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http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091107/biz0911071800010-n1.htm
元大蔵事務次官の斎藤次郎氏を社長に迎え、民営化から“国営”路線へとかじを切った日本郵政が船出した。反民営化の急先鋒(せんぽう)の亀井静香郵政改革相の肝いりで船長に就いた斎藤氏。クルーである取締役は旧体制の9人から18人に倍増した。官僚OB、財界の重鎮、現役バリバリの企業幹部と多士済々だが、寄り合い所帯の印象はぬぐえず、目指す針路は五里霧中だ。
全員出席は不可能?
「多忙な人が多いので、18人全員がそろうのは難しいかもしれない」
斎藤氏自らが認めるように、社外を含めた取締役メンバーは壮観だ。
社長のほか、副社長の坂篤郎前内閣官房副長官補ら官僚OBが5人。会長の西岡喬三菱重工業相談役に加え、社外取締役には奥田碩(ひろし)前日本経団連会長(トヨタ自動車相談役)、岡村正日本商工会議所会頭(東芝相談役)ら財界の大御所が並ぶ。
亀井氏は「新しい事業を展開する上で、いろんな立場の人を選ぶことができた」と自画自賛する。
最大のサプライズはやはり「10年に一人の大物次官」と呼ばれた斎藤氏の表舞台への復帰だろう。
亀井氏が斎藤氏を「統率力と実行力がある官僚」と評価するようになったのは、平成4年の主計局長時代からという。
細川政権と手を組んだ斎藤氏に対し、政権を奪い返した自民党が、住宅金融専門会社の処理などで責任を追及した際、亀井氏も「辞任すべきだ」と迫った。
だが、7年の斎藤氏の退任後、2人は時折会合を持つなど関係を深めた。
したたかな隠し球
新政権で郵政改革相に就いた亀井氏は鳩山由紀夫首相から西川善文前社長の後任の人選で一任を取り付けると、すぐに斎藤氏と会い、「何かあったら協力してほしい」と打診した。
その前後から、亀井氏の周辺が水面下で複数の財界人に社長就任を打診したという。政府関係者は「隠し球を用意した上で、天下り批判を回避できる民間人登用を探るという亀井氏らしいしたたかな戦略」と解説する。
もっとも、民営化路線を推進してきた西川氏を事実上更迭した亀井氏の誘いに乗る財界人は皆無だった。ある金融機関首脳は「なぜ私が」と固辞し、大手製造業の社長経験者も即座に断ったという。
社長候補と報じられた、りそなホールディングスの細谷英二会長が「CEO(最高経営責任者)が途中で投げ出すのは市場や顧客への背信行為」と公言するなど総スカン状態だった。結局、内定前日の10月20日に斎藤氏に正式に要請。斎藤氏も「亀井さんに頼まれたら断れない」と、引き受けた。
財界と雪解け演出
亀井氏はその後も積極的に動く。最大のポイントは西川体制でも社外取締役だった奥田氏の留任だ。
「小泉(元首相)さんとは馬が合う」と公言し、民営化路線を支えてきた財界代表としては「とどまるべきではない」と考えたのは想像に難くない。しかし、亀井氏の要請を受け、「国のため、政権と財界とのパイプ役になる腹を固めた」(財界首脳)という。
さらに奥田氏は御手洗冨士夫経団連会長に働きかけ、出身母体であるキヤノンの関根誠二郎取締役を郵政副社長に抜擢(ばつてき)する人事に尽力した。関根氏は情報システム本部長を務める現場のトップ。キヤノンには痛手だが、「家族間殺人が増えている責任は大企業にある」と経団連を敵視していた亀井氏との“雪解け”を演出するのに一定の効果があった。
亀井氏が「長年の友人」という東大同級生の小池清彦新潟県加茂市長や斎藤氏と親密とされる杉山幸一元三菱重工業常務ら、個人的な人脈も駆使し、新体制の陣容は一気に固まった。
ただ、斎藤氏は「経済界の総意で支えてもらえる」と強調するが、「何をしたいのか分からない」(大手製造業役員)と冷ややかな声も依然、多い。
社外取締役に就いた作家の曽野綾子氏は「(就任後1週間も)業務内容の説明なしに、社外取締役に何をさせようというのか」とあきれる。
斎藤氏は「郵政事業の本質は公益性の高いもので、職員は誇りを持って国民のために奉仕している」と強調する。だが、かつての国営時代まで一気に逆戻りするのか、政権内でもはっきりしていない。
課題を山積して出航した巨艦・日本郵政の前途は順風満帆とはいかない(郵政取材班)
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コメント
