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イラク、前途多難な「石油立国」 治安不安で国際入札不調【産経】
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/091212/mds0912122008002-n1.htm
2009.12.12 20:06
原油の確認埋蔵量世界3位のイラクで11、12の両日、イラク戦争後2度目となる巨大油田・ガス田開発に関する計15件の国際入札が行われた。
原油増産でイラク戦争後の復興資金を確保するのが狙いだが、治安問題から、欧米の国際石油資本(メジャー)の投資意欲は限定的で、今回、落札されたのは7件。
政治混乱が続く中、外資に依存した「石油立国」構想の成否はなお予断を許さない状況だ。
(大内清)
イラクの原油確認埋蔵量は1150億バレルとされ、サウジアラビア(2641億バレル)、イラン(1376億バレル)に次ぐ水準。
これは1970年代のデータを基にしており、採掘技術の向上などから今後は第2位の産油国となる可能性が高い。
イラク戦争でインフラに大打撃を受けたイラク政府にとって、原油増産による資金確保は至上命令となっている。
自前の技術を持たないため外資に依存するしかないのが実情で、6月には約40年ぶりとなる国際入札を実施。
その2度目となる今回は15件を対象に入札を行った。
しかし、6月の入札では対象8件のうち、落札は英BPと中国石油天然ガス集団(CNPC)などが落札した南部ルメイラ油田のみ。
今回も、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルなどが落札した南部マジュヌーン(確認埋蔵量126億バレル)や、露ルクオイルなどが落札した西クルナ(第2期、129億バレル)など巨大油田では激しい競争があったものの、8件は不調に終わった。
背景には、テロが相次ぐ不安定な国内情勢がある。
シャハリスタニ石油相は11日、地元テレビに「イラクは不安定だとのテロリストからのメッセージは、(外国企業には)届いていない」と述べるなど治安面での懸念払拭(ふっしょく)に努めているが、来年1月に予定されていた連邦議会選に関する法案審議が宗派間の駆け引きで成立が遅れるなど、政治的混乱が続く現状も、企業側に二の足を踏ませる原因となっている。
宗派対立が再燃すれば、安定操業は難しくなるためだ。
シャハリスタニ石油相は12日、入札結果を受け、6年後にはイラクの原油生産能力は日量1200万バレルに達するとの見通しを示し、「イラクにとって大きな勝利」と成功を強調した。
しかし、落札された油田は比較的安定している南部に集中しており、企業側が今後、積極的な投資姿勢に転じるかは不透明だ。