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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-12016020091019
[サンタバーバラ(米カリフォルニア州) 19日 ロイター]米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は19日、輸出を促進するアジアの政策が、資本の流れや貿易の不均衡を再び拡大させる可能性があると警告した。
議長はアジアに関するサンフランシスコ地区連銀主催の講演用原稿で、国内の貯蓄率を高め、輸入業界を支援する政策により達成された貿易黒字は、資源配分をゆがめると指摘。
「一段とバランスが取れた、耐久力のある経済成長を実現し、金融不安定化のリスクを軽減するためには、資本の流れや貿易が拡大の一途をたどり、持続不可能となることを回避する必要がある」と述べた。
危機の後、不均衡は縮小したとの見方を示した上で、世界的な景気回復と貿易量の拡大を背景に不均衡が再び拡大する可能性があると警鐘を鳴らした。
アジア地域の経済は危機から力強く回復したとし、中国や香港、韓国、マレーシア、シンガポール、台湾は、軒並み2ケタの年率成長が見込めると指摘。「経済見通しへのリスクは確かに残っているものの、現時点でアジアは世界経済をけん引しているとみられる」と述べた。
シンガポールや香港、台湾のような最も開かれた経済地域では、混乱による影響が最も大きく、中国やインド、インドネシアなど金融の開放が最も遅れている地域は、危機の間も成長を維持したとした。
グローバルな統合が進めば、世界的な経済ショックに対するぜい弱性も増す一方で、自由化を一段と進めることで、長期的な成長拡大は促進されると指摘。「従って、保護主義および資本流入への障壁設立は強く阻止すべきだ」と述べた。