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日本のマスゴミがいかにダメで無能であるかについて、ここに来てそれを暴露する記事が大量に出現している。その代表が特集を組んだ『サピオ』の11月17日号であり、特に「記者クラブ開放に反対する新聞・テレビはいったい誰の味方なのか」と題した記事は、元ニューヨークタイムスの特派員だった上杉隆記者の執筆したものだ゜けあって迫力と説得力がある。しかし、それよりはるかに迫力があるのは『神の爆弾』11月号の佐藤雅彦の記事であり、「鳩山新政権を狙い撃つ 守旧派マスコミの陰湿きわまる情報操作と米国諜報機関の対日メディア攻勢」と題した記事の凄さは、『噂の真相』が姿を消して腰抜けになった日本の印刷メディアで、本来のジャーナリズムの活躍を垣間見る感じだ。
http://kamibaku.com/modules/weblog/archive.php?date=200910
月刊『紙の爆弾』最新号
鹿砦社のホームページ
だが、印刷メディアに比べてより鋭いのは電子メディアであり、ここに来て「阿修羅」の掲示板を検索するだけで迫力に満ちた記事を幾つも読める。その代表的な見出しとレスを取り上げると次のようなものが参考になる。
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/824.html
大手マスゴミが民主党らは郵政見直しに逆行&天下り容認、鳩山献金が大問題と報じる中、参議院補選で民主党が衆選を上回り圧勝
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/824.html
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/767.html
政治批判の能力を失ったメディアへの告別の発言
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/767.html
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/773.html
暴政の総本山がシカゴ大学だったという驚くべき情報と自民党の原罪
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/773.html
『財界 にっぽん』 2009.10月号
暴政が支配する日本に救いはあるか
ネオコン政権が日本を破滅に追いやった
国際ジャーナリスト 藤原肇
ジャーナリスト 猪野健治
日本の政治がいよいよ阿鼻叫喚状況を呈するに至っている。本誌の長期連載「マスコミ批評119番」で健筆を振るう猪野健治氏と、たびたび本誌で日本の政治の暗部を鋭く批判してきた台湾在住の国際ジャーナリストの藤原肇氏に、藤原氏の新著『さらば暴政』(清流出版)を踏まえながら、日本の政治危機の深層と立て直す可能性についてを語り合ってもらった。前号(9月号) に続いて、その第2弾をお届けする。(文中・敬省略)
新聞の経営危機の背景に押し紙と記者クラブ制度
猪野 新聞の経営を圧迫している一つが、実売部数をごまかしてきた押し紙制度が機能しなくなってきた点です。販売店側が押し紙を拒否するようになってきた。そうなると、折り込み広告料がダウンします。それに最近は、チラシ広告を全戸配布するような会社も出てきています。
新聞販売店の裏に行くとわかりますが、三日に一度ぐらい、押し紙を回収するトラックが来ます。回収される押し紙には折り込み広告が入った,ままになっている。平均して二、三割は押し紙だと言われています。ひどい店は四、五割、押しつけられている。新聞社側は余備紙と言ってますが、この押し紙制度が崩れると、新聞はますます経営危機になりますよ。
藤原 最近、日本の新聞を読むと、安売り旅行業者の広告がやたら多く、記事を読むぺージが少なくなってきたような印象を受けるが、それでは読者を失うのは当然です。昔から言われているが、新聞記者は記者クラブで提供された資料を見て、記事をつくっているので、どの新聞も似たような記事になって面白味がない。
