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【気になるこの症状】禁煙の“飲み薬”は成功率60%!眠気などの副作用も
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120607/dms1206070705000-n1.htm
2012.06.07 夕刊フジ
先月31日は世界禁煙デーで、今月6日までが禁煙週間。あらためてニコチン依存症(精神疾患)を取り上げてみたい。現在、国内の喫煙者率は男性約34%、女性約10%(JT調べ)。この機に禁煙にチャレンジしてみてはどうか。
■快感から悪循環に
タバコがやめられないのは病気(依存症)だから。ニコチンには強い依存性があるのだ。
依存のメカニズムについて、日本禁煙学会・認定医で寺尾クリニカ(東京・新宿)院長の寺尾一郎医師は「タバコを吸うとニコチンが数秒で脳に到達して、ニコチン受容体と結合して快感物質のドーパミンが放出される。この快感をもう一度味わいたくなって次の1本が吸いたくなる悪循環に陥るのです」と説明する。
喫煙後、ニコチンの血中濃度は30分で半減し、1時間で代謝されなくなる。これがニコチンの切れた状態だ。
■イライラは禁断症状
依存症になると禁煙がつらいのは、快感を味わいたい欲求の我慢だけではない。ニコチンが切れると、イライラ、気分の落ち込み、不安、集中力の低下などの禁断症状が現れる。これらの症状を抑えるためにタバコが手放せないのだ。
「初めは気分転換やストレス解消のつもりで吸い始めても、いつの間にかニコチンなしでは正常に生活できなくなるのがタバコの怖いところ。喫煙者が普段、仕事のストレスと思い込んでいるスッキリしない気分の不調は、実はニコチンの禁断症状の場合が多いのです」(寺尾医師)
禁煙の最大のメリットは病気予防。国内の研究では、18歳から30歳までに禁煙すれば寿命が10年、40歳では9年、50歳では6年、60歳までにやめれば3年寿命が延びる報告があるという。
■飲み薬の成功率60%
医療施設で禁煙治療(保険適用)を受けるには、本人の「やめたい」強い意志が条件になる。禁断症状を緩和させる薬には貼り薬と飲み薬があるが、寺尾医師は「9割以上は飲み薬が処方されている」と話す。
「貼り薬はニコチンを(皮膚から)吸収させるので成功率は低く30%。飲み薬は、薬の成分をニコチン受容体に結合させるので成功率は60%と高い。だが、眠気、意識障害、吐き気などの副作用があるので、医師からの服用の指導が大切です」
禁断症状は、3日以内と1週間目頃が強く、1カ月以内に消えていく。3カ月間の治療期間が終わっても誘惑があればすぐ脱落するので、飲み会などの参加は当分控えよう。
寺尾医師は「会社や家に禁煙宣言書を貼って、周囲の人に広く告知する。失敗したら罰金を払う約束をするぐらいの意気込みが必要です」とアドバイスする。
■禁断症状をごまかす行動法
★ガムやスルメなどを噛む
★水や氷を口にする
★深呼吸をする
★歯を磨く
★散歩や体操など体を動かす
★禁煙の目的を再確認する
★禁煙していくら節約できたか計算してみる
★蒸しタオルを首筋にあてるなど自分なりにリラックスできることをする
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