http://www.asyura2.com/09/health15/msg/393.html
Tweet |
細胞レベルでのアレルギーモデルが構築できたのは、慢性アレルギー病の治療において大きな意義がありそうだ
ただヒト細胞を使うのは良いが、ネコを虐めるのはできれば避けてもらいたい
http://www.nature.com/ni/journal/vaop/ncurrent/full/ni.2104.html
アレルギー傾向をもつヒト細胞
Human allergy-prone cells
Nature Immunology, 2011年09月12日
ヒトの腸と肺の組織に、喘息の重症度やアレルギー応答にかかわる新しい種類の免疫細胞が存在することが判明した。
これまでにマウスでは、自然免疫系のヘルパー細胞(ナチュラルヘルパー細胞)が見つかっており、粘液の生産を促す物質を分泌し、好酸球と呼ばれる血液細胞を誘引する。このような免疫応答は、寄生虫の除去につながるが、アレルギー症状を引き起こす引き金にもなる。H Spitsたちは、ヒトにもこのような細胞があるかを調べ、CRTH2、CD127、CD161という細胞マーカーを発現する自然免疫細胞の一群を同定した。これらのマーカーが、この細胞群を肺や腸の他の細胞と区別する目安になる。前述のマウス細胞と同様に、活性化した自然免疫系CRTH2+細胞はアレルギー型の免疫反応を引き起こす。鼻に感染を起こした慢性副鼻腔炎の患者では、CRTH2+細胞が増加している。
ヒトCRTH2+細胞というこの新しいサブセットがどのようにして生じるかはまだ不明であり、この細胞をどのように制御すれば慢性のアレルギー反応が軽減できるかを解明するには、さらに研究が必要である。
http://www.nature.com/nmeth/journal/vaop/ncurrent/full/nmeth.1703.html
遺伝子組み換えネコ
Transgenic cats
Nature Methods, 2011年09月12日
イエネコの遺伝子組み換えを行う方法を紹介する論文が、Nature Methods(電子版)で発表される。この技術は、神経生物学および疾患モデル作製の研究で重要になると考えられる。
従来、遺伝子組み換えネコは、体細胞核移植(クローンの作製)によって作製されてきた。しかし、その作業はきわめて効率が低く、外見上正常な個体でも細胞および分子のレベルでは異常を持っている場合がある。E Poeschlaたちは今回、通常の不妊手術で得られた卵母細胞をウイルスベクターで改変するネコの遺伝子導入法を発表している。論文では、効率的な遺伝子導入が行われ、導入遺伝子が強力に発現し、健康な仔ネコが3匹生まれて、その組み換えが次世代に伝達されたことが明らかにされている。
さらに研究チームは、この方法をAIDSウイルスの病原性の研究に応用した。一部の動物種は、他種のAIDS原因ウイルスに対する耐性を与える因子を発現する。研究チームは、アカゲザルの抗ウイルス因子を発現する遺伝子組み換えネコを作製し、そのネコの細胞ではネコAIDSウイルスの複製が抑制されていることを予備的に観察した。ただし、生命体全体の感染が未検討であることには注意が必要であるとしている。
これは、肉食動物の配偶子の遺伝子組み換えに関する最初の研究報告である。その大きさ、複雑さ、およびAIDS原因ウイルスに対する感受性のため、ネコは、マウスで行うことができないさまざまな種類の研究に利用することができる。この研究論文で発表される遺伝子導入は、このモデルで可能な実験の幅を広げると考えられ、ネコ、ヒト、双方の疾患を詳細に解明するのに寄与する可能性がある。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 不安と不健康15掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。