猪野 警視庁には記者クラブが二つあります。一つは共同通信、朝日、読売、毎日、東京新聞など、大手メディアが加盟する七社会、もう一つがそれ以外のメディアの警視庁記者クラブです。七社会には以前、時事新報が入っていたが、産経が買収して以来、実質六社になっています。記者クラブの閉鎖性の特徴です。
最近は記者個人の自由な取材も難しくなっている。記者クラブのメンバーの記者が、警視庁や管轄の警察に独自の取材を行おうとすると、警視庁の側から、「どういう企画で取材するのか」と、逆に訊かれたりするそうです。社としての企画ではない、自分で思いついた企画取材は難しくなっている。いわばメディア側が管理されている。
だいぶ前の話しですが、社内の異動で新任記者が警視庁に来ると、警視庁側から、「こんど来たのは、学生時代、えらい元気だったらしいな」と言われたりする。学生時代、学生運動をやっていた、という意味でね。そんなことは、その社のキャップも知らんことですよ (笑)。本人が赴任する前に、マル秘の個人情報が、警視庁側に漏れているらしい(笑)。こんなことでは警察にきびしいオリジナルな企画など、立てるのは難かしい。
藤原 警察など役人たちが情報操作して、メディアをコントロールというのはとんでもない越権行為です。
猪野 警視庁は新聞の締め切りに合わせて記者発表を行います。管内で起こった主な事件がコピーしてある。
記者クラブ側は輪番制でその日の責任者を決めており、コピーを配布し、記者発表に臨むわけです。「何か質問ありますか」と問われ、質問がなければそれで終わりです。重大事件が起きて写真が必要な場合、「これから鑑識が出発します。同行したい社はどうぞ」などと広報が流され、各社のカメラマンがあとを追う。
財務省などもシステムは同じですよ。まず記者会見発表に先立って、事務方が分厚いプリントを配布します。
記者側は読むのが面倒くさいので、「ポイントをレクチャーしてくれ」となる。そして、記者発表の席でレクチャーされたものをもとに、記事を書く場合が多い。
ヨーロッパの高級紙はせいぜい四、五十万部
藤原 記者クラブ制度は、官僚にとっても、新聞社側にとっても都合がいい。しかし、そういう馴れ合いの記事を読まされる読者はたまらない。記者クラブ制度に安住しているかぎり、日本のジャーナリズムは死んだも同然ですよ。
アメリカのジャーナリズムも、かつては日本よりかなり質は高かったが、湾岸戦争のときに、国防省が情報統制を行って以来、急に腰砕けになりました。アメリカは日本のような記者クラブはなく、きちんと取材する記者やフリーランサーもいるが、全体的に衰退は否めません。シカゴトリビューンが潰れ、その子会社のロサンゼルスタイムスもガタガタになっているし、ウォールストリート・ジャーナルも乗っ取り屋のマードックに支配されて、タブロイド化してしまいました。
猪野 ニューヨークタイムズも火の車で大変でしょう。
藤原 そう。ニューヨークタイムズは世界中に知られた、質の高い新聞ですが、印刷部数はせいぜい百万部です。一千万部からの発行部数を誇るのは、世界中で日本、中国、ロシアぐらいでしょう。朝日新聞は六、七百万部ぐらいだが、底辺の読者に合わせる限り記事の質は自然に落ちるのです。ヨーロッパの高級紙は読者の質を絞っているし、特定の読者に的を絞って記事を編集するから、発行部数はせいぜい三、四十万部ですよ。
ヨーロッパの新聞の論調に比べたら、ニューヨークタイムズの質はガタ落ちします。星則私はニューヨークタイムズに原稿を送ったことがあるが、内容が難しすぎると言われ、ボツになってしまいました。アメリカのメディアは平均して、ヨーロッパよりレベルが低い。『小泉純一郎と日本の病理」を英訳し世界の読者向けに書き改めて、アメリカの出版社に持ち込んだら日本のことなど興味がないと三社に断られました。
そもそも、アメリカでは日本の政治に対する関心が薄いし、最近の日本は存在感が乏しくジャパン・ナッシングが酷くて、四社目に「日本研究者向けだ」と言われ、ホッとしましたが、出版までに一年以上かかると言われた。
小泉が退陣する前に出さないと意味がないから、台湾の友人に経緯を話したところ、週七日で二十四時間体制の突貫作業で、三カ月で本に仕上げてくれました。私はその『ジャパンズ・ゾンビ・ポリティックス」と題する英文の本を購入して、世界の七百校の大学図書館に寄贈しましたが、日本語版は妨害で読者が新本を買えず、古本が定価の十五倍もしているようです。日本の新聞では書評ゼロだったが、ヨーロッパの新聞は拙著を引用しています。
