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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121111-00000004-sasahi-ent
週刊朝日 2012年11月16日号
50代では2〜3人に1人、70〜80代の高齢になると、ほとんどの人がかかるといわれる白内障。年間100万人以上の人が手術を受けている。最近は日帰り手術も可能だが、眼の状態や術後の合併症により、難易度の高い治療が必要になるケースもある。
宮城県在住の会社員、伊達輝彦さん(仮名・56歳)は14年前に白内障手術を受け、右目に、摘出した水晶体の代わりになる眼内レンズを挿入した。その後トラブルもなく過ごしてきたが、1週間前から急に右目の見え方が悪くなった。自宅近くの眼科を受診したところ、挿入した眼内レンズが眼の奥に落下していることがわかった。
落下したレンズを取り出す「硝子体手術」が必要だと説明された伊達さんは、この手術で定評のある東北大学病院眼科の國方彦志医師(同大学院准教授)をたずねた。
「白内障手術で挿入した眼内レンズの位置がずれたり、落下したりして、摘出せざるをえない状況になる確率は0.1%といわれています」(國方医師)
この数字だけを見ると少ないと感じるかもしれないが、年間100万人もの人が白内障手術を受け、毎年患者数が増えているので、めずらしいトラブルとはいえない。
老化でレンズを支える眼球の組織がゆるむことや、眼に衝撃が加わることなどがおもな原因だが、アトピー性皮膚炎の患者や強度近視の場合もリスクが高い。落下したレンズを放置すると、視力低下のほか、ぶどう膜炎、緑内障、網膜剥離(はくり)など重篤なトラブルを起こす危険性がある。
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