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原告の1人、甲斐章洋さんの事務所2階には目の前にアンテナが立つ。ふだんはアルミをはった板で覆い、壁には鉛入りのクロスを入れている=延岡市大貫町5丁目
「退院する妻の帰る場所がないんです」。5月末、延岡市大貫町で鳥料理店を営む加藤吾三郎さん(66)は悩んでいた。
加藤さんの自宅兼店舗に隣接するマンション屋上に2006年秋、KDDIの携帯基地局が建った。しばらくして妻祝(のり)子さん(68)はひどい耳鳴りを訴えた。
4月初め、心臓病が悪化し、神奈川県の病院に入院。手術は成功したが、加藤さんは「入院中は治まっていた耳鳴りが再発したり、心臓に影響があったりしたら……」と自宅に帰す決断ができずにいた。
大貫町の住民が、耳鳴りや鼻血、頭痛、不眠などに苦しんでいる。その数は、昨年夏に4自治会が実施した調査で162人。症状は延べ664例にのぼる。
基地局設置から3年後、住民たちは「健康悪化は携帯基地局から出る電磁波が原因だ」として、撤去を求める裁判を起こした。
「マンションの家主に土下座し、KDDIに抗議し、国にも相談した。やれることはみんなやった」。原告団長の税理士、岡田澄太(すみ・お)さん(63)は、提訴に踏み切らざるをえなかった経緯を語る。「これは水俣病などと同じ公害です」
電磁波には、国が「それ以下なら健康被害は生じない」と定めた防護指針がある。大貫町の電磁波の強さはこの基準以下だ。総務省電波環境課は、大貫町の健康被害について「基地局からの電磁波が原因だと科学的に立証されていない」として因果関係を認めない。KDDI広報部も「電磁波は関係ない」とする。
一方、那覇市の内科医、新城哲治さん(49)は基地局の建つマンションに住み、自分や家族が鼻血や不眠に苦しんだ経験がある。
「人の細胞には非常に微弱な電流が流れている。基地局の電磁波は自然界には存在しない強力なもの。常時浴びれば変調をきたす」
総務省によると、全国には約27万3千の携帯基地局があり(今年10月現在)、この5年間で2・2倍になった。設置をめぐるトラブルも急増し、延岡市内だけでも5カ所以上ある。
健康の不調を訴える人が多数存在し、可能性のある「原因」が指摘されているなら、国や事業者は詳しい調査をし、解消策をとる責任があるのではないか。
退院した祝子さんは6月、住み慣れた自宅に戻った。「引っ越せればいいんだが、そんな余裕はないから」。加藤さんは時間をやりくりし、耳鳴りが再発した祝子さんを電磁波の届かない郊外に連れていく。
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