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遺伝子変異でアルツハイマー病のリスク増大
2012年 11月 15日 12:18 JST
記事
研究者らはアルツハイマー病のリスクを大幅に高める、まれな遺伝子変異を特定した。この発見は炎症が記憶を失う状況に寄与しているとの見方を強化し、また、製薬メーカーには新しい目標を提供する可能性もある。
医学専門誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に14日掲載された2つの研究論文は、TREM2と呼ばれる遺伝子の変異がアルツハイマー病のリスクを、この遺伝子を持たない人に比べて、3倍から4倍高めることが分かったとしている。
この効果は、アルツハイマー病リスクに影響することで知られる、ApoE4と呼ばれる重要な遺伝子と同程度だ。研究者や製薬会社は既に、ApoE4の状況に応じた治験薬の研究を進めている。
TREM2変異の発見は、同病において炎症プロセスがいかに重要であるかをあらためて示すものだ。同病はさまざまな要因で発生するが、そのうちの1つについてだけでも理解が深まれば、新しい治療法につながる可能性がある。
ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジのジョン・ハーディー神経学教授は「どのように(アルツハイマーという)病気になるかが見え始めた」とし、「これは部分的には炎症プロセスのようだ」と話した。同教授は2つのうちの1つの研究に参加した。
英サウサンプトン大学のヒュー・ペリー実験神経病理学教授は、この研究による発見について免疫システムの活性化が同病の単なる結果ということだけでなく、患者の状態を悪化させてもいるとみられることを示している、と述べた。同教授はいずれの研究にも参加していない。同教授は「リスク要因である遺伝子を発見すれば、免疫細胞が実際に病気の一部であることを示すだろう」と付け加えた。
ハーディー教授によれば、健全な脳では免疫細胞は、脳内にたまる、誤って折り畳まれ凝集したたんぱく質アミロイドを除去するのに役立つ。しかし、変異が起きたTREM2遺伝子を持つ人々の体内では、炎症を起こしたシステムが過剰反応し、免疫細胞がアルツハイマー病の特徴であるアミロイドの蓄積を除去しようとするのを妨げるという。
同教授とは別の研究を主導したアイスランドの生命科学関連企業のCODEジェネティクスのカリ・ステファンソン最高経営責任者(CEO)は、TREM2の研究によって炎症反応を弱める薬品を開発できるはずだと語った。
14日に発表された2つの研究は、世界の研究者から成る独立したチームによって行われた。
ステファンソンCEO(博士)のチームは2261人のアイスランド人のゲノムの配列を解析し、アルツハイマー病で見られるたんぱく質に関連した変異を探した。チームはTREM2変異を特定したあと、米国、ノルウェー、オランダ、それにドイツ人のサンプルでその結果を確認した。
このチームは、40歳程度の若い人にもTREM2変異が認知機能に影響を与え始めるのかどうかを研究する予定だ。
もう1つのチームは、ハーディー教授を中心にして英国の大学と米国立衛生研究所(NIH)、米フロリダ州のメイヨー・クリニックが参加。1000人以上の同病患者のサンプルでTREM2変異を特定した。また、人間のアルツハイマー病に似た症状を呈するようにしたマウスでも、アミロイド蓄積プロセスを弱めるようにTREM2遺伝子が刺激されることを発見した。
記者: Shirley S. Wang
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