猪野 ただヨーロッパの新聞も「すべてよし」とはいかないですね。先ごろ英国のデーリi・テレグラフが通信社の原稿を流用したうえ、自社の署名記事にしていたという不祥事が英大衆紙に報道された。
ともかく藤原さんの本によって世界の日本研究者は、小泉政治の暗部を知り得たわけですね。
藤原 この本はハングル版も出ているから、おそらく、金正日や家庭教師の横田めぐみを恩師として尊敬している金正雲も読んでいるかもしれません(笑)。ソウル大学法学部では必読本になったそうで、アメリカで会ったソウル大学出身の韓国人の留学生が「藤原さんの本は読まされました」と言われて、驚いたことがあります。
猪野 小泉政治の本質について知らないのは、ことによって日本人だけかもしれませんね。
藤原 日本人は世界のことをよく知っているつもりになっているが、知っているのはサブカルチャーの部分だけであって、本当に大事な情報や、価値のあるものについては知らない。日本のメディアは本質的なことを報道しません。世界の人たちが知っていて、日本人が知らないことはいっぱいあります。たとえば、朝日新聞は自己規制して、中国の真実を書かなかったし、サンケイなどはデマ情報の洪水です。
フランス語ができない日のパリ支局長
猪野 日本の新聞社の特派員が海外に派遣されると、真っ先に訪ねるのが現地の日本大使館で、その次に訪ねるのが現地で活躍している日本の商社マンです。商社マンは直接現地人と接触しているから、現地情報に通じている。そのあと何をするかと言えば、現地の新聞のお勉強です(笑)。海外特派員の記事の多くはそれで成り立っている。明らかに危険なところには行くなという指示が、本社と組合の両方から出ているから、危険地域に生の情報を取りに行くことはほとんどないです。危いところはたいてい外電でおぎなっている。
昔のアメリカの新聞社は、たとえばベトナム戦争中、ベトナム史を研究している若くてフットワークの良い学者を、特派員として現地に派遣しています。その学者は現地語はぺらぺらだし、歴史にも詳しいから、現地にどんどん入っていって生の話を聞き、ホットな記事にするわけです。それに対して、日本の特派員は、偲偏政権の掲示板に貼り出す情報を流していた。竹中労が現地へ行って報告している。例外は毎日の大森実さんくらいじゃないですか。
藤原 私がフランスに留学してい た頃に、グルノーブルで開かれた冬季オリンピックに関わったことがあります。プレ五輪では、日本代表としてリュージュの選手をやり、翌年はオリンピックのオフィサーをやりました。そのとき、朝日新聞から手伝ってくれと言われ、パリ支局を訪ねたことがあります。そして、支局長が何をしていたかと言えば、日本からの留学生が翻訳した現地の新聞記事に赤線を引き、それで記事をでっち上げて日本に送っていました。取材をしな いどころか、フランス語ができないのだから酷い人事ですよ。
猪野 日本のメディアの特派員にしろ、外務省の現地大使館、領事館の職員にしろ、現地の関係者に気に入られることばかり考えて、自分が日本国の代理人だという自覚が感じとれない。
藤原 いや、現地の人間に気に入られるどころか、信用されない人間が多いのです。
岡崎久彦などはサウジアラビア大使だった頃、仕事もろくにしないで、「VOICE」誌に「陸奥宗光伝」を連載していました。税金を使って身内の宣伝に熱中していたのです。私は以前サウジで仕事をしたことがあり、サウジのトップから聞かされたのですが、「日本の大使はけしからん」と憤慨していました。
猪野 岡崎大使は今も、小泉、安倍などのブレーンとして振るまっていますね。
藤原 アラビア石油がサウジから切られたのは、岡崎大使の愚行に責任の一端があります。麻生も外務大臣時代に日本の信用を旺めています。というのは、マニラで外相会議があったとき、麻生は刀を 差して侍の格好をして、「ちゃんちきおけさ」なんかを歌っているのです。そういうことは外務大臣のやることではないが、その映像はユーチューブで全世界に配信され、日本の評価を下げているのだから国辱なのです。そんな男が世襲代議士として首相になっている。知らぬは日本人だけですよ。
