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zeraniumのブログ
お店でお菓子やチョコレートを買ってもらえない子どもがかんしゃくを起こして、大声で泣いているのを見かけることがあります。あるいはあなたの家庭の十代の子どもが学校から帰るやいなや、冷蔵庫から砂糖の大量に入ったコーラやジュース、サイダーを取り出して飲んでいるのではないでしょうか。
甘いものに目がない人が多いようです。
それは砂糖に依存性があるからなのです。そこで依存から脱却しようとして甘いものを食べるのをやめると、ただちにイライラや気分の落ち込み、不機嫌、怒り、人によっては発熱や頭痛、震えなどの離脱症状が現れます。砂糖がその人を呼び戻そうとするのです。ですから毎日のように食べてしまいます。
砂糖は覚醒剤やコカインよりもずっと依存性が強いと主張する人もいます。
むしろ覚醒剤やコカインをやめるのは、砂糖をやめるのよりもずっと容易だという人もいます。なぜなら覚醒剤はわざわざ探して確保しなければなりませんが、砂糖はどこにでも溢れているのでやめるのが難しいのです。この話は少し誇張気味のように聞こえるかもしれませんが、そうでないことは砂糖依存になった経験のある人なら納得できるでしょう。
大抵の人は甘いものに過剰に取り憑かれているという認識を持ってはいません。
なぜなら甘いものがいつでも自由に手に入るからです。でも私たちのまわりにいる数千万の人々は、知らないうちにカゴの中で車輪を回し続けるハムスターのように、砂糖依存に陥っており、そこから抜け出るには大きな努力が必要なのです。
実際にどれほどの人が、砂糖やクイックカーボを衝動的に摂る依存症になっているかを正確に計ることはできません。しかし専門家は人口の50〜70%と報告しています。それはファストフードが世界に広まったのと同時に、砂糖依存症は世界中に蔓延したのです。もちろん我が国も例外ではありません。
砂糖やクイックカーボを過剰に摂取することで多くの人が病気になり、早死にしていることが明らかになっています。そしてこのことを心配する専門家が増えています。カリフォルニア州で5つの「減量・砂糖依存クリニック」を開設している専門医フォーレスト・テナントは、「砂糖依存と精製されたカーボ依存が、先進諸国やアメリカで蔓延している」と述べています。しかも彼自身が砂糖依存に苦しみ、それを克服した経験を持っています。
砂糖をたくさん摂取すると、人体に備わっている食事をコントロールする能力がしだいに損なわれ、過食をするようになります。これが世界中で肥満が急増している原因の一つなのです。しかしこのことを食品業界は公式には決して認めません。タバコ業界が依存性の強いニコチンを利用し、企業として巨額の利益を得たのと同じように、食品業界も依存性の強い砂糖を多く含んだ食品を販売しているのです。
彼らは食品をできるだけ魅力のあるものにしようと懸命です。
チョコレートの製造会社は、もっと魅力ある味を作り出すことでチョコレート依存症をつくり、依存症から逃れることのできない砂糖と油の組み合わせの研究に長い時間をあて、コストをかけているのです。コーラやサイダーの製造会社は、カフェインと砂糖という依存性のある物質を製品に入れています。そして彼らのビジネスの目的は「利益を上げること」なのです。
しかしながら私たちは、一人一人が遺伝子の違う生化学的に異なった存在であることから、砂糖やクイックカーボを食べたすべての人が同じように依存症になるわけではありません。ですからあなたがどれくらい甘いものに愛着があるかどうかについては、自分自身で認識し責任を持たねばなりません。
砂糖産業に群がる学者たち
妙なことに、食欲についてその先端をいく研究者の多くは、食べ物や飲み物の摂取について科学的研究を進める「消化研究会」という国際組織に所属しています。そしてウェブを見ると、この組織のスポンサーは砂糖の多い食べ物や飲み物を製造する会社が多数含まれています。つまり、大学の科学者たちは企業から資金を出してもらって研究をしているわけですが、そもそもここに問題があるのです。なぜなら彼らはスポンサーである企業にとって都合のよい研究結果は喜んで発表しますが、そうでない不都合な結果は決して発表しないと推測されるからです。
このように科学者は、利益関係にある企業や団体から研究費や報酬を受け取っていますが、その報酬には奨学寄附金や会社の株の提供、コンサルタント料、講演料ということもあります。ですから学者の言うことを鵜呑みにはできないのです。その際に注目すべきポイントは、ある学者が何かを主張したら、その学者がどこから資金を得ているかを考えることです。
