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「ドルより金」相場続伸 NY市場「買い」集中 各国中央銀、安全資産求め(西日本新聞)2009年11月22日 00:14
世界市場で「金」の価格が上昇している。20日のニューヨーク金先物市場の終値は、1オンス=1146・80ドルで過去最高値を更新。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、機関投資家だけでなく各国の中央銀行も積極的な「買い」を続けているという。世界的なドル安傾向を受け、ドルに代わる安全資産を金に求めようという心理が、金相場続伸の背景にあるようだ。 (ワシントン田端良成)
今年1月、金相場は1オンス=850ドル前後で推移していたが、右肩上がりで価格は上昇し、9月初めには千ドルの大台を突破。その後も高値での取引マインドは衰えず、過去最高値を更新し続ける状況が常態化している。
この流れをつくり出している最大の要因はドル安だ。各国中央銀行はドルのほか外国国債や社債、レアメタル(希少金属)と呼ばれる金、銀、プラチナなどをバランスよく保有し、一つの資産価値が目減りすることによるリスクを分散している。
ところが、失業率の上昇や個人消費の低迷など米国経済の回復力が弱いためにドル安、つまりドルの資産価値が低下し、リスク回避を目的に金を買っているわけだ。
金が安全資産とされるのは、長期的にほぼ一貫して値上がりしているためで、2000年は300ドル前後で取引されていた。CNNテレビの取材に対して市場関係者は「短期的には、ドル高に転じ、それが持続する可能性は低い。しばらくは金の値上がりが続くだろう」と、今後の相場を予想している。
10月、インドの中央銀行が国際通貨基金(IMF)から200トンの金を67億ドルで購入し、市場関係者を驚かせた。「ここ30年間で、最高額の金取引だった」(ジャーナル紙)という。インドの金保有量は358トンで世界10位。各国中央銀行の金保有量を調査している世界金協議会によると、金保有量のトップ5は、米国、ドイツ、イタリア、フランス、中国の順だ。
この中で注目されるのが中国の動向だ。03年時点は600トンだったが、今年9月には1054トンに達し、「潤沢な資金量を誇る中国が今後も買い増すのは確実」(市場関係者)とみられている。
米メディアによると、中国政府内では、ドル価値の低下が続くことを想定して「金5千トンの保有」が検討されており、金の保有でも「米中二強時代」が到来しそうだ。
=2009/11/22付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/136062