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ドバイショック:政府系開発会社の資金不安 欧州に飛び火【毎日JP】
http://mainichi.jp/select/biz/news/20091128k0000m020095000c.html
ドバイショックへの流れ
27日の外国為替市場で円相場が一時、1ドル=84円台まで急伸した。
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国で、政府系開発会社が資金繰り難に陥り、関係が深い欧州系金融機関の先行き不安が高まったためだ。
急成長ぶりが注目されたドバイ発の金融不安は「ドバイショック」として世界を駆けめぐり、新興国がけん引する世界経済の回復シナリオに水を差す結果となった。
資金繰り難に陥ったのは、ドバイ政府の持ち株会社ドバイ・ワールドと傘下の開発会社ナキール。
25日に総額590億ドル(約5兆円)の債務を繰り延べるよう要請した。
ナキールはパームヤシを模したリゾート人工島の造成を続け、退役した豪華客船クイーンエリザベス2世号を買収したことなどでも知られる。
1950年代には人口5000人程度の漁村にすぎなかったドバイが、中東の成長センターとして注目を集め始めたのは、原油高騰であふれたオイルマネーの受け皿とする戦略を立てたからだ。
もともと石油資源に恵まれなかったため、域内でいち早く外資誘導策を打ち出したことが功を奏し、旺盛な不動産開発に目を付けた欧州系の金融機関などからも資金が流入した。
しかし、昨年9月のリーマン・ショックを契機に投資マネーが流出し始め、建設ラッシュは行き詰まった。
12月中旬以後に返済期限を迎える債務の支払いを、半年間延期するよう要請すると、市場は中東だけでなく中東欧など新興国経済の足腰の弱さに関心を集め、多額の融資残高を抱える欧州系金融機関の先行き不安が再燃。欧州の株価が急落し、外国為替市場でもポンドやユーロが売られ、円の独歩高を招いた。
ドバイには日系企業もインフラ建設などに参入している。
邦銀も数百億円規模の融資残高がある模様で、一定の損失を抱えそうだ。
ただ、原油資源が豊富なUAEのアブダビ首長国が金融・商業の中心地ドバイを支援する姿勢を示している。
市場では「債務規模から見て、ドバイの危機が欧州の銀行に与える影響はそれほど大きくない」(第一生命経済研究所の田中理氏)との見方もある。
【清水憲司、ロンドン会川晴之】
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毎日新聞 2009年11月27日 21時16分(最終更新 11月27日 22時22分)