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慢性疲労症候群の原因がウイルスという説に反証=研究
2012年 9月 19日 19:57 JST
米国の研究者は、XMRVとして知られるレトロウイルスと慢性疲労症候群(CFS)の関連性は見つからなかったと発表した。
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2009年10月の研究では、CFS患者と、健常対照群の約4%の血液中にXMRVが発見されたと発表されていた
CFSとXMRVのの関連性をめぐる議論は2009年まで遡る。同年にサイエンス誌に発表された論文で、両者の潜在的関連性が指摘された。レトロウイルスというのは、自身の遺伝子をホストのDNAにコピーする性質を持つ。
記憶や集中力の問題や極度の疲労、筋肉や関節の痛みといった症状が特徴のCFSの原因ははっきりせず、治療法も知られていない。米疾病対策予防センターの概算によると、100万人以上の米国民がCFSにかかっている。CFSはまた、筋痛性脳脊髄炎としても知られる。
09年に発表された論文を受けて、この研究結果がCFSの治療につながるのではないかという期待が巻き起こった。CFSの患者は、医者に症状を真剣に取り合ってもらえないことが多いと主張しており、ウイルスが原因だと示唆するこの研究がCFSの立証に役立つことを期待した。
しかし、mBio誌に今月18日に発表された論文で、科学者たちは条件制御郡と健常対照群の人々を含む293人の被験者の血液中にウイルスへの感染証拠は見つからなかったとした。この最新の研究発表の執筆者には、マウスのレトロウイルスXMRVや、pMLVとして知られるもう1つのマウスレトロウイルスとCFSとの関連性を指摘するこれまでの研究に参加していた者も含まれている。
科学界の関係者の多くにとって、18日に出された研究結果は概して予想通りだった。昨年12月にサイエンス誌は論議を呼んだ09年の論文を撤回し、多くの実験室で同じ結果は得られなかったと指摘した。
当時の研究に参加した患者のサンプルに、おそらくマウスDNAが実験室で混入したことが原因だったというのが、現在の科学的なコンセンサスだ。
18日に発表された、米国立衛生研究所が資金を提供した研究の中心的研究者で、コロンビア大学の公衆衛生学部感染症・免疫センターのディレクター、W・イアン・リプキン博士は、問題は解決したと感じていた科学者が多かったが、「(CFSの)コミュニティーでは解決していなかった」と述べた。
リプキン博士は、「ある媒体と疾患の関連性の有無を真に納得できるように立証するには、論文を発表した人々に、報告した結果を盲検的に試させる必要がある。われわれはそれを行った」と述べた。
06年に前立腺がんの組織中にXMRVを最初に発見した科学者を含む研究者グループによる論文も、18日にPLoS One誌で公表された。この研究に参加した科学者らは、06年のもともとの研究に使用されたサンプルならびに、39人の患者の前立腺がんの組織と血液を分析した。XMRVと前立腺がんに関連性は見つからなかった。
XMRVとCFSの関連性がないことを示す多くの証拠にもかかわらず、前立腺がんに当初見つかったXMRVはヒト感染の結果だったと一部の科学者が引き続き推測していたことから、今回の研究は意味があったと研究者は説明している。PLoS One誌に発表された論文で、科学者らはそうした考え方を排除したとし、06年の研究で使用された組織の実験室における汚染が誤った関連性につながったと確信していると表明した。
記者: Amy Dockser Marcus
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