鳩山政権の支持率が70%を維持しているようです。自民党政権の堕落から民主党に支持が強いともいえますが、はたして真に国民が歓迎できる政権になりつつあるのでしょうか。
JALにしても労働者の年金問題がとりざたされていますが、今のJALの体質を温存したまま政府主導、つまり国営化という道になれば今後このような体質の企業の労働者は、すべて国が保証するということになるような気がします。
つまりは、国民の税金でこれらの労働者を助けるという筋道にいこうというような勢いです。
国鉄の年金資金にたばこ税が使われたように、今後このような政策企業の労働者のために増税になるような性格をもつ政権となるような気がします。
経済評論家の勝間さんが、経済成長の手段を菅国家戦略担当大臣に説明しているビデオがyoutu-beでなが得れていましたが、今の民主党組合主導とそれに準じる官僚機構は、言うことの聞く大企業が成長することは歓迎ですが、新しい企業が成長することは拒無体質です。
つまりは、労働の流動性よりも官の労働と民の労働を固辞し、労働の動きを止めようとしているのではないかとも感じます。
こうなると非正規と正規という身分格差が益々広がるような気がします。
地方分権の知事なども知事の能力により地方単位の格差競争をしようとしているのであり、成長にはかかせないのですが、肝心の政権は、今の身分格差維持に動いているという状況です。
連合の労働組合が派遣などの非正社員に目を向け始めましたが、たぶん見せかけだけであり、企業の幹部もその正社員も御用労働組合員の身分保持に動いているのが現実であり、益々身分格差が広がるのではないかとも感じています。
もはや日本は世界の中で違う方向に向かいつつあるのかもしれません。北朝鮮化かもしれません。
製造業の派遣禁止に対しても、本当に反対しているのは、御用労働組合ではないかとも感じられます。
JALのobにしても、バブル崩壊の時に金融機関の高待遇、預金者に対しての高手数料などが批判になりましたが、金融機関の正社員からみれば今の高待遇を前提にして生活しているのだから、今の生活を守る権利があるという高慢ちきな論理が正論となっていました。
JAlのOBにしても高給付を前提に生活をしているのであるから、それを保証するべきであり、政府が助けるのであるならば公務員の年金同様政府が保証せよとなりつつあります。
今日の東京市場の株価は、NY市場、上海市場が上昇しているにもかかわらず、動きが悪い状況となっています。多くの原因は、政治リスクですが、自民党前政権の膿をだすことにより経済成長を掲げるべき民主党が、自民党官僚主導体質で改革しようとしていることに危険性を感じているのではないでしょうか。
官僚は確かに優秀かもしれませんが、この危険な財政状態にしたのも今の官僚ですし、そのような官僚主導にした政治家を選んだのも有権者の責任でもあります。
昨年の暴落は、公的資金で買い支えられ底から抜けだしましたが、東京市場をみれば株安、債券安という状況、もし次にくる暴落がきたとしたら今の民主党政権はどう立ち向かおうとしているのでしょうか。
市場というのは美人コンテストと例えた投資家がいましたが、魅力のない市場、魅力のない国は、このグローバリズム世界の中では消えたなくなります。
よく鎖国という言葉がネットの中ででてきますが、今の日本で鎖国などできるのでしょうか。生活の必需品の材料にしても多くが貿易で頼っているのが今の日本社会です。
経済とは希少性を生むものであり、ただで手に入るものはない世界でもあります。たとえ財布を拾ったとしても、その財布を縫製した業者は、縫製代金をとっているはずであり、原材料にしても同様何らかの国民が支払っています。
今後おこりうる現象は、国民に給付しますよといって、それが経済成長に結び付けばいいのですが、その分家計に負担しますよと言っているようにも聞こえ、そのような社会の中で太るのは、どの階級でしょうか。
今の民主党政権の選択は、今回民主党政権に投票した無党派層とは全く違う世界をつくりあげようとしているのかもしれません。
政権を作るのも有権者、政界再編をするのも有権者、政治家を選ぶのも有権者という本質が今後重要なのかもしれません。世界経済が動き出した時、政権の本質が出てきた頃、有権者がどう判断するのでしょうか。
日本社会では、経営者と同盟関係を結んでいる正社員と非正社員とは対立すべきものかもしれません。