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↑イメージです。
※↓原文
第一に、新興国市場に軸足を移しつつあるグローバル経済の流れの加速に起因する
世界的な金融のアンバランスが挙げられます。新興国の急成長に伴い、米国を中心とした欧米諸国の主要消費市場、欧米諸国の消費商品を製造する多くの急成長新興国市場を中心とした主要生産国、豊富な炭化水素燃料や他のコモディティの生産によって経済発展を遂げ、最近まで非常に高水準のコモディティ価格を享受した資源国の3グループから成るマクロ経済の三角形が形成されました。
このマクロ経済の三角形によって経済成長のスピードが促されたものの、その反面
生産国と資源国が巨額の外貨準備を蓄積する一方、米国などの消費市場で巨額の経常赤字が拡大傾向をたどるという重大なアンバランスが発生いたしました。
第二は、安価なクレジットです。生産国と資源国に蓄積された資金の大部分は、世界の準備通貨である米ドルに投資され、その結果、低金利が維持されることになりました。
その安価な貸付が消費ブームと住宅価格高騰を生み出しました。低金利によって、銀行とその顧客の借り入れが促されただけでなく、資産価格バブル、特に住宅市場のバブルに火がつくことになりました。こうして燃え上がったバブルの炎に対して、米国や多くの新興国市場における金融緩和状況がさらに油を注ぐ結果になりました。
第三は、過度に複雑な商品構造に基づく証券化です、一部の金融商品はあまりにも複雑で不透明なため、経験豊富な銀行幹部や投資の専門家さえ理解するのが困難なほどでした。言い換えれば、リスクを適切に評価しないまま資産の売買が行われていたことになります。
そして、最後に行き過ぎたレバレッジが挙げられます。多くの銀行は過剰なレバレッジを利用し、大規模な資金調達に依存し過ぎていました。
そうした資金調達の源泉が枯渇することはないと想定していましたが、それは誤りでした。直接・間接のレバレッジを一層高めることによって資産が膨張し、証券化市場が
崩壊し始めた段階で、銀行は売却も資金調達も不可能な資産を手元に抱えていることに気づき、資産としては巨額の損失計上を余儀なくされ、負債としては、まったく準備のできていない資金調達難に直面させられました。
参照:店舗内にあった年次報告書