こんな外交感覚では国際レベルのコミュニケーションはできないし、仲間に入れてもらえません。日本はODAで莫大なカネを出しているが、外務省は世界からきちんと情報を取る能力はないし、日本を国際社会にしっかりアピールすることもしていない。鎖国をしていた江戸末期の幕府に較べても、劣っているというのでは本当に情けない。
猪野 政府が改革と構するものは、米側が示す「年次改革要望書」どおりにやってきただけ。新会社法、改正独禁法、郵政民営化みんなそうです。
麻生が首相になれたこと自体、日本の政治の衰退を象徴している。漢字の読み間違いなどに見る通り、言葉が武器の政治家なのに、その実態はひどいものです。
日本を不幸にした親ネオコン内閣
藤原 必勝と言うつもりで惜敗と言ったり、漢字を読み間違えて小学生に笑われて、日本語をろくに知らない男が首相というのでは、恐ろしくなる。自民党は、宮崎県知事になった三流芸人のそのまんま東に、「自民党総裁にしろ」などと言われるところまで落ちぶれ、その混迷ぶりは絶望的です。
猪野 あんな茶番が現実性のある話として報道されること自体、異常ですよ。
藤原 私に言わせれば、小池百合子が総理・総裁候補に名前が出てくること自体が、憤飯もので異常性を物語っている。三〇年も昔に竹村健一のテレビ番組に幾度か出たが、そのとき、スタジオで竹村のアシスタントとして、コーヒーを出してくれたのが小池でした。彼女の父親は中東で石油の権利漁りをするブローカーで、統一教会から選挙に出て落ちてカイロに夜逃げして、日本レストランを開いていたが、利権右翼の田中清玄の使い走りみたいなことをしていた。
あるとき、コーヒーを入れてくれた小池に、彼女がカイロ大学出であることを承知の上で、「小池さんはアズハリ大学を出たんだってね」とカマをかけてみた。アズハリ大学というのは、モスレムにとって最高のカイロの名門大学です。彼女はさすがに驚いたとみえて「藤原さんはなんでそんなにアラブ世界に詳しいのですか」と目を丸くしていました。私がグルノーブル大学で地質学を修め、アラブで石油コンサルタントをしている男であることを、彼女はまったく知らなかったのです。
そんな彼女がその後、細川、小沢、森、小泉にくっついて政界を渡り歩き、遂に防衛大臣にまでなったことを知って、この国はどうなっちゃったんだろうと思いましたよ。
猪野 環境大臣としてクール・ビズの旗振りをやっているぐらいならまだしも、防衛大臣はちょっと:…も
藤原 ネオコンに利用されるのが落ちであり、小泉以来ネオコンとつるんだことが、日本をいかに不幸にしたか日本人は未だに気づいていない。一時は一億総中流と思っていたのに、気がついてみるとほとんどが下層階級で、奥さんがパートに出ないと生活が維持できなくなった。また、収入が少なくて、三十才過ぎても結婚できない若者も増え、小泉がネオコンとつるんだことによって、日本をそういう酷い国になってしまった。
猪野 今回の不況で非正規雇用の労働者が解雇され、途方に暮れています。
非正規雇用の労働者を、有無を言わせず切り捨てる企業も企業だが、それを「派遣切り」という言葉で平然と報道するメディアもメディアです。これも小泉改革の負の遺産です。
完全に表面化していない金融商品による損失
藤原 日本の銀行は事実上は、正直に言うと全部潰れています。三菱東京UFJ銀行は、日本のメガバンクではいちばん優秀だと言われているが、三兆数千億円というサブプライムに類する「紙切れ」を持っており、それはまだ公表できるレベルの話で、サブプライムによる損失は全容が公表されていない。農林中金などは公表できるレベルで六兆円、実際は二十兆円あるんじゃないかと、私の知人の新聞記者が言っていた。
猪野 どの銀行も訳のわからない金融派生商品をかかえている。
藤原 竹中は長銀に八兆円の税金を投入して国有化したあとで、リップルウッドに十億円で叩き売ったが、そのカネの流れや責任問題はうやむやです。そして、自民党は政権交代が迫ってやけっぱちになり、十五兆円の補正予算を組んで大盤振る舞いしている。これはもう、敗戦直前の帝国陸軍がやった
