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(回答先: マイケル・ムーア監督「JALが大変なのも、キャピタリズムの影響」 投稿者 gikou89 日時 2009 年 12 月 02 日 14:18:36)
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200912020012a.nwc
日銀は１日、臨時の金融政策決定会合を開き、追加的な金融緩和策を決めた。政策金利と同じ年０．１％の低金利で１０兆円程度を供給し、金融市場と景気回復を下支えする。ただ、有効性すら心許ない小出しの対策には、病み上がりに過ぎない世界経済の現況と真正面から対峙（たいじ）する緊迫感が伝わってこない。新たな国際的信用不安の「ドバイ・ショック」を背景に広がった混乱の向こうには、米金融機関が抱える商業用不動産ローンの不良債権化という爆弾が連鎖する危険も潜んでおり、場当たり的な日銀の対策は、国内の市場だけでなく世界からも失望を招く恐れもある。
◆政府と一体強調
新しい資金供給策は、国債や社債などを担保に金融機関に資金を供給する共通担保オペ（公開市場操作）について、入札方式で決めていた貸付利率を０．１％の固定金利でも実施する。貸出期間は３カ月とし、３カ月程度の金利を一段と低下させることを狙うものだ。
白川方明総裁は会合後の記者会見で「広い意味での量的緩和だ」と明言。政府が週内に追加経済対策を決定するのに歩調を合わせ、デフレ脱却に向けて最大限の貢献を続ける考えを強調した。
その上で白川総裁は、金融危機に対応して「異例の措置」として実施してきた企業金融支援策の打ち切りと、今回の金融緩和措置の追加が矛盾しているのではないかとの指摘を否定。「今回は（金融市場全体にかかる）マクロの金融緩和を狙ったもので（日銀の政策は）一貫して整合している」と述べた。
日銀は、企業からの社債やコマーシャルペーパー（ＣＰ）の買い取りを年内に打ち切ることを決めているが、政府や経済界は「景気回復の足取りはまだ重い」と反発。今回の追加緩和策の適格担保にＣＰや社債も盛り込まれたのは、企業金融支援の再延長という側面もある。
◆不安材料山積み
世界経済は、米国金融機関の経営破綻（はたん）の高止まりに、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）・ドバイ首長国の信用不安が加わり、円の独歩高が進行。楽観的だった日銀の見通しを吹き飛ばす状況だ。さらに、米国では「商業用不動産市場の大規模な崩壊が始まっている」（米の有力資産家）との指摘もあり、有効な対策を日本の政府・日銀が打ち出せなければ、日本経済が景気の「二番底」に陥るどころではない。
追加策に国債を担保とする引き受けが盛り込まれたことを、市場では、景気対策のための財政出動を視野に入れた政府の国債発行を下支えする措置と受け止める声が多い。鳩山由紀夫首相は１日、「政府と日銀が認識を共有できたことは大変喜ばしい」と日銀の対応を評価した。政府・与党は国債増発を視野に入れ始めている。
迷走気味の日銀の金融政策運営に市場はいらだちを深め、政府は日銀の側面支援への欲求を募らせる。日本経済浮上に向けてカギを握る３者の温度差は小さくない。米欧の金融市場回復が腰折れの懸念をみせる中、政府・日銀が一致協力した対応策を発信することが国際社会からも求められている。
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【用語解説】日銀と国債買い入れ
中央銀行による金融市場調節手段の一つで、金融機関が保有する長期国債を買い入れることで、金融市場への資金供給量を拡大する。金融機関が使える資金を増やすことで企業などへの融資が拡大する効果が期待できるとともに、長期金利の低下を促す面もある。ただ、国の財政規律が緩み、通貨価値の低下によるインフレにつながりかねないため、長期国債の保有残高を日銀券の発行残高以下に抑える「銀行券ルール」という取り決めを日銀は持っている。
新たな資金供給手段は、担保として国債も認めており、期間の３カ月ごとに借り換えれば国債買い入れと同様の効果を生む。ただ入札の際に上限額を設定するほか、今回の措置を打ち切る可能性もあるため、日銀は政策的には国債買い入れと区別している。
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