砂糖依存と麻薬依存
モルヒネやヘロインなどの麻薬を摂取し続ければ依存症になります。
砂糖も同じで、摂り過ぎると依存症を引き起こすと警鐘が鳴らされてきました。そのパイオニアは、1975年に世界に衝撃を与えたベストセラー『シュガー・ブルース(砂糖病)』を著わした、栄養学者で作家のウィリアム・ダフティです。彼は本の中で彼自身が、ほとんど麻薬依存者のような砂糖依存者であったことを告白しています。彼は幼い頃からソーダなどの砂糖水のとりこになり、思春期にはひどいニキビに悩まされ、大学に入ってからはコーラをガブ飲みし、ついに心身の健康を害して大学を中退せざるを得ませんでした。
そんな彼に転機がやってきたのは、マクロビオティックスの提唱者として世界的に有名な「桜沢如一(さくらざわ ゆきかず)」の本を読んだことからでした。そこには「砂糖はアヘンよりも致命的で、放射能の死の灰よりも危険な毒である」と書かれていたのです。そしてこれを読んだダフティは、桜沢の教えにしたがって食事療法を実践し、健康を取り戻したのでした。
たとえば、ヘロインは化学薬品そのものです。
ケシの実から乳液を取って乾燥させるとアヘンになり、アヘンを精製するとモルヒネという化学薬品になります。そのモルヒネを化学的に少し変えると、ヘロインになります。そして砂糖も化学薬品そのものです。サトウキビやサトウダイコンの絞り汁を精製すると「糖蜜」になり、糖蜜をさらに精製すると赤砂糖になり、さらに精製すると白い粉の砂糖になるのです。
モルヒネやヘロイン、コカインに共通するのは、どれも白い粉であることで、その白い粉は人を惹きつけてやまない強い依存性を持っています。そして同じく白い粉である砂糖も依存性があることが経験的にはわかっています。しかしそれは科学的に証明されているのでしょうか?
砂糖水を飲み続けるネズミ
アメリカやカナダ、ヨーロッパの優れた科学者たちによる動物を使った実験が行なわれており、甘くてうまいものには依存性を引き起こす強力な力があることを発表しています。この分野における最先端を走っているのは、プリンストン大学のバート・ホーベル教授で、彼は40年にわたり脳がどのように食欲をコントロールし、またどのように食べ物が依存を引き起こすのかについて研究してきました。彼は1996年からは砂糖が脳に及ぼす影響を研究しており、その驚くべき結果には世界中が注目しています。
ホーベル教授のもともとの実験目的は、食欲抑制剤によって砂糖の摂取をどの程度減少させられるかを調べるためでした。そこでネズミに毎日2〜3時間砂糖水を与えました。ネズミの砂糖水を飲む量が一定になったら、その量が薬によってどのように変化するかを観察しようとしたのです。
しかし、実験を始めてから思いがけないことが起きました。
それはほんの2、3日のうちにパブロフの犬のような条件反射が起こったのです。担当していた院生が部屋に入ると、砂糖水を飲めることを知っているネズミが興奮し始め、彼らはいっせいに砂糖水を飲みにカゴの前方へ走って来ました。そして砂糖の容器のノズルをカゴの前に並べると、興奮したネズミが容器からノズルを引きちぎってしまい、あたり一帯砂糖水で水浸しになりました。ネズミの異常行動はこれだけではなく、食べ物と砂糖水を同時に与えると、ネズミは食べ物には目もくれず、砂糖水を優先して飲むのです。そして1日24時間、ネズミはずっと砂糖水を飲み続けたのです。
そこでネズミの脳内で生化学的な変化が起きているかどうかを見るために、もしネズミが依存症になっていれば砂糖水を与えないでいれば、依存症の証拠である離脱症状が現れるはずなのでそれを調べることにしました。(略)その結果、ネズミは砂糖水があればそれをがぶ飲みし、食べ物の摂取は減少しました。これは多くの女性やある種の男性の食習慣とよく似ており、食事を抜き続けて最終的に大食いするという摂食障害なのです。
次に、脳内でモルヒネの受容体をブロックするナロソキンという薬を投与しました。
つまり、ヒトでもネズミでもモルヒネやヘロインの依存症になっていれば、ナロソキン投与ですぐに離脱症状が現れます。結果は興味深いことに、薬を投与して30分後にネズミは歯をガチガチ鳴らし、頭を前後に揺すり、前足はピクピク痙攣して震えています。しかも迷路テストでは、いつもは元気に好奇心旺盛で迷路を動き回るネズミが、不安に怯えたようにあまり動かず、むしろ縮こまっているのです。つまりこれらの症状はどれも、砂糖依存症の離脱症状にほかなりません。
