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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20091022-00000001-toyo-bus_all
それで許されるのか――。他の大学から驚きの声が上がったのが、早稲田大学の2008年度決算だ。
資産運用に積極的だった大学の一部では、金融危機の影響で有価証券評価損やデリバティブ運用損の計上を余儀なくされた。さらに、財務諸表に反映しない分についても、貸借対照表の注記で「有価証券の時価情報」と「デリバティブ取引」を開示することになっている。その注記によれば、有価証券やデリバティブ取引で大きな含み損を抱えている大学も少なくない。169億円の有価証券評価損を計上した慶應義塾大学では、含み損も合計で365億円に上る(関連記事参照)。
「有価証券の評価については、監査法人のスタンスが今回、とても厳しかった」と語るのは、中堅私立大学の財務担当者だ。
学校法人会計基準では、有価証券は原則として取得価額により計上される。ただし、時価が著しく下落した場合は、回復が可能と認められる場合を除いて、時価評価による減損処理が必要になる。
日本公認会計士協会は今年3月2日付で、「学校法人監査における監査人の対応について」(業務本部審理情報)を公表した。簡単にいえば、きちんと有価証券の評価減がなされているか、評価減まで至らない場合には時価情報で適切に注記されているかを厳しくチェックしなさい、ということだ。
その背景に、金融危機による有価証券の大幅な時価下落があったことはいうまでもない。近年、資産運用を積極化する大学が増えているが、ハイリターンの商品であればあるほど、それだけリスクも高くなる。そのマイナス面が出たのが、まさに08年度決算だった。
■「参考価格」は非合理的と時価情報にも掲載せず
早稲田大の決算を見ると、「有価証券の時価情報」の注記に、さらに注が付けられている。その内容はこうだ。
有価証券の時価情報には「時価のない有価証券」として329億円が計上されているが、この計上額には複合金融商品残高約219億円が含まれている。証券会社などの提示する「参考価格」で試算すると、その合計額は約138億円になる。しかし、「この『参考価格』は満期保有目的を前提とした場合の『合理的に算定された価額』とするには相応しくないと判断されるため、当該複合金融商品残高を時価のない有価証券に含めて表示している」。
複合金融商品の内容は「いわゆる仕組み債で為替リスクを取りに行くものがほとんど」(早稲田大財務部)。その仕組み債については、時価評価をしなかったということだ。
ちなみに、時価のない有価証券には不動産証券化商品約72億円が含まれ、こちらの参考価格は195億円となっている。
有価証券の時価については、市場価格があればそれを使う。市場価格がない場合には「合理的に算定された価額」を使うことになっている。ただし、複雑な仕組み債などは、大学が独自に時価を算定するのはほぼ不可能。証券会社などに参考価格を出してもらい、それをもって時価評価するのが一般的だ。
早稲田の言い分はこうだ。「証券会社などが出す『参考価格』は、時価ではない。一定の前提に基づいて計算した文字どおり参考の価格でしかなく、しかも、今すぐ売却する場合の投げ売り価格。とても、合理的な時価とはいえない」(同大財務部)。
証券会社が当てにならないのなら、大学が独自に「合理的な時価」を算出して評価すればよいはずだが、「それは困難」(同)。だから、時価がないので時価評価しない、簿価と参考価格との差である80億円も含み損ではない、というわけだ。
参考価格によると下落率は40%強だが、「商品は複数。個別商品の詳細は開示していないが、『参考価格』で見れば50%以上下落している商品もある」(同)。50%以上の下落となれば、強制評価替えの対象になるはず。だが、あくまでも「時価はない」というのが早稲田大の立場だから、減損処理は当然していない。
これに対して「ウチは監査法人から厳しく言われたのに“天下のワセダ”がそんなことをするのか……」という声が、他大学からは聞こえてくる。複数の公認会計士も、「少なくとも大手の大学では聞いたことがない」と首をひねる。
もちろん、仕組み債はオーダーメードで大学ごとに商品内容の異なる場合が多いため、単純な比較はできない。適正に会計処理されているのであれば「他大学がやったから」という理屈は通らないだろう。
だが、実は早稲田大は07年度決算でも同様の決算処理を行っていた。そのときの「時価のない有価証券」の注は「この計上額には元本毀損リスクのない複合金融商品が含まれている」という一文のみ。それが今年度は「注記の注」という形ではあれ、資産の現状を記載したのは「気にしている方々も多いので」(同)だという。
収入源の多様化を図りたい大学にとって、資産運用の重要性はますます高まっていく。その成果については、商品構成や保有残高、資産運用収入、時価情報などを見て総合的、長期的に評価する必要がある。それだけに、今後はますます情報開示の充実が求められることだけは確かだ。
(週刊東洋経済)
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コメント
デリバティブというのは、ゼロサム世界の投機であり、利益があれば損をしているものもいるという世界です。
今このような投機を、学校法人、地方自治体、企業などがどっぷりつかっているようです。
中国が、このデリバティブ投機に対して損失が確定してから損失を払わないという姿勢をみせましたが、中国だからそのような態度をしめせるのですが、日本は同じような行動ができるのでしょうか。
藤井財務大臣いわく、円高にして内需拡大を唱え続けてもらいたいものです。
この掲示板にも、かつ、週刊ダイヤモンドにも紹介された、為替仕組み債という債券が、理解できていない民主党政権にとてつもない打撃を与えるのかもしれません。
米国との関係悪化が、鳩山友愛外交の優柔不断の結果どのようになるのでしょうか。
取引という交渉が好きな米国人でさえ、鳩山外交に不安になってきているようです。
今日の東京市場は、NY市場が100ドル以上も上昇したにもかかわらず、日経平均は60円程の値上がりとなり、いかに東京市場において高値買いの不安が渦巻いているのかわかります。
CO2対策による企業負担増加、ダム建設などの中止、公共事業削減による地方景気、雇用不安、モラトリアム法案による金融機関の貸出姿勢、日本郵政による民から官へと後退するかのような動き、世界経済が回復するように見える中で、日本の市場だけが乗り遅れているとも感じられる市場の動きをみていますと、民主党政権が発足早々国民受けする問題を立ち上げるのですが、結局は旧自民党体質を引きずるという状況になりつつあるようにも見えます。
JALの問題などは、典型的例です。
みんなの党が、国会で代表質問する場がなくなったことに怒りの記者会見をしていましたが、反民主党となるには、やはり対立は、みんなの党の考え、政策ということでしょう。
自民党を飛び出したけど、民主党もやはり同じ体質であったということがみんなの党の支持者にわかり、対立軸ができつつあるのではないでしょうか。
みんなの党の考えが大きな勢力となれば、日本のイデオロギーも二極化されるのかもしれません。めけずに頑張ってほしいものです。
世界は今日本無視の傾向にありオバマ大統領との関係悪化、もしくは来日中止となると中国も日本離れとなるのかもしれません。
友愛外交とはかけはなれた外交に向かうのかもしれません。これも一つの選択であり、優柔不断な政権というのは、意外ともろいものかもしれません。