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(回答先: 中国がこれほどまでに「金」の購入を急ピッチで進めているのはなぜか?―ミスター第二分類さんへの質問― 投稿者 DOMOTO 日時 2009 年 10 月 22 日 19:23:15)
わかりません・・・・・・・・・・
商品相場は全くの素人、専門外ですのので、分からないと言うのが本当のところです。
予想(よそう)と言う言葉がひっくり返って「うそよ」になる可能性も高いです。
バカバカしい事を言っても実も蓋も無いので、考えている所を書きます。ド素人の予想なので、その事を前提にお読み下さい。
結論を言うと金の動向には「投資と投機」が入り混じっています
そして、その動向を作っているのは、新興国と新興国の富裕層であると思われます。
今話題のIMFのSDRが創設当初は金との交換価値を保証していた事も無関係ではありません。
ケインズは株式市場などの市場は所詮は美人投票だと言いました。誰が美人か、来年の美人コンテストでトップになるのは誰?と当てるのが株式市場だと言いましたが、まさに現在の金は「金を美人と感じる新興国の新富裕層」の台頭が原因であると見ています。
金は特別な金属です。
何も金の販売業者が言うように金本位制に回帰するとか、永遠の輝きとか、普遍的な価値とかの馬鹿げた詐欺もどきの売り文句を言うつもりはありませんが、少なくとも人間の歴史と心理に重要な価値があるように感じさせる点では特別な金属といえます。
少なくとも金の販売業者の言うように永遠の価値があり、長期的には必ず上がるのなら、今頃すべての金業者はとてつもない資産家になっている筈ですが・・・・
先進国の間では、金は既に飽きられた資産です。日本でも経済成長期、インフレ期に注目され、世界中の金を一般庶民までが買い漁った時代がありました。
暮らし向きが良くなり、一定の資産ができると人は誰でも自分の資産価値の維持に努めます。また暮らしが豊かになった事を実感できる貴金属を欲しがり、需要が増していると見ています。
つまり昨今の金価格の需要の増加は新興国が豊かになり、その国民が金を欲しがり、金の需要(実需)が増加していると見ています。つまり今後の金相場の長期的な動向は新興国の経済成長の度合いに係わっていると言えます。(実需、トレンドの側面)
従って、投資ファンドが金に投資しているのは、新興国がこれからも長期的に成長し、それにより金の需要(実需)が増加すると見ているからでしょう。
中東産油国も昔、金の現物を大量に保有した時代がありました。確かオイルショック前後のインフレ期だったと思います。自国の財産価値の保全の為に大量に買いましたが、結果は世界経済の減速で惨敗。その後は長期の売りこし・・・・もう40年近くも前の話ですが・・・
日本でも過去に何度も金ブームはありました。その度毎に庶民は高値掴み・・・・・
アラブ、日本、インド、中国、みんな金を儲けると金が好きになるようで・・・・・
結局、新興国の国民が金を買ってもあまり儲かりません。その理由は金価格はドル建てと言っても良いくらいにドルと連動しています。経済成長している国の通貨は通常ドルに対して上昇します。結果的に新興国が金を買っても自国通貨建てでは値上がりしません。ドルに対して貢いでいる事になります。
ちなみに金の現物取引価格の世界標準は「London gold fixing」とされており、価格の主導権は欧米にある事を勘ぐるのは考え過ぎかもしれませんが・・・
つまり金という使用価値の乏しい「オモチャ」を売りつけられているように思えるのですが・・・・・・・・・・
中国は分かっているのですかね・・・本当に・・・
もうひとつはSDRの元締めたるIMFが通貨価値の担保として金を大量に保有している事です。
SDRは金と兌換ではありませんし、IMF自体はなんら金とSDRは関係がない旨を明確にしています。
例えば、IMF自身は以下のように表明しています。
「・・・・SDRの価値は当初、純金0.888671グラムに相当するものと決められましたが、これは当時、1米ドルに相当しました。しかし、1973年のブレトン・ウッズ・システムの崩壊に伴い、SDRは通貨バスケットとして再定義されました。今日、バスケットはユーロ、日本円、英ポンド、米ドルで構成されています。・・・」