こうしてネズミが砂糖依存症になったことが実験で証明されたのです。
砂糖は脳を刺激して、脳内麻薬をつくらせていたのです。しかしネズミが摂取したのは麻薬ではなく砂糖です。砂糖水を飲んだネズミはまるでモルヒネやヘロインを摂取したかのように、自らの脳内にある麻薬に依存するようになったのです。そして離脱症状が現れたときネズミの脳内では、「やる気を司る即坐核(そくざかく)」でドーパミンレベルが低下していました。つまりネズミは、低下したドーパミンレベルを上げようと苦しんでいたのです。
離脱症状で凶暴化するネズミ
そのころカナダでも、ローレンシアン大学のマイケル・パーシンガー教授は、妊娠によって食べ物の好みがどう変るかをメスネズミを使って研究していました。しかし研究は彼の思うようには進まず、その理由はネズミが、その都度用意した砂糖水を全部飲んでしまうことでした。最初は容器に穴があいていて空になったと思いました。そこで別のもっと大きな容器を置きましたがネズミは砂糖水を飲み続けました。さらに大きな容器を置いても、ネズミは満足せず、目覚めているネズミは5分ごとに砂糖水を飲み、それをやめないのです。
そのうちにネズミは砂糖水を飲むだけでなく、食べ物の摂取量も33%増えました。
しかし砂糖水を取り除くと、すべてのねずみがイライラし、互いに噛み付きました。ネズミは目の玉が飛び出し、他のネズミと実験者の人間に対しても攻撃的になったのです。半数のネズミは軽く噛むといった程度ではなく、人間の指を噛み切ってしまおうとしたのです。この「噛む」という行為は依存症によくあらわれるもので、離脱症状によって引き起こされた凶暴性なのです。
また、ネズミが別のカゴに移されたり、食事スケジュールが変わる、あるいは睡眠が妨げられたりしてストレスがかかったネズミは、より大量の砂糖水を飲みました。これも典型的な依存症の症状です。
食べ始めると止まらない!
砂糖の依存性の強さはどのくらいなのでしょうか?
フランスのマガリー・レノア博士はネズミを使って、サッカリンや砂糖はコカインよりも依存性が強いことを証明しました。まず43匹のネズミに、コカインとサッカリン水が15日間摂取できるようにした結果、40匹のネズミはコカインよりもサッカリン水を選んだのです。サッカリン水を砂糖水に変えて同じ実験を繰り返しましたが、同じ結果が得られました。つまり依存を引き起こすのは甘さなのです。
また、すでにコカイン依存症になっているネズミを使って同じ実験を繰り返しましたが、ほとんどがサッカリン水と砂糖水を選んだのです。砂糖に代表される甘いものの依存性は、コカインをも凌ぐことが証明されたのです。これが、私たちが甘いお菓子を食べ始めるとやめられない理由なのです。本来、人間を含む哺乳類は砂糖の少ない環境で進化してきたので、大量の砂糖を含む現代の食事には適応しきれないのです。
依存症を引き起こす最強の食べ物、チョコレート
ケーキやアイスクリーム、チョコレートや餅菓子といった甘いものは私たちを夢中にさせる魅力がありますが、なかでも最強の誘惑者はチョコレートです。ひとかけら食べると、さらにもうひとかけら食べたくなります。「チョコレートなしにはいられない」という強い欲求は、理性をいともたやすく挫いてしまいます。こうして食べるのがやめられないのですが、そんな人を「チョコホリック」と呼んでいます。もしかしてこれがあなたとチョコレートの関係かもしれません。でもそんな人はあなただけではないのです。
チョコレートは世界中で愛されているお菓子ですが、依存症を引き起こす強力な物質を含んでいます。それについて「チョコレートは食べ物か、それとも薬か?」という題名の論文が学術雑誌に掲載されたほどです。そしてその著者は、「かつて食べ物と薬には明確な線が引かれていたが、最近ではそれがはっきりせずボンヤリしたものになってきている」と述べています。私はチョコレートは薬というよりは、薬局であるとさえ思っています。それはチョコレートには砂糖だけでなく、つぎのような心を変える物質を含んでいるからです。
・ テオブロミン: 脳を興奮させる。
・ フェニルエチルアミン: ドーパミンや覚醒剤のアンフェタミン、エクスタシーに化学構造がよく似ている。
・ アナンダミド: マリファナの有効成分に似た物質。
・ カフェイン: 脳を興奮させる物質で、板チョコ1枚(100g)に20〜70mgのカフェインが含まれている。
「砂糖をやめればうつにならない」 生田 哲著 角川oneテーマ21
抜粋
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