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UPDATE2: 金融規制の強化がマクロ経済安定の阻害要因になること避ける必要=白川日銀総裁(ロイター)2009年 12月 11日 19:12 JST
[東京 11日 ロイター]
日銀の白川方明総裁は11日、マレーシア中央銀行・国際決済銀行共催セミナーで講演し、金融規制の強化がマクロ経済の安定に対して阻害要因となることは避けなければならない、との認識を示した。
その上で「新しい自己資本比率規制の実施のタイミングについては、世界経済の状況をよく見極めることが重要」と指摘。「9月のG20サミットの声明にも明記されているように、景気回復が確実になるのに応じて実施に移すという姿勢で臨む必要がある」と強調した。
日銀が同日、ホームページに講演の邦訳を公開した。
白川総裁は「金融規制・監督の改革:国際的な視点とアジアの視点」と題した講演で、金融規制・監督体制について「規制・監督を通じて個々の金融機関の健全経営を確保することは重要だが、ミクロ・レベルでの健全経営の努力だけで金融システムの安定性が維持される保証はない」と指摘。
「行き過ぎたレバレッジや期間ミスマッチを許すような金融緩和政策が長期間にわたって維持されると、マクロ的にみて過大にリスクテイクされ、金融システムの安定は損なわれる」として「金融政策についてもマクロプルーデンスの視点を持って運営し、持続可能な物価安定を図るという考え方が不可欠だ」と語った。
一方、規制と監督のバランスについては「各国の金融経済構造や金融機関のビジネス・モデルには、無視し得ない差異がある。このため、国際的な活動を行う金融機関に対する最低限の共通規制は必要だが、同時に、各国の金融規制・監督当局に自由度を残しておくことも重要だ」と強調。さらに「世界共通の機械的なルールを常に適用することは難しい」としながらも「私としては、国際的に共通のルールの重要性と、国や金融機関による多様性の認識の重要性の両方を強調したい」と述べた。
白川総裁は、今回の国際金融危機について、アジアの金融システムは欧米対比で「頑健だった」と評価し、その要因として、1)金融機関自身のリスク管理向上の努力、2)金融当局による金融システムの頑健性向上への努力、3)金融為替混乱に備えた流動性供給面での体制整備の努力──を挙げた。
ただ、将来にわたって、アジアが金融システムの頑健性を維持できるかについては「楽観的になることを戒める」と慎重な見方も示した。
http://jp.reuters.com/article/foreignExchNews/idJPnTK034070720091211