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11月20日21時56分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091120-00000040-maip-soci
独立行政法人「日本学生支援機構」(旧日本育英会)から奨学金を受け、返還が6カ月以上遅れている人の84.2%は、年収が300万円未満であることが同機構の調査で分かった。正社員の割合は31.4%で、半数が無職かアルバイトや派遣社員などの不安定な職種だった。
調査は初めてで、07年12月現在の実態について無延滞者も含めて約1万1000人を調べた。年収について回答した6カ月以上の延滞者は2390人。このうち37.3%は年収が100万円未満で、100万円台が28.9%、200万円台が18.0%だった。無延滞者は303人が回答したが、400万円以上が50.2%で、300万円未満は36.0%にとどまった。
職業については、無延滞者の3859人が回答。67.7%が正社員で、アルバイトや派遣社員、臨時職員などの不安定な職種は13.4%、無職は5.0%だった。一方、6カ月以上の延滞者(回答7162人)では、アルバイトなどが36.3%、無職は15.8%に上った。
延滞の理由(複数回答)は「本人の低所得(40.8%)」を挙げた人が最も多く、特に大学院で奨学金を受けていた延滞者は57.1%に達した。「親の経済困難」(37.3%)、「本人の借入金の返済」(23.8%)などが続いた。
同機構は「年収300万円未満の給与所得者などには返還を猶予する仕組みがあるが、手続きしていない人が多いことが分かる。周知を進めたい」としている。
【加藤隆寛】