特攻隊の玉砕戦法よりひどい。政権交代が起きたとき、責任を感じて切腹する政治家が一人でもいるのかどうか。生れ故郷をこんな状態にされてしまって、神田生まれの江戸っ子として怒りを感じます(笑)。
郵貯の資金がどれだけアメリカに流れているか、分かったものではありませんよ。
猪野 でも、まだ郵政の株は政府が100パーセント持っていますから。
藤原 いや、郵貯や簡保の資金は米国に投資しているはずですよ。アメリカのTボンド(米財政省長期債権)を買って、かなり損を出しているんじゃないですか。
猪野 そういえば、慶応や駒沢大など複数の大学も巨額の損を出していますよね。
藤原 表面化していないものが、まだたくさんあると思います。とにかく、現在の日本を見ていると、 暴政ここに極まれりという感じです。そのことを多くの人に知ってもらいたいと思って、「暴政」という言葉はきつすぎると文句を言われながら、『さらば暴政」の出版にやっと漕ぎ着けました。
ところで、猪野さんは「日本の右翼」という著書もあり、右翼研究の第一人者ですが、昨今の暴政状況を目の前にして、自民党に対して文句を言う右翼は存在しないのですか。
猪野 革新派右翼はすべて反自民ですね。マスコミが報じないからみんな知らないだけです。ただその人が一言発すると、政界がぐらつくというような頭山満みたいな人物は、もういませんね。
藤原 昔の右翼には志を持った国士がたくさんいたが、志という字は、「心を持った士」と書きます。サムライがいなくなり、忙しく働いているうちに心が荒廃したので、右翼だけの問題ではなく、この日本に志を持った人がいなくなったのは当然です。私は韓国へ行って聞いてきたのだが、日本の右翼の八割は韓国人だそうです。
猪野 そんなことを言ったら右翼が怒りますよ。ただ数%の在日韓国人がいることは確かです。現に私はその人の葬儀委員長をしております。
藤原 日本で右翼を名乗ると、以前は尊敬されたから、半島出身者は、それを利用しているようです。
猪野 今はまったく尊敬されない。右翼イコールマル暴という受け止め方しかしない人が多いですから。
右翼も左翼もない憂国の士よ、出でよ
藤原 私は、最近の旧本では右翼までが、一種のネオコンになってしまったという印象を持ちます。つまり、拝金主義に感染してしまったということです。
猪野 筋のいい右翼もいますよ。たとえば、一水会。
藤原 しかし、売文業をやっています。
昔から「ゲスの世界においては、女がやるのが売春で男がやるのが売文だ」と言いますよ。(笑)
猪野 それは戦術の一つです。何かをアピールする方便として、メディアに出始めたのが最初です。今、一水会を率いている代表は、木村三浩さん。慶応の大学院出身。また、主なメンバーは大半が大卒です。右翼の相当部分がイラク戦争反対運動を展開した。木村さんの結婚式には駐日イラク大使が出席しています。
一水会の特徴は、講師に左翼をがんがん呼ぶことです。それも元 極左を。(笑)。
藤原 極左は極右とつながりますからね(笑)。リニアで見ると正反対ですが、円環状態で輪として見るとつながる。だから昔でも、武装共産党から転向した田中清玄のような男が、右翼になって大化けしています。
猪野 昔、老壮会という組織がありました。そこは右も左も問わない組織でした。だから、女性解放運動のメンバーから、アナキスト、右翼、そして軍人の将官クラスまで、文字どおり老から壮まで、憂国の志を持った者が集まって、夕方六時から夜遅くまで、論争していました。老壮会のような、右翼でも左翼でもない、真剣に国を憂うる人間の集まりが、今の日本に ない。だから政治家や経営者が堕落するわけです。
藤原 右翼や左翼という分け方は、平面的で考え方が小さくてタコ壷発想です。
パーティというのはパートで部分だから、私はナントカ党というのに関心がありません。志を持ったスケールの大きい人間は、一つの党に入らないのが当然であり、勝海舟や坂本龍馬は党の枠をはみ出していた。右翼にも左翼にも胸襟を開く全翼的な立場で、この国の暴政を正して行く真の指導者によって、日本の未来は大きく変ると思います。
猪野 本日は多岐にわたるお話を、どうもありがとうございました。
本当に日本のマスゴミの現状は嘆かわしいのである。自公体制が崩壊したのだから、それに寄生していた電通を潰すことがどうしても必要だと思われるのである。