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(回答先: PIMCOグロス氏:ドルは「持たれ過ぎ」、最安値更新へ−CNBC 投稿者 gikou89 日時 2009 年 10 月 30 日 03:37:10)
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200910280016a.nwc
景気の悪化に伴い融資の焦げ付きが急増しているロシアの銀行業界が不良債権処理に四苦八苦している。不動産などの伝統的な担保に代わるさまざまな担保を受け入れざるを得なくなり、担保の処理が新たな負担となっている。融資のための資金も減少し、企業金融への影響は避けられない見通しだ。
◆風変わりな資産
ロシアの資産家、アレクサンドル・レベージェフ氏(49)の率いる銀行ナショナル・リザーブ・バンクが、資金難に陥った融資先から差し押さえた担保には、当局による検疫が行われた。担保物件が4万450頭のブタだったためだ。
同氏はモスクワで取材に応じ「担保を差し押さえるよう判決が出た。それがブタだった」と語る。融資先は同国西部のサマーラにある農場。同氏は1億ルーブル(約3億1700万円)の融資の返済に代わりに提供されたブタが回収されれば、解体業者か別の農場に転売する考えだ。
同氏によると、同様の「風変わりな資産」の割合は全運用資産の5%に達しており、最大20%にまで拡大する可能性があるという。ロシアの銀行はさまざまな担保物件を取ることで、貸し倒れによる損失を取り戻そうと躍起になっている。
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスの試算によれば、ロシアの銀行の融資に占める焦げ付きの割合は年内に20%に達する可能性が大きい。
今年半ばに11%にとどまっていたロシアの銀行の問題債権は年末までに1100億ドル(約10兆1290億円)にまで跳ね上がり、来年末までに全融資の25%を占める可能性がある。
これら不良債権の膨張は銀行の融資を行き詰まらせ、ロシア経済の回復を危険にさらす懸念がある。
ムーディーズの銀行アナリスト、ユージン・タージマノフ氏(モスクワ在勤)は銀行が差し押さえたさまざまな資産の処理について「銀行にとっての中核事業ではないため、数年にわたり苦闘するのではないか」との見方を示す。
◆ただちに現金化
ロシアの銀行アルファ・バンクで企業金融部門の共同責任者を務めるウラジーミル・タタルチュク氏は先週、モスクワで記者団に対し「われわれにはどうやって道路を建設したり、牛乳をしぼればいいのかのノウハウがない」と語り、担保として手に入れた資産を売却する機会があれば、たとえ将来的に資産価値が上がろうとも、ただちに現金化する考えを示した。
国営銀行のズベルバンクやVTBグループのバランスシート(貸借対照表)も非金融資産で膨れあがっている。
アルファ・バンクで、返済期限を過ぎた融資の回収を監督しているザーリ・ツァナバ氏は「国営銀行は民間銀行より大きな社会的責任があり、それが重荷になっている。しかし、国営銀行がやり方を見直さなくてはいけない方向に物事が進んでいる。融資のための資金に余裕がなくなっているため、融資基準を一段と厳格化せざるを得ないだろう」と指摘した。
ロシアの投資銀行アトンのアナリスト、スベトラナ・コワルスカヤ氏は、差し押さえた担保物件を処理する際、銀行業界はより大きな経営悪化のリスクに直面する懸念があると指摘。「資産価格が金融危機前の水準にまで回復しなければ、リスクが高まるだろう」と述べた。(Paul Abelsky、Alex Nicholson)