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ウォール街は「ニューノーマル」にそっぽ−米潜在成長率を楽観視 1月19日
(ブルームバーグ):
米経済の「ニューノーマル(新たな標準)」は結局のところ、
標準とはならないかもしれない。
年平均2%程度しか成長しない長期低迷に米経済が見舞われるとするこの理論は、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロス、モハメド・エルエリアン共同最高投資責任者(CIO)らが昨年唱えた。しかし、ウォール街のエコノミストらは耳を傾けようとはしない。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト46人を対象に実施した調査では、米景気が物価安定の下で拡大する実質潜在成長率は2.5%(中央値)と、過去20年間の四半期平均と同水準だった。
三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「今回、状況が変わるとは思えない」と語り、潜在成長率は2.6%とみる。「以前にも金融危機や大きな雇用変化はあったが、成長率は過去50−60年にわたって一貫して2.5%付近だった」と説明した。
PIMCOの成長率予想と今回のエコノミスト調査中央値との違いは小さく見えるが、時間の経過とともに投資家にとっては大きな違いとなる。年2%ではなく2.5%成長すれば、13兆ドル規模の米経済は5年後にほぼ4000億ドル相当の拡大を遂げたことになり、この拡大幅はアルゼンチンの国内総生産(GDP)に相当する。
これだけ拡大すれば企業収益の向上につながり、株主資本利益率(ROE)はPIMCOが予想する5%を上回ることになるだろうと、バークレイズ・ウエルスの投資戦略部門責任者、ケビン・ガーディナー氏は予想する。同氏はROEが「これまで7%程度だった。しばらくはこの水準を超える公算が大きいと考えている」と述べた。
投資家はエコノミストの予想を信じているようだ。グロス、エルエリアン両CIOが見通しを示した昨年5月の早い時期以降、S&P500種株価指数は25%上昇。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、米国債や社債のリターンは過去8カ月で年率9.2%となっている。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=amirBRqC6gBs