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(回答先: いよいよ反撃開始“長妻VS.厚労官僚”バトル 投稿者 gikou89 日時 2009 年 10 月 21 日 15:05:59)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=aqpiDQb.FinE
10月19日(ブルームバーグ):中国とインドは、世界的な金融危機が和らぐ中で、世界で最も顕著な株式バブルが発生している国という不名誉を分け合っている。
まず、称賛すべき点は称賛しなければならない。両国経済は今年、中国が7.9%、インドが6.1%という目覚ましい急成長を遂げている。米国が7.2%、日本が3.8%のマイナス成長であることを考えれば、中国とインドの当局者に敬意を表すべきだ。しかし、上海市場で62%、ムンバイ市場で80%という株価の急騰については話が別だ。
投資家はただ単に長期的に投資先を考えている可能性もある。この2つのアジアの新興超大国はあふれる将来性をほしいままにしている。また、投資家はここにきて、低利回りの政府債以外の商品を購入する必要に迫られている。だが、中国とインドの経済見通しがこれほど目を見張るような株価高騰を正当化するのだろうか。
資産価格は通常、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)よりも低金利によって動くことが多い。今こそ政策担当者がそのような流動性をぬぐい去る時だ。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長も例外ではない。
オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が10月6日に政策金利を3%から3.25%に引き上げ、次の利上げはどこかと憶測が飛び交った。韓国銀行は9日、政策金利を過去最低水準に据え置き、次は韓国だという予想は外れた。今はインフレが加速しつつあるインドに注目が集まっている。
ボルカー氏を必要とするインド
インドは金融政策の難しいかじ取りを迫られている。ロンバード・ストリート・リサーチ(ロンドン)のエコノミスト、マヤ・バンダリ氏は、ボルカー元FRB議長が1980年代初めに取った政策を採用するよう求め、「インドはすぐにボルカー氏の政策が必要になる可能性がある」と話す。
インドでは、8月の農業従事者の消費者物価が前年同月比12.89%、産業労働者は同11.72%それぞれ上昇。ムンバイ市場のセンセックス指数の今年の上昇率を考え合わせると、3.25%というリバースレポ金利(政策金利)の水準が適切だと主張するのは難しい。
インドにとっては、過ぎたるは及ばざるがごとしだ。不動産市場でもバブルの問題が急浮上し、インド準備銀行(中央銀行)のスバラオ総裁は非常に困難な状況に陥っている。あまりに急ピッチの利上げは11億人のインド国民の生活水準に打撃を与えかねず、慎重になり過ぎれば、経済が過熱する恐れがある。
中国も綱渡りの状況
中国の綱渡り的な状況も複雑だ。インドと同様、ここでもバーナンキFRB議長の貢献がある。超低金利がそこかしこで市場の騰勢を刺激し、アジアの株式市場の急騰を説明する一因となっている。
各国政府の景気刺激策と低金利の効果が経済に浸透し、MSCIアジア太平洋指数は3月9日に付けた5年ぶりの安値から70%反発している。ゼロに近い日米の低金利が世界的に影響を及ぼし、それが生み出す流動性によって、ファンダメンタルズの改善よりも速いペースで株式市場を押し上げている。
株式市場がパーティー化しているのは、もちろん世界的な現象だ。ダウ工業株30種平均と日経平均株価はここ1年余りで初めて、それぞれ1万ドルと1万円の大台を回復した。日米両国経済がリセッション(景気後退)から脱し切れておらず、雇用見通しが明るくないにもかかわらずだ。世界全体があたかも同時多発的なバブルを経験しているかのようだ。
セントラルバンカーの役目
物事がうまく機能していないように見えるとき、節度ある態度が時折表れるのを目にすると元気づけられる。RBAのグレン・スティーブンス総裁は、経済を危険にさらしかねない住宅価格の暴走抑制を狙い、グリーンスパン前FRB議長のような政策金利に対するアプローチをはっきりと拒否している。
オーストラリア経済は比較的規模が小さく、中国やインドよりもはるかに成熟している。それでも、資産価格の上昇が続くリスクを理解する中央銀行については特筆すべきだ。米国がリスクをしっかり理解していれば、経済を崩壊させることも、世界中に悪影響をまき散らすこともなかっただろう。
パーティーが続く中で、セントラルバンカーがパンチボールを片付ける仕事をしなければならない時が過去にもあった。今の「ハッピーアワー」は快適さという点で若干長く続き過ぎている。株価がファンダメンタルズを反映して上昇しているならそれでよい。しかし、株価高騰の理由が緩和的な金融政策なら、アジア経済の安定は現実と言うよりもまやかしだ。金融バーテンダーがバーを閉める時間だと宣言し始める時期が訪れている。(ウィリアム・ペセック)