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オバマ米大統領、大手金融機関に対する特別税を発表
2010年 1月 15日 4:59 JST
【ワシントン】オバマ米大統領は「公的資金の回収を望む」と宣言し、大手銀行をはじめとする金融機関にリスク取引の割合に基づき課税する計画を発表した。
大統領は14日、ホワイトハウスでの短時間の会見で、目標は銀行を罰するのではなく、大統領自身が「非常識」と評する新規雇用者ボーナスなど金融機関の行き過ぎた行動を防ぐことだと表明した。
今回の米金融危機の後始末にあたり、米政権は金融機関に手数料や罰金、制約を科すことを計画している。今回の特別税導入計画で、米政府による金融業界に対する制裁の新たな段階を迎えることになる。
議会の承認が得られれば、米政府が「金融危機責任手数料」と称する金融機関に対する特別税により、銀行と保険会社、大手のブローカー・ディーラーなど合計約50社に対し、向こう10年間で連邦政府への合計約900億ドルの支払いが義務付けられることとなる。対象となる50社のうち35社は米金融機関で、10-15社は外国金融機関の米子会社となる見通し。
政府高官の一人は最大手の金融機関10社からの同税の徴収額が全体の約60%を占めるとみていることを明らかにした。
また、この50社中で約半数は、ゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ(BOA)、モルガン・スタンレーをはじめとする米最大手銀行となる見通し。また、政府の債務保証から恩恵を受けた大企業も含まれる見込みで、同税導入となれば、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)といった企業も対象となることが考えられる。不良資産救済プログラム(TARP)による公的資金を既に返済している銀行も課税対象から免れない見込み。