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日銀月報:景気は持ち直し続けるが当面そのペースは緩やか(Update1) 11月24日
(ブルームバーグ):
日本銀行は24日午後公表した11月の金融経済月報で、景気は先行き「持ち直しを続けるが、当面そのペースは緩やかなものにとどまる」との見通しを示した。足元の景気については「国内民間需要の自律的回復力はなお弱いものの、内外における各種対策の効果などから持ち直している」として、前月の「持ち直しつつある」から情勢判断を前進させた。
設備投資は「厳しい収益状況などを背景に減少を続けてきたが、最近では下げ止まりつつある」として、前月の「減少ペースは緩やか」から上方修正した。個人消費も「厳しい雇用・所得環境が続いているものの、各種対策の効果などから耐久消費財を中心に持ち直している」として、「全体としては弱めの動き」とした前月から上方修正した。
政府は20日、3年5カ月ぶりに「デフレ」を宣言した。藤井裕久財務相は24日午前の閣議後会見で、デフレを解消する上で財政は「主たる役割」ではなく、「金融の役割も大事だ」と述べ、日銀が主導的な役割を果たすべきだとの考えを示した。
月報は公共投資については「振れを伴いつつも増加を続けている」として、前月の判断に「振れを伴いつつ」との文言を加えた。輸出や生産は「増加を続けている」との判断を維持。住宅投資についても「減少している」との判断を据え置いた。
設備投資は横ばい、公共投資は頭打ちに
景気の先行きについては、輸出や生産は「海外経済の改善が続くことなどから増加を続ける」と指摘。個人消費は「当面、各種対策の効果などから耐久消費財を中心に持ち直しの動きが続く可能性が高い」一方、設備投資は「収益がなお低水準で、設備過剰感も強い下で、当面はなお横ばい圏内にとどまる可能性が高い」としている。公共投資は「徐々に頭打ちになっていく」との見通しを示した。
物価の先行きについては、国内企業物価は「国際商品市況の強含みが押し上げに働くものの、製品需給緩和の影響が続くことから、当面、弱含みで推移する」と指摘。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は「前年における石油製品価格高騰の反動の影響が薄れていくに従い、年末ごろにかけて下落幅が縮小する」としている。
金融面については「わが国の金融環境は厳しさを残しつつも、改善の動きが続いている」として、前月の「改善の動きが広がっている」との判断を微修正した。「コールレートが極めて低い水準で推移する中、企業の資金調達コストは、低水準で横ばい圏内の動きとなっている。ただし、実体経済活動や企業収益との対比でみれば、低金利の緩和効果は減殺されていると考えられる」との判断は維持した。
銀行貸し出しの伸びは鈍化
資金供給面では「企業からみた金融機関の貸し出し態度はなお厳しいとする先が多いものの、改善している。コマーシャルペーパー(CP)・社債市場では、低格付け社債を除き良好な発行環境が続いている」との判断は据え置き。資金需要面では「企業の運転資金需要、設備資金需要とも後退しているほか、一部に、これまで積み上げてきた手元資金取り崩しの動きも見られている」との判断も据え置いた。
企業の資金調達動向については「銀行貸し出しは伸びが鈍化している。社債の残高は前年を上回っている一方、CPの残高は減少している。こうした中、企業の資金繰りをみると、中小企業を中心になお厳しいとする先が多いものの、改善の動きが続いている」と評価した。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920018&sid=aAEXPTV4OlV8