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2013年6月17日 日刊ゲンダイ
<最終的には“歯抜け”に>
「隠れ虫歯」をご存じか? 虫歯の初期の段階のことで、「初期虫歯」とも呼ばれる。
虫歯というと、日本では「歯に穴が開いた状態」を指し、それが治療対象になるが、世界的に見ると、一歩先に進んだ対策がスタンダードになりつつあるという。
「〈本格的な虫歯になる前に、虫歯の治療を始めよう〉というのです。そこで、隠れ虫歯が重要なキーワードになります」
こう話す東京医科歯科大学大学院・田上順次教授に詳しく聞いた。
隠れ虫歯は、歯に穴が開く前の虫歯。痛みなどの症状はまったくない。
「それゆえに日本ではまだ治療対象ではありませんが、世界的に活用され始めている最新の歯科診断基準『ICDAS』では、れっきとした虫歯と診断されます」
なぜ、虫歯治療において「隠れ虫歯」が重要になってくるのか? それは、本格的な虫歯になってからでは、治療をしても、そのまま“虫歯の悪のスパイラル”に陥りやすくなるからだ。
「虫歯を削った後の治療痕は、二次う蝕といって、また虫歯を起こしやすくなる。最終的に歯を抜く可能性も高まります。隠れ虫歯の段階なら、まだ穴が開いていないので、適切な対処によって、虫歯に移行せず、元の“健康な歯”に戻すことも可能なのです」
知っておくべきことは2つ。隠れ虫歯が疑われる人、そして、もし隠れ虫歯ならどういう対処をすればいいのか、だ。
<隠れ虫歯が疑われる人>
別表のチェックリストを見てもらいたい。1つでも該当する人は、隠れ虫歯が疑われる。
「私たちは糖質のものを食べると、歯からミネラルが溶け出します。それを補うのが、唾液内にあるミネラル。それが歯に取り込まれ、このバランスが保たれていれば、虫歯になりません。ところが、近年、唾液力が低下し、歯から溶け出した分のミネラルを補えない人が増えているのです」
唾液力低下を招く要因が、チェックリストの項目。隠れ虫歯がないか、歯科で検査を。
「予防歯科に力を入れているクリニックなら、隠れ虫歯の概念が定着していて診てもらえます」
これらはデンタルケアを日頃からきっちりとしている人が前提だ。酔っぱらって歯を磨かないで寝ることが多い、何年も歯のチェックを受けていないという人は、チェックリストに該当しなくても、一度、歯科検診を。
「隠れ虫歯があるとプラークがつきやすくなり、歯周病の悪化も招くから要注意です」
隠れ虫歯かどうか確定判断はできないが、目で見て疑わしいかどうかをチェックする方法も。
「健康な歯は半透明の白さ。一方、隠れ虫歯は、不透明な白さです。目視で歯の根元にほかと違う不透明な白さのスポットが見られるなら、隠れ虫歯の可能性が非常に高いでしょう」
<対策法>
歯にミネラルが戻りやすい環境をつくることだ。歯科で受けるプロフェッショナルなケアと、日々行うセルフケアが必要だという。
「歯科では、正しいブラッシング指導を受けると同時に、歯にミネラルを戻すフッ素や、CPP―ACPペーストを塗布するなどのケアを。セルフケアとしては、フッ素配合の歯磨き剤で歯を磨く、食べ応えのあるものを食べて唾液の分泌を上げる、CPP―ACPが配合されたシュガーレスガムを活用するなどです」
今日から始めれば、まだ間に合うのだ!
【チェックリスト】
□(1)早食い
□(2)軟らかい食べ物が好き
□(3)仕事のストレスが強い
□(4)睡眠時間が不十分
□(5)酸味のある食品が好き
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