出典 http://www.imf.org/external/np/exr/facts/jpn/sdrj.htm
まあ、IMFが通貨の安定を大義名分としている事、過去において銀行券がすべて金との兌換紙幣(金との交換を保証するする証券)だった事から金を保有していないと格好が付かないからIMF自身が金を保有してい側面はあります。
では、なぜ金を中国は買うのでしょうか。
ひとつは余りにも中国の金保有量が今まで少なかった事から、格好付けの為。
外貨準備が2兆ドルを突破し、ほとんどがドルでは、資産の多様化の為にイヤでも金を購入するしかない。
少し古いですが、5月26日付の日経新聞からの抜粋しますと
【中国、金準備を積み増し】
主要国・機関の金保有量
金保有量 外貨準備に
占める比率
米 8133.5トン 78.9%
独 3412.6 71.5
IMF 3217.3 −
仏 2487.1 72.6
伊 2451.8 66.5
中 1054.0 1.7
スイス 1040.1 41.1
日 765.2 2.2
蘭 612.5 61.7
------------------------------------------------------
合計 23174.1 時価総額で約71兆円
約1グラム3086円で計算。現在の保有量では、一国の必要通貨量にすら足りません。
もともと銀行券はすべて金兌換でしたから、もし基軸通貨たる米ドルの価値が揺らいだり、その準備通貨としての地位が揺らぐ事が想定される情況では準備資産を多様化する意味で金を買う必要はあります。しかし中国の外貨準部高の2兆ドルの1/3を金にするにしても、全世界のの金の総産出量が約6万トンと言われており、絶対に足りません。
つまり現実的には金兌換に戻るなんて・・・・不・・・可・・・能・・・です。
よく、金を売りつけたがる業者は、金兌換制に戻る。だから金の価格は世界中の通貨の時価総額にまで、上昇するなんて言います。(アホか詐欺師かペテン師か・・・・お前ら)
しかし、良く考えて見て下さい。金本位制になったら、どのような結果になりますか・・・
6万トンしかない内の2万3千トンを主要国が抑えている。新興国は全くない。
金の価値は暴騰。何もせずに大金持ちになった金成金があちこちに出現。
金を大量に保有する米国が、またしても主導権を握り、やりたい放題。
世界中の金とカネを主要国が抑えている。これでは新興国は全部干上がります。
資金不足。通貨不足。自国通貨の暴落。ニポン国の没落。中国全滅。韓国破産。台湾破産。ASEAN滅亡。
世界経済の成長はピタリと止まります。それどころか地獄へまっ逆さま・・・・・・・・
・・・・・・助けて・・・・・・・・となる世界が待っています。
それは世界の多極化とは全く別の世界なんですがね・・・・・・・・・。
誰も本気で金本位制に戻るなんて考えてませんよ。金価格の上昇は実需の底上げにドルの価値減価問題と信認問題から「機軸通貨、準備通貨の問題が長期化するとの思惑」から買われているに過ぎません。長期的な上昇が続くかどうかは「新興国の金持ちがどれ位増えるか」に係わっていると見ています。
総括して言えば、中国の金買いこしは準備通貨の問題が長期化するとの読みの問題からだと思います。(EUなどははっきりと基軸通貨・準備通貨の問題は長期に渡って考えていく問題だと言っている。)それから中国自身の金ピカ好き。(金ピカ大好きな方が多いのには閉口します)
投資資産としての金の有効性といったところが複数合わさっていると見ています。
更には米国への牽制、揺さぶり。金をこれ見よがしに買い上げる事による「恫喝」と見ています。
しかし、準備通貨としてのドルの信認が揺らぐ事で嵩上げされている部分はバブルです。その意味でオーバーシュートはあり得ますし、それは絶好の売りポイントです。
※本当に危機になれば、IMFや通貨当局が沈静化を図りますよ。
田中宇氏のメールマガジンで金価格が上がっては困ると主張する者は金融資本の回し者とか、金価格が上がらないと主張する者は陰謀論者と主張する旨の記載がありましたが・・・・大変な名誉を頂いたようで、感謝している次第です。
もしかして、私への当て付けだったりして・・・・そうだとしたら大変にうれしい限りですが・・・・・。