http://www.asyura2.com/09/health15/msg/656.html
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http://www.nicovideo.jp/watch/1352969946
がんワクチン
〜"夢の治療薬"への格闘〜
2012年11月18日(日)
午後9時00分〜9時49分
医療・健康
日本人の2人に1人が患う病、“がん”。主な治療法は「外科手術」「放射線」「抗ガン剤」だが、今、新たな治療法として注目されているのが『がんワクチン』だ。ワクチンを注射して、自分の免疫機能を高め、がん細胞を攻撃する。副作用が少なく、月に数回の通院で済むことから、長年“夢の治療薬”と呼ばれてきた。ところが一昨年、延命効果があるとして、アメリカで「前立腺がんワクチン」が承認。これを契機に、新薬がもたらす経済効果を狙い、世界は開発競争に突入している。日本も、がん細胞だけが持つ特有の「ペプチド(アミノ酸の結合物)」を目印にがんを攻撃する「ペプチドワクチン」を独自に開発、現在、治験の最終段階に入った“すい臓がん”を筆頭に、15のワクチン開発が進む。
番組は、医師と患者の格闘の現場に密着、その効果や課題を検証しながら、新薬開発を巡る攻防に迫る。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/1118/index.html
驚き!がんワクチン治療最前線
専門家ゲスト:中村祐輔さん(東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 教授)
ゲスト:内藤剛志さん(俳優)、城之内早苗さん(演歌歌手)
リポーター:内藤裕子アナウンサー
出演者の関連情報はこちら
日本人の2人に1人がかかると言われる“がん”。これまでのおもな治療法は外科手術、抗がん剤、放射線の3つですが、番組では、最近注目されている「がんワクチン治療」の最前線に迫りました。患者自身の免疫力を高め、がん細胞を攻撃するもので、副作用が少なく、月に数回通院して注射を受けるだけという利便性があります。日本では臨床試験の段階ですが、その効果に救われる人も出てきています。すい臓がんでもう治療法がないと言われたものの、肝臓に転移した腫瘍が消え、家族旅行を楽しめるまでに回復した30代の主婦。余命2か月と言われ抗がん剤治療を始めたものの副作用で投与を止めざるをえず、絶望のふちをさまよったが、症状が改善した40代の男性など、がんワクチン治療の体験者を紹介。その驚きの可能性から治療費など課題まで、がんワクチンの全貌をお伝えしました。
※がんワクチンの治験について
2月28日、東京大学医科学研究所が開発したがんペプチドワクチンの治験を進めるオンコセラピー・サイエンス株式会社が、すい臓がんに対して行われていた治験の解析結果を発表しました。「患者さんの生存期間を延長することが統計学的に認められない。」というものでした。
有効性が確認できなかったがんワクチンは《臨床研究・治験進捗状況表》の中で『すい臓A』と表記したものです。番組中VTRでご紹介した「すい臓がんの女性が受けたワクチン」は『すい臓B』で、4月から治験の第3相が本格的に始まり、最終的な結果が出るのは来年以降になる見込みです。
このふたつは、同じがんペプチドワクチンとはいえ、対象としている標的が異なります。有効性が確認できなかった『すい臓A』はがん細胞そのものではなく、がんに栄養を送り込む周囲の血管細胞をたたきます。(いわばがん細胞を兵糧攻めにするものです。)一方、あさイチのVTRでご紹介した『すい臓B』はがん細胞を直接たたくもので、多くの専門家がその効果に期待を寄せています。
今回、ひとつのがんワクチンに有効性が確認できなかったという結果は大変残念ですが、がんワクチンすべての有効性が否定された訳ではありません。がんワクチンの開発にあたる研究施設、製薬会社も引き続き研究を続けていく予定です。
「がんワクチン」とは?
