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http://www.asahi-net.or.jp/~VB7Y-TD/211024.htm
3440.
ドル下落はEUもアジアもショウガナイと思うが、問題が浮かび上
がっている。それを検討する。 Fより
09年度米財政赤字は130兆円となり、米国債の発行が急増すると米国
債は世界が買い手であるが、量が増えることで下落(金利上昇)す
ることが予想できるし、それがドル安になっている。
このため、世界の中央銀行が外貨準備に占めるドルの比率を62%
に下落させている。一番ドルを買っている中国がドル資産から金に
外貨準備を切り替えている。その上に、湾岸諸国が原油のドル立て
取引の中止を検討しているとの報道を受け、金が1オンス1060
ドルにもなっている。
バーナンキFRB議長はドルの信認維持には、政府が財政赤字を制
御できるかにかかってくるとし、持続可能性への道筋を伴う財政面
での出口戦略を策定する必要があると述べている。
この主張をサポートするのが、YSさんがお好きなケネス・ロゴフ
ハーバード大学教授たちで、歴史は繰り返すとすれば、今回の大不
況の終焉はまだ訪れていない。過去、世界経済は幾度となく金融危
機に見舞われたが、多くの場合、危機発生の2〜3年後あたりから、
国債の債務不履行の大波に襲われてきたという。
多くの国で金融危機後の3年間で財政赤字が3倍に膨れ上がっていた。
周知のとおり、主要国の多くが今、そのコースを辿っている。債務
が膨らみ、不況が長引き、その後各地で高インフレや金融逼迫が同
時多発した過去と今回だけは絶対に違うと、誰がどうして言い切れ
るだろうか。しかも、出口戦略への移行は、言うは易く行うは難し
い。
このように米国や日本など世界の多くの国で中央銀行の金融緩和や
政府の大量の国債が発行されて、通貨量の増大によるインフレや国
債償還ができない事態になっている。この出口戦略が重要であるが
、現時点で出口戦略はできない。日本はこの20年近く経済低迷の
中にいるために、国債の累積額は、800兆円以上にもなっている。
米国も同様にFRBの金融緩和策と政府の景気刺激策で大量のドル
札が市中に出回り、通貨量が平常の2倍以上に膨れている。
このため、ドルは世界の主要な通貨に対して大幅な下落になってい
るが、ドルにリンクさせている中国の人民元もドルに歩調を合わせ
て下落している。中国は米国とは違い、輸出大国であり、この中国
と輸出競争している国家は多い。たとえば、EU、韓国、タイ、台
湾、ベトナムなどである。しかし、これらの諸国の製品は米国製品
とは競合していない。
そして、中国以外の国の通貨はドルにリンクしていないために、大
幅な対ドルで高くなっている。しかも、中国は人民元安を利用して
輸出攻勢を掛けている。中国の7−9月は実質8.9%成長になり、公
共事業の部分も大きいが、輸出の復活も大きくなっている。
このため、EUは中国からの輸入が急増している。その原因は人民
元安で中国製品の価格が低下していることによる。
人民元安を受けて、韓国、台湾、タイなどはドルの買い介入を繰り
返して、通貨防衛することになる。しかし、この対象はドルではな
くて、あくまでも人民元である。人民元は国際的に流通させていな
いために、介入できないのである。
一方、人民銀行馬副総裁は、米ドル安が人民元安になり、中国への
輸入品のインフレリスクを高めており、人民元の上昇期待にもつな
がると述べた。このように人民元を緩やかに上昇させる政策を再び
実施する可能性が高い。ドルへのリンクが中国でも問題視され始め
ている。
東アジアでの圏内貿易が大きくなっているので、東アジア共同体に
向けたFTAや将来的に人民元と円などのバスケット制にしたAC
Uとのリンクすることとして、当面少なくとも、人民元をドル・リ
ンクから離脱して、ユーロや円とのリンクにしてもらうようにAS
EAN諸国は、ASEAN+3の会議で中国に要求するべきである。
最終的にはACUとユーロ、ドルのバスケット制のSDRにして、
それを基軸通貨的な位置づけにすることが必要である。
ドルの不安定性、特にドル・リンクした通貨とそれ以外の通貨で、
バランスを欠いた状態になる。これは世界経済にも地域経済にとっ
ても大きなマイナス影響を受ける。よって、米国の消費減退により
ドルを中心とした世界経済体制は早く中止した方がよいと見る。
さあ、どうなりますか??