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米ウォール街、経営幹部の報酬規制を批判−効果を疑問視 10月23日
(ブルームバーグ):
経営幹部の報酬を規制しようとするオバマ政権の取り組みにウォール街が反発している。銀行の間では、報酬規制について、米政府がとりわけ救済したいと考える企業に打撃を与えてしまいかねないとの懸念が強い。
450億ドル(約4兆1300億円)の公的支援を受けたバンク・オブ・アメリカ(BOA)の広報担当スコット・シルベストリ氏は「ウォール街で働きたい人たちが同時に望んでいるのは、公正な報酬だ」と指摘した。同氏は「ライバル行はわが行の最も優秀な人材を探した上で、優秀な人材を引き抜くために報酬懸念を引き合いに出している」と訴えた。
財務省の企業幹部報酬特別監督官、ケネス・ファインバーグ氏は22日、BOAやシティグループ、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)など公的支援を受けた企業7社の幹部報酬を最大50%減額する措置を発表した。連邦準備制度理事会(FRB)も同日、リスク管理を重視した銀行報酬の体系作りに向け、新たな指針を明らかにした。
ファインバーグ氏とFRBの措置は、過剰な報酬によって増長した経営幹部のずさんなリスク管理に対するオバマ政権の取り組みの一環。リスク管理の甘さは信用市場を崩壊させ、世界全体で計1兆6000億ドルに上る貸し倒れ損失・資産評価損や米国で計720万人の失業を招いた金融危機につながった。
BOAとAIG
一方、金融業界の経営幹部の報酬は依然高額だ。ファインバーグ氏の減額措置が取られた後でも、7社の幹部66人の長期報酬は少なくとも100万ドル(約9200万円)になる。BOAは今年、成績優秀な従業員に平均604万ドルの報酬を支払う。ファインバーグ氏が報酬を調査した136人の社員の合計報酬額は3億4000万ドルで、1人平均250万ドルだった。
これまでに1820億ドルの公的支援を受けたAIGのロバート・ベンモシュ最高経営責任者(CEO)は今週、従業員への社内メモで「ファインバーグ氏の権限は、AIGの大半の従業員には及ばない」と説明。すでに受け取った報酬の返還を義務付けられることはないとの考えを示し、従業員を安心させた。ファインバーグ氏は既に、1050万ドルに上るベンモシュCEOの報酬パッケージを承認済み。
ホーム・デポの共同創業者で、ニューヨーク証券取引所の元理事会メンバーのケネス・ランゴーン氏は、ファインバーグ氏の報酬減額措置は「ばかげている」と批判。「納税者はこれらの企業が抱える多大な金融リスクにさらされている。端的に言えば、経営は最適な人物にお願いしたい。神経外科の手術が必要なら、最も優秀な医師に任せたい。カネに糸目はつけない」と語った。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=apo6GGETdLMI