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http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aHsEsu7jPkHs
米NJ州:ゴールドマンに毎月100万ドル−スワップ契約の「落とし穴」
10月23日(ブルームバーグ):米ニュージャージー州は、ゴールドマン・サックス・グループが運営する合名会社に、毎月約100万ドル(約9200万円)を支払っている。
州の借り入れについて金利上昇の影響を回避するための料金なのだが、この債務は1年以上前に返済しており、「存在しない」債券に関連して料金を支払っていることになる。
マッグリービー前知事時代の2003年に、同州の交通信託基金は3億4500万ドルの入札方式証券(ARS)を発行した。ARSの利払いは短期金利の動向に沿って変動するため、州当局は金利上昇に備えスワップ契約を購入した。
ニュージャージー州は08年に、ARS市場が凍結状態になったことからこのARSを償還し、固定利付債で借り換えた。しかし、変動金利を固定金利に取り替えるスワップ契約は19年までとなっている。
米地方債規則制定委員会(MSRB)の元執行役員、クリストファー・テーラー氏は「金利スワップ契約のリスクを示す事例だ」として、「交通信託基金のように十分に知識のある投資家でさえ、愚かな行動を取ってしまうことがあることを世界中が認識すると良い」と話す。
州はこの契約に基づいて先月、94万ドルを支払った。ARSを償還した後の支払い総額は1140万ドルになっている。この間に借り入れは上限に達し、税収減に悩むコーザイン現知事(ゴールドマン出身)は4億ドルの歳出削減を図っている。
短期金利が予想に反して低下したことから、スワップ契約の解消のために数億ドルを支払う自治体や大学が全米で出ている。ハーバード大学は先週、契約解消のために複数の投資銀行に計4億9760万ドル を支払ったことを明らかにした。
ニュージャージー州ではスワップ契約のおかげで、問題の3億4500万ドルの債務の利払い費用は合計で7.8%と、交通信託基金が設立された1985年以来で最高になっているという。
原題:New Jersey Pays Goldman Sachs for Swaps onNonexistent Bonds(抜粋)
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:アムステルダム 木下 晶代 Akiyo Kinoshita
akinoshita2@bloomberg.net Editor:MasamiKakuta記事に関する記者への問い合わせ先:Dunstan McNichol in Trenton at dmcnichol@bloomberg.net.記事に関する記者への問い合わせ先:Michael Weiss in New York at Mweiss13@bloomberg.net.
更新日時: 2009/10/23 16:19 JST
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[コメント]
変動金利を固定金利に返還するスワップなんてのは国内でもメガバンクを中心にザラにあります。
住宅ローンにデリバティブが組み込まれている為に返済猶予を受けられず、問題になる可能性もあります。
マスコミはまだその事に気が付いていないと思われますが、面白い結果になりそうです。
つまりデリバティブそのものに対する苦情、嫌悪感。それを基にした規制論の台頭です。
それは結果的に規制へと繋がります。デリバティブは基本的に相対契約で簡単に解除や変更ができるものではありません。
頼れる筈のモラトリアムが使えない場合も出てきます。・・・・・これは注目です。