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解体の憂き目に遭う米AIG、アジア・欧州勢が優良資産を続々買収 10月28日
(ブルームバーグ):
かつては保険最大手だった米アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)がアジアと欧州勢によって解体されつつある。売却対象としている資産に国内から買い手が現れないほか、海外勢にはドル安が追い風となっている。
ブルームバーグの分析データによれば、AIGが昨年9月の米政府による救済以降に売却することで合意した資産90億ドル(約8200億円)相当のうち、9割余りが海外勢によって取得された。国内の同業他社は2007年以後、900億ドル余りの評価損・貸し倒れ損失に見舞われており、身動きが取れない。
一方、ドル相場はというと、ユーロや円、スイス・フランなど他通貨に対するドルの動きを示すインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は先週、1年2カ月ぶり低水準を付けた。
米投資銀行マクグラッドリー・キャピタル・マーケッツのヘクター・キューラー社長は「ドル安に加え、質の良い資産が割安に獲得できる状況となっている」とインタビューで指摘。「国外の買い手にとっては申し分ない環境で、米企業よりも引き続き有利だろう」との見方を示した。
破たん間際に追い込まれ、これまでに1823億ドルの公的支援を受けたAIGは融資返済に向け、資産売却を進めている。これまでに成立した取引には米自動車保険事業のスイス同業チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズへの売却20億ドル相当や工場・発電所の保険を手掛けるハートフォード・スチーム・ボイラーのミュンヘン再保険への売却(8億1500万ドル相当)が含まれる。
AIGはまた、資産運用事業の一部を香港の資産家、李沢楷(リチャード・リー)氏率いる投資会社パシフィック・センチュリー・グループに約5億ドルで売却することで合意しているほか、ニューヨーク本社は韓国の金融機関を含むグループが取得する予定。金額は明らかにされていない。合意案件で最大規模は今月決まった台湾の生命保険部門の売却で、香港の投資会社プリマス・フィナンシャル・ホールディングスが率いるグループが21億5000万ドルで取得する。
ブルームバーグのデータによると、年初から今月27日までの期間では、米保険業界での海外勢による買収は40億ドルに上り、取引総額の86%に達している。昨年は95億ドルで、全体の39%だった。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=a8ivxl24_G2o