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グラス・スティーガル法復活に弾み−救済妨げと米金融業界は反論 12月28日
(ブルームバーグ):
米議会でわずか1ページの短い提案に対する支持に弾みがついている。実現すればウォール街の時計の針が10年前に逆戻りし、シティグループを含む大手金融機関は事業分割を迫られる可能性がある。
金融危機の再発を防止し、金融機関の公的救済やボーナスをめぐる国民の反発を和らげることを狙う民主、共和両党の議員らは、単純でしかも制度を変える力のある手段に訴えようとしている。つまり、「1933年グラス・スティーガル法」が定めた商業銀行業務と投資銀行業務の分離(99年に廃止)を再び義務付けることだ。
ジョン・マケイン(共和、アリゾナ州)、マリア・カントウェル(民主、ワシントン州)両上院議員は、「99年グラム・リーチ・ブライリー法」の成立で取り払われた銀行と証券の垣根の再構築を提案。法案が成立すれば、預金業務を行う金融機関は、証券引き受け業務と自己勘定売買への関与、保険の販売、リテール証券子会社の所有が禁止される。米銀最大手バンク・オブ・アメリカ(BOA)による証券大手メリルリンチの買収など、金融危機のさなかにまとまったM&A(合併・買収)が解消を余儀なくされる恐れもある。
米銀行協会(ABA)のエグゼクティブ・バイス・プレジデント、ウェイン・アバナシー氏は電話インタビューで、「ウォール街への影響は深刻なものになるだろう」と語った。オバマ大統領は金融制度改革案で一連の新たな監督権限の創設を提唱しているが、グラス・スティーガル法の復活はさらにその上をいく取り組みだ。
「あってもなくても」
一方、法律事務所サリバン・アンド・クロムウェルのロジン・コーエン会長らは、グラス・スティーガル法が存続していても、純粋な投資銀行だったベアー・スターンズとリーマン・ブラザーズ・ホールディングスを破たんから救えなかっただろうと話す。
また、ベアー・スターンズの資産の引き受け先として、米政府がJPモルガン・チェースに協力を求めたり、連銀窓口貸し出しの利用を可能にするため、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーを金融持ち株会社にしたりすることも不可能だったとみられる。
金融機関の顧客の利益を代表し、グラス・スティーガル法が定めた銀行と証券の垣根を廃止する法案の具体化にかかわったコーエン会長は「起こった出来事を見れば、グラス・スティーガルがあってもなくても何ら違いがなかっただろう」と述べている。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=aMKSAyO0kbxw