ワクチンというと、インフルエンザやBCG、最近では子宮頸(けい)がんなど病気を“予防”するものが知られていますが、今回ご紹介したのは“治療”するワクチン。自分の持つ免疫能力を活性化させ、がん細胞を攻撃します。副作用が少なく、延命効果が認められるのが特徴です。
このワクチンの中に入っているのは、『ペプチド』と言われるタンパク質の断片。『ペプチド』はがん細胞の表面に角のように出ているもので、これが治療に大きく役立っています。
そもそも私たちの体は、ウィルスなどの異物が侵入すると・・・
監視役として働く「樹状細胞」が異変を察知、その特徴を記憶
↓
攻撃役として働く「キラーT細胞」に異物の特徴を伝達
↓
「キラーT細胞」がウィルスに侵された細胞を攻撃
この一連の流れが、私たちの体を守るいわゆる“免疫”です。
では、私たちの体ががんに侵されると・・・
がん細胞も異物ですが、非常に早いスピードで際限なく広がるため、「キラーT細胞」の数が足らず攻撃しきれません。
そこで『ペプチド』が大量に入った「がんワクチン」を投与すると・・・
「樹状細胞」はペプチドが大量に入ってきたことを異常事態だととらえ
↓
「キラーT細胞」に警告
↓
「キラーT細胞」も異常事態に反応、自ら数を増やしパワーアップしてがん細胞を攻撃
「がんワクチン」の臨床研究に参加するには
臨床研究に参加する条件
がんワクチンはまだ承認されていません。
受けるには臨床研究に参加するという方法がありますが、さまざまな条件があります。また、誰にでも効果が認められているというわけではありません。
【臨床研究 参加の条件】
・がんの種類
・進行度
・白血球の型・数
・リンパ球の数
・治療歴
・期間・人数
臨床研究が行われている病院の問い合わせ先
(1) VTR「すい臓がんの女性が受けたワクチン」、「ぼうこうがんの女性が再発予防のために受けたワクチン」はこちら
東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 中村祐輔研究室
ホームページ:http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/nakamura/
(トップページに病院一覧が貼り付けてあります。)
なお、がんペプチドワクチンに関する質問はcancerpv@ims.u-tokyo.ac.jpにメールでお問い合わせください。
電話での問い合わせは受け付けていません。
(2) VTR「小細胞肺がんの男性が受けたワクチン」はこちら
久留米大学病院 がんワクチン外来事務局
ホームページ:http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/immun/F/
電話:0942−31−7975
【注意】
「がんワクチン」についてインターネットなどで検索するとさまざまなサイトにつながり、誰でもすぐ受けられるように感じます。しかし、がんワクチンは日本ではまだ承認されておらず、その効果を確かめる臨床試験の段階です。がんワクチンを希望する方は、そのことを十分考慮する必要があります。
久留米大学病院「がんワクチン外来」
2009年4月に「がんワクチン外来」を設けて以来、手術や抗がん剤、放射線などで効果がなく、もう治療法がないと言われた患者を中心に年間300人近くが受診しています。外来と言ってもがんワクチンはまだ承認されていないため、ワクチン投与を希望する患者は臨床研究に参加するという形になり、ワクチン代の一部を負担することになります。また、主治医からの紹介状が必要で、抗がん剤や放射線など標準治療で効果がある方はその治療を優先し、がんワクチンは補助的に併用するよう勧めています。
ここの特徴は、31種類のペプチドのうち、効果が高いと考えられるペプチドを最高4種類同時に投与することで、どのペプチドにするかは、血液検査で患者の状況を調べて決めます。そのため『テーラーメイドペプチドワクチン』と呼ばれています。
問い合わせは上記 久留米大学病院「がんワクチン外来事務局」へ
※ワクチン投与を希望する場合は大学の臨床研究に参加するという形になり、ワクチン代の一部を負担することになります。
1回投与ごとに10万円弱
≪例≫
・1クール目 6回投与で約58万円(初回の血液検査代込み)
・2クール目 6回投与で約50万円
※金額は久留米大学がんワクチン外来ホームページ:より
なお、悪性脳腫瘍については現在厚生労働省の科学研究費で研究が進められているため、条件の合う方はワクチン代の負担はありません。また、前立腺がん(ホルモン療法が効かなくなり、内臓機能低下で抗がん剤が使えない場合など)については高度医療に認められており、公的医療保険との併用が可能です。
がんワクチンは再発の予防にも
がんワクチンは、もう治療法がないと言われた末期のがんだけでなく、手術後の再発予防にも効果があると考えられ研究が進んでいます。それは「がん細胞」とそれを攻撃する「キラーT細胞」の数の問題です。手術直後、がん細胞が少ない時にがんワクチンを打ち、あらかじめキラーT細胞にがんの目印『ペプチド』を覚えさせておけば、再発を防げるのではないかと考えています。
がんワクチンの実用化
薬は、大学などによる「臨床研究」、製薬会社が患者に投与し効果や安全性を調べる「治験」、国が審査をして「承認」という道を経て実用化されます。現在、日本国内で実用化に向けて動き出したがんワクチンを表にまとめました。もっとも進んでいるものは、治験の第3段階を終了しており、早ければ今年か来年には日本初のがんワクチンが実用化される見込みです。
【臨床研究・治験進捗状況】
・すい臓A、すい臓B・・・東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 中村祐輔研究室にお問い合わせください。
・肺A・・・グラクソ・スミスクライン株式会社が開発
・肺B・・・メルクセローノ株式会社が開発
・悪性脳腫瘍、前立腺・・・久留米大学 がんワクチン外来にお問い合わせください。
・胆道、ぼうこう、食道A・・・東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 中村祐輔研究室にお問い合わせください。
