本が「カッコイイ」と評判になっている。しかし、実際に公安と関わった人々の話では、実際の公安刑事の姿と住本の人物像にもかなりの隔たりがある。住本は、自分の協力者の死に、日本にはテロ防止の本格的な法律が無いから協力者を危険にさらしてしまうと警備局長に詰め寄る。その住本と裏公安のトップである「ゼロ」(警備企画課理事官)(遠藤憲一)が対立する。 あらゆる手口 現実の公安警察がしていることは……現実の公安警察の「はたらき」はこのドラマの内容とは程遠い。公安の存在意義を繕い「事業仕分け」されないために、テロとは無縁の市民運動の人々をあたかも危険なテロリストであるかのように見せかけ、微罪逮捕や嫌がらせなど、あらゆる手口を使って弾圧している。危険な存在に見せかけるための手法は、最近の神奈川県警の弾圧では、10・24免状不実記載弾圧裁判、「河内誠・国家賠償請求訴訟」裁(http://www.actio.gr.jp/2009/04/04064935.html)での県側の代理人の金子弁護士や県警公安三課課長補佐の佐藤証人の言動は共通している。 監視されるべき ドラマの中で行われる違法捜査は、元公安警察官の暴露本などに描かれている内容にほぼ近い。しかし、これがNHKで放映されて、いくら「これはフィクションであり……」とテロップが出ても、誤解が生じる等の理由で公安からNHKに抗議がないのは不思議である。むしろ、公安警察はこのドラマを歓迎しているのではないか。イメージ作りができればそれでいい。多少の人間味と緻密さ、洞察力があり、若者に闇の世界の「かっこよさ」を感じさせるこの主人公を歓迎しているかもしれない。しかし言論、人権など、国民の「安心、安全」を脅かす公安警察こそが、テロ組織そのものとはいえないだろうか。 |