・食道B・・・株式会社イミュノフロンティアが開発
・骨髄異形性症候群・・・中外製薬株式会社、大日本住友製薬株式会社が共同で開発
・大腸、肝臓・・・東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 中村祐輔研究室にお問い合わせください。
VTRに登場した病院
「すい臓がんの30代女性」のVTRで、ワクチンの臨床研究を行っていた病院
※現在、すい臓がんの臨床研究は行っていません。
千葉徳洲会病院
ホームページ:http://www.chibatoku.or.jp/
電話:047−466−7111(代表)
(問い合わせをする場合は「がんワクチン療法について」と伝えてください。)
「小細胞肺がんの40代男性」のVTRで、ワクチンの臨床研究を行っていた病院
久留米大学病院 がんワクチン外来事務局
ホームページ:http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/immun/F/
電話:0942−31−7975
「ぼうこうがんの70代女性」のVTRで、再発予防を目的としたワクチンの臨床研究を行っていた病院
※現在、ぼうこうがん再発予防の臨床研究参加者の募集は行っていません。
岩手医科大学付属病院
ホームページ:http://www.iwate-med.ac.jp/hospital/
電話:019−651−5111(代表)
●著書
<中村祐輔さん>
・『がんペプチドワクチン療法』(中山書店 3,780円・税込み・2009年10月6日発刊)
・『がんペプチドワクチン療法〜第4のがん治療法への期待』(旬報社 1,470円・税込み・2012年8月30日発刊)
視聴者のみなさまへ
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
製品・サービスの特性や使用上の制限、契約内容・条件などについては、各自におかれまして、メーカーや販売会社に十分ご確認ください。
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2012/02/06/01.html
がんペプチドワクチン療法
がんペプチドワクチン療 法 は、ペプチドワクチン(9アミノ酸 、あるいは、10アミノ酸 がつなが
った小 さいペプチド)を注 射 することによって、がん患 者 さん自 身 のもっている免 疫 の力 を高
めてがんの増 大 を抑 えることを目 的 として開 発 されたものです。現 在 、私 たちが見 つけたが
ん特 異 的 なタンパク質をもとに、免 疫 を高 める可 能 性 のあるペプチドを同 定 して、それらを
利 用 した臨 床 研 究 を複 数の医 療 機 関 の協 力 を得 て実 施 しています。
研 究 段 階 であり、効 果 が得 られることが確 実 ではありませんし、予 期 せぬ重 篤 な副 作 用
(これまでは認 められていませんが)が発 生 する危 険 性 が無 いとは言 えません。また、この
研 究 段 階 の治 療 を受 けるにはいくつかの条 件 がありますので、希 望 すればどの患 者 さんで
も受 けることができるものではありません。
現 在 、臨 床 研 究 としていくつかの臓 器 のがんに対 してがんワクチン療 法 を実 施 している施
設 ならびにその担 当 医 師 と連 絡 先 を下 記 に掲 載 しておりますので、質 問 やお問 い合 わせ
がある場 合 には下 記 一 覧 の医 療 機 関 にご連 絡 下さい。ただし各 施 設 の臨 床 試 験 の進 捗
状 況 によっては臨 床 試 験にご参 加 戴 けない場 合 もあります。
※ なお、東京大学医科学研究所では、がんペプチドワクチンの臨床試験は実施しておりません。
2 0 1 2 .1 1.1 6
癌種 施設名 部門 責任者 担当医 電話番号 備考
大腸癌 近畿大学 外科 奥野 清隆 杉浦 史哲 0 7 2 - 3 6 6 - 0 2 2 1
肝癌 熊本大学 消化器内科 佐々木 裕 横峰 和典 09 6 - 3 7 3 - 5 1 5 0
標準療法不応
術後再発予防
電話受付 11〜15時
山口大学 消化器・ 腫瘍外科 岡 正朗 鈴木 伸明 0 8 3 6 - 2 2 - 23 2 4
未治療進行癌
電話受付 10〜16時
滋賀医科大学 腫瘍内科 醍醐 弥太郎 0 7 7 - 5 4 8 - 2 1 1 1 標準療法不応
福島県立医科大学 呼吸器外科 鈴木 弘行 02 4 - 5 4 7 - 1 1 1 1 術後再発予防
乳癌 東京医科大学 茨城医療センター 乳腺科 藤森 実 藤田 知之 0 2 9 - 8 8 7 - 1 1 6 1
新規登録は中断中です
が、問い合わせは可能
です。
子宮頸癌、卵巣癌 岩手医科大学 産婦人科 杉山 徹 竹内 聡 0 1 9 - 6 5 1 - 5 1 1 1
頭頚部癌(口腔領域) 熊本大学 歯科口腔外科 篠原 正徳 吉武 義泰 0 9 6 - 3 7 3 - 5 6 8 1
川崎医科大学 (岡山県) 臨床腫瘍科 山口 佳之 0 8 6 - 4 6 2 - 1 1 1 1
規定数を越えたため、
現在、登録を中断して
います。
膵癌
肺癌
固形癌
九州大学
連絡窓口:
がん相談支援室
先端分子細胞治療科 谷 憲三朗 0 9 2 - 6 4 2 - 5 2 0 0
第2外科 山上 裕機 宮澤 基樹 0 7 3 - 4 4 7 - 2 3 0 0 和歌山県立医科大学
上記以外の癌については現在臨床試験の募集はしておりません。
もしワクチン療法に関するご質問がありましたら、
お問い合わせ下さい。東京大学医科学研究所 中村研究室では、お電話でのお問い合わせには現在
対応しておりません。
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/nakamura/main/cancer_peptide_vaccine1116.pdf
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